利潤のない世界が、必ずしも貧しい暮らしでも不幸な暮らしでもないと、あたしも思います。
「利潤のない世界」とは、生産性の上昇を促進する誘因がゼロになり、誰かが利潤を得れば、他の誰かがその分損を被ることが明瞭になる現実です。
(“人々の恵み”を享受しようとすることが、逆に経済社会に災厄をもたらす状況)
現在そしてこれまでの世界は、生産性の上昇が達成され続けたので、誰かが利潤を得ても、他の誰かが損失を被っているとは見えにくかったのです。
このあたりの問題は、貨幣も絡む複雑な説明が必要ですので別途説明させていただく予定です。
現在のところは、より多く儲けたひととあまり儲けなかったひとという区分でも済む状況だったとお考えください。
よく「世界はゼロサム」だと言われたりしますが、近代経済システムは、必ずしもゼロサムではありません。
下世話な話になりますが、戦後日本の株価指数推移を見ればわかるように、ドジなひとは別として、89年まではインフレ率を考慮してもみなが利益を上げられました。
それを支えてきたのが、生産性の上昇と完全雇用が両輪になっての経済成長です。
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