商店の灯が消え 市街が衰退に!
この大不況にも関わらずたくましく生き続けるイタリア商人の小売店舗は住民が50人の割合で存在します。ところが、商工会議所の調査に拠れば今年に
入ってから2万の小売り店舗が廃業、5年先には62000店舗が廃業、15万人
が職を失うそうです。
598万には歯が無い?!
この信じがたい歯なしのイタリア人は全人口の10%に達します。更に一般市民の61%、5歳未満児の75%、6-10歳児の35%は1度も歯の健康診を受けません。理由は歯科医師の診療費が高いと言います。しかし、歯の治療実態を見ると公的な歯科医療機関はたったの12.5%、従って患者の87.5%は民間クリニックで治療を受けています。患者10人中6人は(年間2万人)歯の治療費が安い外国に行って治療して居ます。そこに追い討ちを掛けたのがこの経済危機です。イタリア歯科医師会に拠ると今年1月から3ヶ月間に25%の患者が減り、160万人の患者が4年間歯の治療を中止しました。
尚、イタリア歯科医師会料金表(自由診療制度)では1回当たりの診察費50-
100ユーロです。上述の奇事情には南北の格差が大きく横たわっています。
また、歯科患者の学歴を見ると高学歴患者ほど高く、低いほど低学歴です。
イタリアは高福祉国家ですが、歯科は健康保険が適用されない死角とも言える国の医療制度に大きな欠陥があると言えませんか?
原子力発電所の再建設、4基の設置が決まる!
イタリアは欧州の中でもっとも早く原子力発電所の建設を放棄した国です。
原因は旧ソ連のチェルノビル原発大惨事によって国民を核の恐怖に突き落し
ました。それから2年後、1987年11月8日、国民投票は原発建設と開発研究を廃棄しました。ところが、この程、右派政権の政府提案が上院の賛成多数で原発再設置法を可決しました。6ヶ月以内に設置場所を決め250億ユーロを投入して原子力発電所4基を2018年までに完成させ必要な電力エネルギーの25%を賄う内容です。この国は慢性的な電力不足にみまわれ、隣国のフランス、スイスから電力を輸入していますが、数年前に供給国の発電故障によって送電がストップし全国が停電のパニックに陥りました。この時から右派は原発の再建を訴えていました。更に昨年の原油高騰は原発賛成派を勇気つけ、イタリアも遅れまいと政府は再建に踏み切ったのです。しかし、右派政権が言う原発は本当に安くて安全なエネルギーなのでしょうか?

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