初日の産米検査、緊張感をもって迎える。

当初に予想したよりもややきれいな米が並ぶのであるが、高温登熟の特徴である基部未熟・背白・腹白などの乳白は否めない。

新潟県農産物検査協会の検査員の目は厳しくチエックしてゆく。1等米規格には、いま少しおよばないとのことで、残念な2等米押印が多くなっている。

いつも1等米は嬉しいのであるが、辛苦した今年の1等は特別の感激である。
コシヒカリの生育初期には低温で、そして後半には酷暑の中に丹精した産米である。例年よりは1等米が少ないのであるが、さっそく待ち構えていたトラックが、消費地にむけて積み出していった。例年、魚沼コシの出荷では、三郎次のコシヒカリが一番荷である。
厳しい検査結果となったが、やや安堵したことは胴割れ米が目立たなかったことである。登熟期の連日の高温であったから、ひび胴割れ米の発生が懸念されていたのであるが、それが少なく抑えられたことは、適正な水管理がおこなわれたからであろうと、生産農家の気配りを思うのである。
晴天日の収穫でも、生籾水分が意外と多く、乾燥作業に時間がかかったとの農家の声も聞こえている。籾水分の経過も割れ米の発生多寡に関係していたのかもしれない。いずれにせよ収穫作業はこれからも進めることになる。穫り入れの段階で品質を落すことなく、慎重な作業が望まれる。
米余りの世情のなかで米価は値下がりしている。品質の確保は是非もない要件である。
トラックの行き先、消費地からの今年の反応が気がかりである。

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