数日前、昔の音楽活動でよくイベントで一緒になった音楽仲間の「なお子」ちゃんが「千田さん、お久しぶりです。ハワイアンやってる人知りませんか?」と尋ねられ、「私でどうかな?」と久々に高岡市の「E」ナイトクラブにて演奏させてもらえることになった。
2日間にわたって演奏させてもらう初日、十年振りに会う彼女は店の音楽の先生、でお店でも「先生」と呼ばれていた。彼女の実力はよく知っている。(凄い。)今は音楽事務所の社長でもある。再会を喜び合う間もなく仕事。アウトラインを決めるが臨機応変、ケースバイケースはよくわかる。お客様が来て演奏、「ハワイアンウエディングソング」「そよ風と私」を弾いた後に彼女の登場でいろいろ演奏する。ハワイアンウイークらしいが…。マニア以外はハワイアンにさほど興味ないことを私はよく知っている。「涙そうそう」で某企業の会長乱入したり、初日は彼女のアシストがあり、快調、彼女「なお子」ちゃんは隣のバーカウンターでも座ろうとしない。水商売の楽屋は知ってるが、なお子ちゃんがそれをやってくれると要らない気合いが入ってしまう。お店も繁盛してる。「お茶をひいてる女の子」は誰もいないし、女の子達も、魅力的だ、しかし、こちとらそんな女の子達にかまけられないのは、自分は真面目なやつなんだとつくづく思い知った。(いや、このピリピリしている楽屋では胸元が見えても…。胸元がはだけても感じないって本当に。)
昔、某所で、いわゆる「水商売の常識」を私も某バーのマスターにぶちこまれかけたことがあった。このお店のママは銀座出身とのこと、だからか、お店の女の子達も「ピリピリ感」と「不必要なコロン」は行き届いている。黒服の若い衆諸君もピリピリしている。良い演出してるなあ…。「なお子」ちゃんも決して座らない。しかし、私はゲストだから、促されるまますわらせてもらう。やっぱりしんどいし。しかし平日なのに繁盛してるなあー。何人かの社長族の伴奏をする。和服のホステスさんが「すごいねぇ…!何でも弾けるんだ!」と言ってくれた。(そんなことは無いんだけどね!)「音楽する純情」と私は何度もこのブログで書いてる、それは彼女のように心の汗を流して、音楽とともに生きていく人が、それは簡単じゃあないが「それでもやりたい…。」とがんばっていることで、彼女は本当に立派だと思った。
2日目は勝手がわからずBGMから抜け出せない自分がある。さすがに初めての店では勝手がわからないから苦心する、古い日本の演歌にも社長連中はのって来ない。1日に3ステージその最後の3ステージ目には女の子達が協力してくれた。不思議なことだが女の子達と社長連中のデュエットで弾けない曲はほとんど無かったしかし、なお子ちゃんや女の子達は気を使ってくれたのかなに違いない。こんな私に「見せ場」を作ってくれたのかな…!うれしいねぇ…。「涙そうそう」や、「愛しのエリー」「ランナウエイ」など、今回潔く歌ってたら会長社長連中を巻き込む自信はあった。「お嫁においで」などお店のママに促されることを即!やる。お店の女の子が「スィートバレンタイン」をリクエストしてくれたり自信はあったが…が節度は大切。しかし、毎日このお店の音楽の先生として働き、「音楽の純情」を守る闘いをしている「なお子」ちゃんにエールを送りたい。なお子ちゃん本当にありがとうございました。また一緒に音楽がやりたいよ…。
リクエストするわけじゃないが、「嬢王」「黒服物語」など水商売物劇画原作者の倉科遼さん、ナイトクラブで演奏する、一流のミュージシャンの物語を書いてくれないかな?ペダルスチールギタリストの超一流KKさんが銀座で弾いてたりするしね。
ペダルスチールギターの演歌家の皆様、12弦のユニバーサルチューニングは本当に実戦的ですよ。
私に会ったら必ず演歌をリクエストする高岡の名物おじさん、「おっ、千ちゃん、今日はここで弾くんか、また演歌リクエストするからな!」また、「E」の階上の店で「千田さんじゃあませんか!この間のバブーシカのライブ最高でしたよー!ウチでもやってください!」などなど言われる、私は高岡の名物男なのかな、意外にも…。

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