神は不浄を最も忌み嫌う為、我々の祖先は「清浄であること」を心がけ、罪と穢れを嫌いました。
穢れは、天津罪(あまつつみ)や国津罪(くにつつみ)と言った罪と共に不浄観念の一つで、ケガラワシなどと呼びました。
「気枯れ」、「気離れ」のことであり、生命力が衰えてしまうことです。
それは、死や血に近づくことがもたらす禁忌など観念的なものです。
その為、古来は出産や死は別の建物で行い、後に一族で祓いをしました。
では、その罪や穢れはどの様にすれば取れるのでしょうか。
そのためには、禊(みそぎ)や祓ひを行います。
そうすることで心身ともに清めることが出来ます。
その祓ひの方法としては、水、火、塩、幣による四つの方法があります。
中でも古来日本人が重要視していたのがミソギ(禊)で、浄化力があるとされていた水によって神体を清め、霊性を高めます。
ミソギは「古事記」でイザナギが黄泉の国の穢れを祓うために、清浄な水に入って身を清めたことに由来します。
祭りに奉仕する人は古くは海や滝でミソギをしていました。
神社入り口にある手水舎(ちょうずや)もその名残です。
次に火は穢れを焼き払うとされ、今でも大祓へ、火祭りにその形が見られます。
海水に含まれる塩にも浄化力を持つとされ、相撲の塩まきもその一例です。
また、神職による祓ひで紙や麻による幣による祓ひも強力に不浄を清浄に変えます。

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