
EPCOTに着いてパゴダにいると、髪を真っ赤に染めたご婦人が向こうから、こちらに歩いて来る。
「ああ、あの人が○としのお母さんだな」
よく見るとその人の少し前に、○としがいた。
「いつもいつも、○としがお世話になり、本当にありがとうございます」
と腰を屈めて何度も何度もお辞儀をされた。やっぱり日本の母親は、わが身を削って子育てをしているんだな。
お母さんの丁寧な言葉からは、懐かしい日本の情景が浮かんで来る。
もちろん、アメリカの母親だって子を思う気持ちはまったく同じだ。だが、表現が違ってくる。
「貴方のことは息子から、良く聞いているわ」
「今日はお会い出来て嬉しいわ」
こんな感じになってくる。
○としのお母さんからお土産をいただいた。
「つまらない物ですが、みなさんでお分けください」
アメリカのお母さんだったら
「これは、とっても素晴らしい物なの。だから皆さんで分けて」
太鼓のショーを見た後では
「恥ずかしがりやだった息子が、あんなに上手に叩けるだなんてびっくりしました。もう見ていて涙がこぼれてきました」
「本当に本当に、みなさんのおかげです」
それが
「私の息子は小さい頃から、ドラムが好きだったの」
「だから、きっと日本の太鼓も上手に違いないわ。ってそう思っていたのよ」
と言う具合になってくるのだ。
広大な国アメリカでは、自己アピールが大切だ。
国土の狭い日本では、人とひとの協調性が求められる。
○とし!いろんな国の良いところを集めた国際人(地球サイズ)になってくれ!
○としって、誰のこと?
それはこれからの未来を担う、貴方のことだ!!!
ps ○としが、久振りにお袋さんと会って
「うちのお袋って、あんなにちいさかったっけ?」
その分、○としが大きくなったんじゃない?

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