10月8日、我孫子市内の24団体および施設でつくるグループ、高齢社会への対応を探る会(小川正浩会長)が、我孫子市の委託を受けて企画運営した学習イベントを取材した。
雨天にも関わらず大勢の参加希望者が集まり、高齢社会への関心の強さを感じた。
イベントは今年で31回目。

市民の声『大介護時代をどう生きる?』をテーマに、会のメンバーが世代別の役を演じ、各世代が介護に関わることで抱える、身近で切実な問題を寸劇で表現。70代では老々介護、60代は離れて暮らす親を看る遠距離介護、50代は介護離職、40代は介護と育児のダブルケア、30代は自分たちが将来、高齢期を迎えたときの社会保障の不安などを訴えた。

第二部は、評論家の樋口恵子さんによる講演。
介護は人類にしか見られない営み、介護する側が幸せでなければ、される側も幸せではない。
最近は、自身の衰えから身をもって感じるという。
国の安全保障予算も大切だが、国民の命と暮らしの安全保障のために予算を回せる社会、社会全体で支えあう介護保険の重要性をユーモアと、チクリと皮肉も入れながら熱く語り、講演を締めくくった。黒澤 記

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