本日の堺支部大会表彰式をもって、小山ファイターズ6年チームの対外的な公式行事は全て終了しました。あとは卒団式(12/12日)、学年お別れ会(12/18土〜19日)を残すのみとなりました。
以下は、当ブログの管理人、そして、チームを預かる立場の者としての私的コメントとなります。
当球団にお世話になって1年目の2005年、町田市の学年別チーム編成に対応する自分なりの指導計画を立てて、球団ホームページなどに駄文を投稿していました。2年目に低学年チームの監督を仰せつかり、しばらくの間、新入部員の保護者の方にその時したためた文章を指導方針の説明目的で配付しておりました。
卒団にあたり、その時立てた自分の方針と計画が皆様のご協力により、ほぼ予定通りに実行できたことに感謝申し上げ、また、後輩指導者の皆様方へ何らかの参考になればと思い、その全文を再録いたします。
特に末尾にある『6年生は仕上げの年に満足した結果が残せると、親子共々、チームへの愛着がいっそう増す傾向があると思います。』は、現在の6年チームの状況そのものであると自負しています。
さて、学年保護者向けの情報発信を目的とした、自主運営ブログ「野球小僧たちへ」は、選手達が私の手元を離れる12月末をもちまして、更新終了といたします。2005年12月18日の開設以来、5年間で5万件超のアクセスをいただきありがとうございました。間近に迫った「大団円」まで、引き続きお付き合いくだされば幸いです。
管理者 兼 元祖代理寸評者 だんごや
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【再録】指導者として考えていること(ひとつの私見) 〜球団HPへの寄稿から〜
●1・2学年 〜「餌付け」を目標〜
この学年の子に「野球はとても面白いものだ」と思わせてしまったら、こっちのものです。土日の朝になって「早く野球に行きたい」と言い出すようなら、その子は必ずうまくなります。比較的早いこの時期に野球を始めてるのは、兄ちゃんの野球を見よう見まねでやって仲間に入れてもらいたいとか、本人の気持ちとは別に親御さんの期待が強かったりするケースが多いようです。
指導上で心がけたいのは、野球の技能向上よりも集団の一員としての振舞い方(別名「しつけ」)を教える込むことだと思います。そのためには「アメとムチ」を使い分け、いい意味での「餌付け」を目標にします。とにかく毎回休まず練習に来てもらうため、練習メニューにも手を変え品を変え、飽きさせない工夫が必要です。また、大人が楽しんでいないと、そのことを子ども達は敏感に察知します。
●3・4学年 〜自我が目覚めてくる頃〜
この時期に野球チームに入る子どもが多いようです。意識の中では、親の意向で野球をやらされている自分と、楽しいから野球をやっている自分が混在する時期ではと思います。プレーも見ていて、だいぶ野球らしくなってきます。たまにダブルプレーを決めたりできるようになってきます。「うまくなる→好きになる」の上昇スパイラルと「エラーした→がっかりする」の下降スパイラルが混ざり合いながら、うまくなっていく時期です。
この年代の指導は難しいです。自我が目覚めてくる頃なので、楽をしていい結果を出そう(スキがあればサボろう)とする傾向が強くなってくるからです。相変わらず「アメとムチ」を使い分け、自尊心をくすぐりながら、ほめたり叱ったりする必要があります。この時期にしっかり指導できるかで、高学年でちゃんとした野球ができるチームになるか決まるように思います。
また、試合の出場機会が増えて、親御さん(特にお母様)の応援に一段と力が入ってくるのもこの時期の特徴です。親が本気になると、子どもが上手になる速度が速まるような気がします。
●5・6学年 〜より高いレベルの野球を目指す〜
この年代になると、隠れた努力をしているか、頭で考える野球ができるかどうかで「個人の技量の差」がついてきます。また、チーム内での「自分の位置」や、野球に対する「次の目標」を自覚するようになります。また、この時期にふとしたきっかけで「いきなり上手くなる」子どもが多いような気がします。
プレーのスピードはかなりのものですから、より高いレベルの野球を目指せるように指導します。いつでも次にすべきことを考えて、少しでも早く反応できるように準備させます。時々、指導者にもできないような、すごいプレーをする子どもも何人か目にすることができます。
この学年で強豪といわれるチームは、例外なく礼儀正しいですね。あいさつはもちろんのこと、グランド内での態度も見ているこちらが気持ちがよくなります。これも低学年のうちからのしっかりした指導の結果だと思います。
また、6年生は仕上げの年に満足した結果が残せると、親子共々、チームへの愛着がいっそう増す傾向があると思います。
以上
(2005.7.5 小学部のコーチより寄稿)

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