一部の"ナウなヤング"の間で話題になっている、大文豪ブログ小説の続編です。まぁ、ご自由にどうぞ。
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超不連続ブログ小説『ファイターズの夕日』(15少年探訪記 2008夏編) by文豪スマイリー
●第1章 憧れの西武ドームへ
この物語は、東京の西にある、とある小さな町田市のさらに西にある、とある小山地区というところにある、某小山ファイターズという少年野球チームが、いかにして育って育成していったのかということを、いわゆるひとつのドキュメントタッチというかたちで後世に伝えることを根底に意図して書いたものである。過日、厚木市は及川球技場にておこなわれた“第10回 かながわ小学生・親子ふれあいティーボール大会”に越境乱入し、あれよと言うまに頂戴してしまった優勝のくだりはすでに述べた。
今回はこの総決算を求めて訪れた、憧れの西武ドームのもようを怒涛の点描というかたちでお伝えしたい。という構想を持って臨んだ8月7日ではあったが、総決算が「赤字」となってしまったため気分をあらため、西武ドーム探訪という夏の思い出のかたわらにティーボール全国大会があり、大会があった以上、試合をせねばなるまいという視点に立ち、ときおり過日のポートレートなどを交え、あらためて流れるが如く振り返ってみたい。
当日、払暁(といっても朝6時)なつかしきセンター横へ集結したファイターズU−4メンバー&スタッフ一同は、6台の護送車へそれぞれ乗り込み、KWコーチ作成による特製マップをそれぞれ手渡され、未ださめやらぬ目をらんらんとさせつつ立川を抜け、国分寺を横切り、山田うどんを右に通り過ぎ、多摩湖を縦断し、約1時間少々で目指す西武ドームへと到着したのであった。途中待ち合わせのため小休止した際、TNコーチにより、某老舗菓子メーカー提供によるお菓子詰め合わせがふるまわれ、メンバー一同ときならぬ“TIPS(天の恵み)”にようやく目覚めるとともに、欣喜雀躍の街角であった姿がひときは印象的であった。

(まずは戦法の確認?)
ほぼ予定通りの時刻に到着した一行は、現地のその巨大さに圧倒されつつも、“おう!ドームよ、よろしくな” とか “閉会式までながい1日になりそうですな〜”であるとか、各自あらぬ想像をめぐらしていたはずである。…ここまでは。そして長〜い開会式を終え、Aコート第2試合へと臨んだのであった。
さすがに全国大会とあって、また韓国からの親善選手団もおり、さらに北は山形、南は九州熊本まで、地方色ゆたかなことは言うまでもなく、『でーりゃーぬくといでかんわ』(愛知方面)『すあんこつなかっばい』(九州方面)『優勝ばするっきゃやあ』(東北方面?)『◎×△XYZスミダ』(韓国方面)など言語のるつぼでもあった。

(人工芝の状態を点検する筆者...はずれたコンタクトレンズを探している訳じゃありません)
●第2章 横・地獄車?
さて、緒戦はAコート第2試合。Aコートはバックネットを背にした絶好のポジション。勝ち続ければ最後までAコートから動かないため、当然ここを最後まで舞台にするはずであった。(…勝ち続ければ)。ファイターズ先行にて対戦相手は東北地方から出場の山形代表。出足から6点先取。がその裏追いつかれ、“なにを”とばかりに2回は5点を献上。がその裏またしても追いつかれ、イーブンで臨んだ最終回は3点どまり。この3点を死守した先に栄光が…。しかしドームの魔物にのまれたか、いつものレギュラー陣、肝心要のところで普段からは想像もつかないイレギュラーが出始め、勢いづいた山形代表を静めるまでに至らずナミダのサヨナラを喫してしまったのであった。(うーむ)

(さすがに全国大会、レベルが高い)
引き続き臨んだ第2試合はナミダの敗者復活戦。相手は地元所沢少年野球チーム。今度はメンバーを入れ替え準レギュラーでサプライズもありと踏んでプレイボー。しかし、敗者復活戦といえども相手も生き馬の目を抜く激戦を勝ち抜いてきたつわもの。プレーの隙をたくみに突くわ、きわどい打線を展開するわで、今一歩追従できずに終わってしまったのであった。(う〜む)

(ライオンズのベンチでリラックスする特別出場?の6年生選手)
その後楽しいお昼を、陣取った外野席にていただく一同であったが、昼食後は外野席の勾配を利用して、午前中の待ち時間から引き続き、またしても「横・地獄車(TVドラマ
柔道一直線参照)」のオンパレード。が、よく見たらあちこちで同じ光景が散見されていたということは、同年代のなせる技であろうか。ドームの大きさにもぼちぼちと慣れ、そのグレートさにすっかり包み込まれた面々であったが、ここまできてただで帰るわけにはもちろん行かない。昼からは『荒川野球教室』に乱入するべく順番の列へと飛び込んだのであった。そのかたわらでは、MZ監督以下KWヘッド、TBヘッド、コーチWT、KR、TNすなわちU−4首脳陣が車座となり、本業への展望を熱く論じあうのであった。そこでの決議事項とは、東京ドームにてMZ監督に大往生とげていただくというめっそうもない大目標なのであった。(なお、この件は極秘である)

(これが横・地獄車だ!)
野球教室も無事おわり、帰りは再びKWコーチの先導により、帰路へ。途中予想されていた風景と現実に若干のズレが生じたため、連隊が分裂をおこすという作戦上のミスがにわかに発生したが、大事には至らず総員無キズにてめでたくセンター解散とあいなった次第である。
そんなこんなで早朝からまる一日の強行軍ではあったが、選手諸君にはたいへんよい思い出となったことと思う。また、世話役さんはじめ、当日を演出するに携わったすべてのスタッフの労をねぎらいたい。諸君!次は本業で東京ドームだ!そしてMZ監督に大往生をプレゼントするぞ!!!
●第3章 野球教室
くどいと思われるが、このことは責任上必要と思われるため、あえて書き添えておきたい。午後から参加した『荒川野球教室』の件である。第1回目は元中日ドラゴンズ監督代行、徳武選手。性懲りもなく臨んだ2回目はおなじみ種茂先生の指導。また、おなじみ1年生選手、HT、SK、RKの3君、HR、JP、FY先輩も教室に乱入したため、その模様を記さねばなるまい。以下無用のことながら、種茂先生の指導を振り返ってみたい。先生は“この子はねえ〜”と最初の一振り二振りでいちはやくポイントを見つけ、貴重なアドバイスをくれる。素人目ながらさすがバット職人といったところである。
一番はIしょう:“この子はねえ〜”と始まり“悪いとこないわ”(一同、おおーやったね〜)
続く@まひろ:“この子はねえ〜”ときて“最高だわ”(再び一同、おおーやったね〜)
そして@兄ことFY先輩(鼠先輩ぢゃないよ):“この子もねえ〜”ときたら“やっぱ最高だわ”(みたび一同、おおーやったね〜)
続くAゆうと:“あら〜ダメだ”(一同どよめく)“おしえることないわこりゃ”(ふたたび一同どよめく)“
種茂:“なに?これで負けちゃったの?不思議だねー”(一同とくにコーチ陣はにかむ)

(最高だわ!)
そしてBゆうき:“この子はねえ〜”で“上体の使い方がうまい、このままいけ”(う〜む:一同ため息)
そしてCなおと:“まいったな〜”(一同?)“なおすとこないわこりゃ、このままいけ”(一同納得)
そしてDこうたEたつや にいたっては言うことなし:“谷沢も徳武でも文句はいわんよこりゃ”(一同ほほほ〜の表情)
そしてFゆうすけ:“最短で手がでているたいへんよろし”
そしてHゆうせい:“最短で手が戻っている、よろしい”
あんどJりゅうさく:“きみはね〜バットを上げて、足を広げなさい”(一同なるほど)
そしてKだいき:“この子はね〜”でもって“安定感あるねー”(一同再びなるほど)
そしてLゆうや:“この子はね〜腕がちぢんだまま手を返そうとしているな。うでのばして打ってみよう”(一同みたびなるほど)
そしてMよしのぶ:“からだぶれなくていいねー、でもカラダが半分しかまわってないから、スタンスをせばめて、右足でゴキブリをつぶすつもりで打ってごらん。”
そしてNまこと:“うむ、最高だこのままいけ”(おお〜とどよめく)
そしてOゆうだい:“腕が伸びっぱなしだ、あたればでかいだろうな。腕をまげて、上から下へ打ってみなさい。”(一同うなずく)

(種茂先生、ありがとうございました)
一年生3君のスイングについては、RK“うむ、将来有望だ!”、SK“最短距離でバットが出ている、よろしい”、HT“おお、将来はホームランバッターだ”と事実上年齢以上のお墨付きを頂戴した。
また、JP、HR先輩についても“ゴーカアク”と最上級のおホメを頂いた。
今回の探訪(あくまで探訪である)はこの野球教室がある意味一番印象深かったといえそうである。
さまざまな思いを胸に秘め、ファイターズの夕日はきょうも静かに、見守るように相原方面へと沈んでゆくのであった…。ここまでながながとお付き合いくださいまして、まことにありがとうございました。
●最終章 全国ベスト32
おっと、肝心な試合結果を忘れるところでした。
〜小山ファイターズ(神奈川県代表)の戦績〜
【日付】2008年8月7日(木)
【大会】第11回 全国小学生ティーボール選手権大会
【場所】西武ドーム
《1回戦》
【相手】山大附属クラブ ティーボールチーム(山形県代表)
小山:6 5 3 = 14
山形:6 5 7 = 18
《敗者戦》
【相手】所沢少年ティーボールクラブ(埼玉県代表)
所沢:4 8 = 12
小山:4 4 = 8
以上で"TEAM OF-4 MACHIDA KANAGAWA 2008"の「西武ドーム探訪ツアー」の報告を終わります。
(筆者 スマイリー拝)

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