なんとなく幻想的雰囲気をただよわせているのは、中山村観音さのお堂である。
と云っても実体の写真ではない。
かって、観音さまお堂は さんご山 の中腹に、鬱蒼とした杉木立のなかにあった。高い石段を上った記憶がある。
そこに関越高速自動車道がかかって、お山を下りたのである。
この写真は、昭和30年ころ、当時中学生の古田島静夫さんが、模型工作で製作したもの。
精巧な出来栄えに、林興庵住持の村山道龍師が感嘆して、林興庵境内に再建したお堂に、この写真が掲げられているのです。
さんご山の 観音さまを記憶にとどめるムラの人たちは、このお堂の写真を見るたびに、限りない郷愁を感じるのです。

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