まさにイタリアの長かった冬が春に向いつつあります。
事実、自然界の野山は新緑と花が一斉に咲き競っています。
世界中から注目を集めたイタリア総選挙は大接戦の末中道左派はやっと勝ちました。
投票率は83,6%でした。
高い投票を維持出来たのは何と言っても若者達が政治に目覚めたからでしょうか!!
4月28日上下両院の議会が招集され両院の議長が選出され、プロデイ内閣が誕生するのは5月18日に選出される大統領選の後になります。
プローデイの元には既に英、仏、独、等主要国の首脳からは祝辞が届いています。
以下に詳細と若干のコメントを付けます。
下院
ウニオーネの得票49,8%, 19,001,684票 + 外国居住者 459,454票, 347議席獲得
- Ulivo オリーブの樹 31,3%
- Rif.com. 再建共産党 5,8
- Rnp 左派社会+ ラジカル党 2,6 (PS+Radicale)
- Pdci 共産主義者 2,3
- Di Pietro 旧清い手検事 2,3
- Verdi 緑 2,1
- Udeur 1,4
- Altri 諸派 2,0
自由の家 の得票 49,7%, 18,976,460票 + 在外居住者 369,952票, 283議席獲得
- Fi がんばれイタリア 23,7%
- An 国民同盟 12,3
- Udc キリスト教者同盟 6,8
- Lega 北部同盟 4,6
- Dc Nuovo psiキリスト教民主党+新社会党 0,7
- Altri 諸派 1,6
上院
ウニオーネの得票 49,2% 17,141,937票 + 在外居住者426,544票, 159議席獲得
- Ds 社会民主主義者 17,2%
- Margherita 旧キリ民党 10,5
- Rif.com.再建共産党 7,2
- Verdi/Di Pietro 旧清い手検事 2,8
- Rnp 2,4
- Udeur 1,4
- altri 3,6
自由の家 の得票 49,9% 17,359,754 票+ 在外居住者332,999票, 156議席獲得
- Fi 23,6%
- An 12,2
- Udc 6,6
- Lega 4,4
- Altri 3,1
私は当然Unione が勝つとは思っていましたが、まさか接戦になるとは考えていませんでした。
このように接戦に追い込まれた原因は幾つか有りますが経済政策と租税の問題です。ベルルスコーニは自分の失政を棚に上げ左派が勝てば増税する;
1. 司法に対する赤攻撃
2. ばらまき予算公共事業と年金額の上積み、
3. いわゆる赤い企業 (生協連)に対する左翼の野望
4, 社会・急進党や再建共産党からでている軽麻薬の自由化、同性結婚や性変更者の社会的認知はItalia社会を根底から覆すと。
以上が彼のメデイアを通じて執拗に繰り返された事です。
一方、青年層が左派に投票した事は政治が明らかに左旋回している事を示した。
フランスのゼネストの影響を少なからず受けた模様。
ベルルスコーニはあまりにも接戦になったので政府の強権デクレートを発動して法定確定した得票数を再集計させようと騒いでいます。
上院の左派は右派より3議席上回っていますが、国会運営を円滑に行うには14議席不足していて、欠席者が出ると審議がストップし、その度に信任投票が必要になります。左派内には再建共産党とRnp 左派社会+ ラジカル党 と言う爆弾を抱えています。
再建共産党は以前プローデイ政権の時労働時間35時間制を執拗に要求して左派政権を倒閣に追い込みました。
Rnp 左派社会+ ラジカル党は軽麻薬の自由化、同性結婚や性変更者の社会的認知を要求してカトリック者からはItalia社会を根底から覆すと言って
毛嫌いされています。
これら2小党をプローデイがどのようにたずなを裁くか注目のまとになっています。
コメント
石田さん、
メモ有り難うございました。僕の方でも、インターネットであちこちハシゴをしていました。そのなかで、ベルルスコーニが、月曜日のRai.2で、午後2時50分、Collegnoを使って、彼が投票場でstepitareする声が聞こえるようにしたとかいう記事が『L'Unitä』に出ていたのですが、何のことだったか分からないのがありました。彼のおっ母さんのことと同じように、何か仕組んだのですかねえ。でもこれから、きっと隠されたベルルスコーニ問題がいいろいろと出てくるでしょうね。日本でも選挙の報道は、かなり大きく扱っていますが。勢力伯仲、これからのイタリア政治がごたつくだろう、といった低劣な論調ばかりです。僕に言わせりゃ、イタリアにおける小泉モデルがつぶれたのですが、そう言えないマスコミ、アメリカのニラミが怖いんでしょうね。

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