夏至(げし)は二十四節気の1つです。
6月21日ごろで、およびこの日から小暑までの期間を指します。
太陽黄経が90度のときで、日本の大部分では梅雨のさなかです。北半球では一年中で一番昼が長く夜が短い日です。旧暦五月中。『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」と記されています。
春分から秋分までの間、北半球では太陽は真東からやや北寄りの方角から上り、真西からやや北寄りの方角に沈みます。夏至の日にはこの日の出(日出)・日の入り(日没)の方角が最も北寄りになる。また北回帰線上の観測者から見ると、夏至の日の太陽は正午に天頂を通過します。夏至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で白夜となり、南緯66.6度以南の南極圏全域で極夜となります。
なお、1年で日の出の時刻が最も早い日・日の入りの時刻が最も遅い日と、夏至の日とは一致しない。日本では、日の出が最も早い日は夏至の1週間前頃であり、日の入りが最も遅い日は夏至の1週間後頃です。
夏至の日に無花果田楽を食べる風習がある地域もある
夏至は太陽が天球上で最も北に位置する日です。北半球ではこの日に太陽の南中高度が最も高くなり、昼間が最も長く、夜が最も短い日となります。
東京(北緯35度)の場合、夏至の日の太陽の南中高度は78°もあって、まるで頭の真上から照りつけているかような感じとなります。冬至の時の太陽の南中高度は32°しかないので、その差は46°もあります。
太陽の南中高度の違いは、太陽の通り道である黄道が天の赤道に対して23.5度傾いていることによって起こるものです。これはいいかえれば地球の地軸が黄道面に対して23.5度傾いているということで、この傾きが四季の変化を生みだしているのです。
つまり、太陽高度が高くなる夏至を過ぎると熱い夏が訪れ、太陽高度が低くなる冬至を過ぎると寒い冬がやってくるというわけなのです。実際には太陽高度の変化と気温の変化にわずかなずれがありますが、これは地球を取り巻く大気が暖まりにくく、冷めにくい性質を持っていることによります。

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