日銀のバランスシートが悪化すれば、日銀が発行元(債務者)である日銀券への心理的な信用不安が生じることになりますが、金本位制ではない管理通貨制では杞憂に過ぎません。
まず、日銀券が金本位制で発行されている場合は、資産である金の保有量が減少していけば、減少に応じて発行残高が規制されると同時に日銀券に対する信用力が低下します。
そして、日銀券に対する信用力が低下したことで、紙切れである日銀券を金に換える兌換請求が増加します。国家が最終的な通用力を維持しているとしても、平価切下げ(単位通貨当たりの金量減少)が行なわれる可能性が高いからです。
平価切下げにより、100万円で1Kgの金が手に入るものが、800gになってしまったりします。
100万円は100万円ですから、1Kgの金を手に入れた人は平価切下げ後に125万円になり、800gの金しか手に入れなかった人は100万円のままです。
(私的な銀行がその信用力で兌換紙幣を発行している場合は、ただの紙切れになってしまう危険性もあります。早く兌換した人が助かり、遅れた人がババを引くことになります)
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