歌手の本田美奈子さんが亡くなった。
大好きな方だった。
あまりのショックに、今は涙も出ない。
彼女が「1986年のマリリン」を歌っていた頃、1度だけお目にかかった事がある。
本当に華奢で、ちょっと掴んだら折れてしまいそうな細い腰と小さいお顔が印象的だった。
だがその小さくて細っこい身体から放たれるパンチの効いた声、パワフルな歌唱力、身体の小ささをものともしない大きな存在感、そして自分を曲げない意志の強さは私の憧れでもあった。
今年の年明けに急性骨髄性白血病で緊急入院した事は知っていたが、何故か彼女は病気になど絶対に負けない気がしていた。
夏頃に、たけしの番組で闘病中の彼女を取り上げた特集が放送された。
確か、親友として南野陽子さんがスタジオに呼ばれ色々と話をしていて、番組の最後に本田美奈子さん本人から寄せられた肉声のメッセージが流れた。
そこには、絶対に復帰する、自分には歌しかないから、という本当に力強い思いが込められていて、その言葉を聞いた時に
「この人は絶対に治る」
と私は強く確信した。
化学療法が効果を上げて回復に向かっているとも伝えられていたから、安心もしていた。
それなのに・・・。
本田美奈子さんのご冥福を心からお祈り致します。合掌。

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