大学受験で東京に行った。
泊まりは亀戸にある叔父さんの家。ほとんど付き合いがなかった叔父さんではあったが、父が段取りをつけてくれたので、上野駅まで叔父さん夫婦に迎えに出てもらって家におさまった。
叔父さんは近くでゴム工場を経営していて、おばさんは自宅でそろばん塾を開いていたチャキチャキの江戸っ子。と、いうことで、亀戸の家におさまった私は、そろばん塾として使っていた広いスペースの片隅に置かれた二段ベットの上段に寝る者もいない下段におさまったわけだった。
家から持参した携帯ラジオで深夜放送を聴きながら受験日を待った。
受験した大学は立命館だったが会場は茗荷谷の拓大(当時の学長の中曽根康弘のポスターがいたるところに貼ってあった)。妙に早起きしてしまって、叔父さんの家にいるのも気まずいので、下町の少しひんやりする空気を吸いながら会場に向かったのだった。まさか、そこから八王子の地に足を向けるまでさらに1年もようすると思わずに・・・
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