ずっと遊びほけてしまったようである。やっと
現実の稲の世界に戻ることが出来そうだ。
言いわけがましいが、現実の稲にだけこだわっていると、かえって稲の全体が見えなくなってしまうのではないかと、稲作とは直接のかかわりのないようなところからも稲をみつめてきたつもりである。
さて、雪消えが4月下旬までにずれ込んだ。5月に入っても気温は低く、4日ごろからようやく平年に近づいた。
田植えの始まっている長岡方面からは、今年は
ムレ苗の気配があるから気をつけようとの情報が入っていた。
まだ育苗初期の川口でも、苗起きがどうも心配との声が聞こえてくるので、仲間の育苗ハウスをのぞきに出かけた。
田植えの時期を5月20日ころと見込んで、おおむね前の日曜日、30日播きのようであった。
無加温平置き発芽では、今日の6日にはまだ芽ぞろいの前で、被覆がとれていない。

(
6日現在、相川 30日播き )
ところが、1日ちがいの29日播きだと、きれいに揃っていた。

(
6日現在、野田 29日播き )
4月30日はお天気がよく、気温も上がった。5月に入って低温となったから、育苗ハウスで30日の温かさを受けたのと、受けないで5月の低温を迎えたのでは、
出芽の勢いが違ったようである。
1葉が出そろって、2葉の伸びがはじまっている。
プール育苗の水張りも完了している。夕方近い訪問だったので、
葉先には水玉がのぼりはじめて、心配のない順調なスタートと見受けられた。
どちらも、ベテラン先輩農家のハウスであったが、スタートで好天気の一日の恵みを受けたかどうかの違いのようである。
武道窪に回ったら、田植日の予定が難しいのでまだ播種していないとの話であった。地震のあと、昨年一作を休んだので、さて雪が消えて育苗となっても器具の類が散失していて、とまどっている様子であった。
堀之内に行ったら、川口よりやや早めのスタートの気配が見えた。4月下旬からの低温天候のせいか、苗の不調のことも話で聞いてきた。
ところで三郎次の場合ではと云うと、播種がおくれてしまった。
日曜日30日播きを目論んだのだが、土日の両日は横浜赤レンガ倉庫広場にコシヒカリの出展(
長岡地域広域行政の出展で、川口町テントに参加)に出かけてきたので、3日播きの4日床並べとなった。
方法は昨年と同じに、田んぼは稲株のままでポリシートを敷いて平並べで、べたがけしただけである。幸いお天気が2日つづいたので、後は大丈夫を祈るだけである。

(
昨年の写真)
三郎次は仲間とともに、新潟県の
「特別栽培農産物認証制度」に生産登録した田んぼもあるので、肥料・農薬の使用は慎重にしなければならない。
安心・安全な農産物をめざすには、なによりも作物自身の生命力による
作物の健康確保が大切として、育苗はうす播きからスタートした。
(左)
70g播種 (右)140g播種
通例150〜200gほどの播種であるが、三郎次の場合は70gのうす播きである。うす播きであると
苗の出葉スピードが早いので、昨年より一週間早い5月内の田植をめざしている。
あまりうす播きだと、苗根のマット形成が懸念されるが、プール育苗ならば
根張りがよいことと、
病気の発生が少ないことを経験している。

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