
短編7作品のうち、選んだのは2作品。
「結婚しようよ」
妻と死別した定年直前の主人公と嫁入りを控えた一人娘の物語。
男手一つで娘を育てて来た主人公は岩手県釜石出身。主人公と妻の学生時代の話、結婚の許しをもらうため家にやって来る娘の彼氏の話、結婚式の話に、思わず「わがるな〜」と頷く私。
ちなみに結婚式にやってくる主人公のおじさんは盛岡の人。
ほのぼのとする荻原さんらしい良い短編です。
「家族写真」
瀬戸内海を望む町で小さな写真館を営む父親が倒れた。
バラバラになっていた子どもたちが故郷に戻って来る。長男は家業を継ぐ(だろう)、長女には子どもが出来た、二女は長男を支えて行く(だろう)。明るい未来が瀬戸内海をバックにパっと拓けたような最後の場面がとても印象的な素敵な短編!
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