フィレンツェのルレに着いて、まるで自分たちの家に戻ってきたかのように、
「やれやれ」と思ったのは なぜでしょうか?
一日留守をしたので本当はまたチェックインのはずですが、
服もそのまま吊るしたままだったので(そのまま置いていっていい、という
ルレの人のご厚意で・・・)、そのせいでしょうか。
自分たちの部屋がちゃんとあって、
キッチンやリビングがあるからかもしれません。
(チェックインのときに冷蔵庫にあったウェルカムドリンクの数々が
また補充されていたのには驚きました。)
でも、何より私たちがうれしかったのは、
私たちだけのプライベートなテラス (terazza)に戻れたことです。
このスペースは想像以上に広いんですよ。
テーブルをベッキオ宮が目の前に見える位置に移動させて
まだまだ明るい空の下、やっと このテラスで皆でごはんです。
ポンテベッキオ近くの酒屋さんで買ったワインの出番がやっときました。
スーパーで買ったおつまみと、お向かいのバールリヴォワールのパニーノ、
それからとなりの隣のピッツェリーアのお惣菜とティラミス。
実はそれだけでは足りないとダンナ陣がいうので、
またピッツァを買い足しに ひとっ走り。
「かんぱ〜い」
「退院 おめでとう!」
「サルーテ!」
と、ささやかなパーティーが始まったころ、私たちを大喜びさせたのは・・・
夕方の空を飛び交う
ツバメの群れ。
あわてて撮った写真には点のようにしか見えないのですが、
まさに 一斉にツバメたちが現れ出たのでした。
その数の多さと、優雅に飛び交う姿は トスカーナの春そのもの。
一日留守をして、帰ってきたらツバメのお出迎えなんて
うれしい限りですよ。
「蛍も見られて、ツバメといっしょに風に吹かれて、ラッキー!」
と、また乾杯です。
ベッキオ宮のてっぺんにいるライオンの向きがときどき変わるのは
何でだろう、あれも「風見ライオン」っていうのかな、なんて
目の前の夕陽に輝く宮殿を肴にしてパーティーは続いたのでした。
そして、次の日の朝、そっとテラスに出てみると
朝陽の中を泳ぐように飛ぶツバメたちに また会えたのです。
ああ、このテラスは最高です。
フィレンツェに再び来ることがあったら、迷わずここに来よう〜っと。

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