ATATAというバンドでギターを弾いております、池谷と申します。GIANT LOOP FESは昨年に引き続き誘っていただきました。本当に嬉しいしすでに緊張してます。
どうしても出たい理由は山ほどあって、まずTHE NO EARが旧知の大切な友人で、山梨という街にも特別な想い出があるということ。で、それで勢いあまったのか、ご存知の方もいるかもしれませんが、昨年のGLF、わずか2、3曲で気絶して救急車で搬送っていうポンコツ具合。お粗末すぎた。
※ご参考までに
▼GIANT LOOP FES 2014を終えて
http://www.twitlonger.com/show/n_1s27q4f
▼その後、私の気絶問題について
http://www.twitlonger.com/show/n_1s2a9rs
病院で意識戻って、迷惑かけて申し訳ないしやりきれない気持ちでタクシー乗って会場に戻ってさ、THE NO EARを観て。
彼らがどんな想いで一年かけてそのステージを作り、そこに立ってるのか。その背景、歴史も含めてみんなに届けてた。それがたくさんの人に伝わってもの凄く感動的なライブだった。みんな泣いてた。その中で俺も情けなさすぎて泣いた。そんな涙会場で一人っしょ、絶対。
THE NO EAR、とても長い付き合いだ。大好き。
アメちゃんはたぶん横浜FADで出会ったのが初めてだと思う。NOBのツアーで。その時は運転手みたいな感じだったのかな。もう15年近く前?そこからいろんなアメを観た。バンドマンアメ。PAアメ。いつも気持ち悪い。でもいつも面白い。
ワケンもアッキーもいろんなバンドでプレイしているのを観てる。THE NO EAR以外にも。甲府でたくさん一緒にやって。ずいぶん経ってからだけどヨシにはアンプ売ったw 僕は以前HOLSTEINというバンドをやっていて。その時に使ってたやつ。THE NO EARのみんなが我が家に泊まりに来たこともあった。本当に仲良しがバンドをやってるって感じで当時は羨ましかった。彼らと夜通し騒いだ。最高だったな。
話は前後しますが、本当に何度も何度もカズーホールに行った。いつでもNOBは一緒だった。NOBと全国廻ったこともあった。俺たちは音源も出してなかったのに。打ち上げとかでもなく、陣屋っていう彼らの行きつけの呑み屋にも普通に出かけた。NOBが通ってた大学のスタジオで練習したこともあった。夜明けのほったらかし温泉でふざけあった。彼らの生活を感じられることはとても心地よかった。
時が経ち、NOBが満を持してリリースした音源のツアー、俺たちは理由あってファイナルの東京だけ出演する予定だった。でもそれは叶わなかった。NOBはなくなった。強烈な喪失感と自分のあまりの無力さに、口をつぐむしかなかった。なんというか、人前でなんて言っていいのかわからなかった。大切な友人を、紛れも無い才能を、鎌田真輔という男を失ったことを人前で語るのがなぜか嘘っぽいというか、誠意の無い言動に思えて。だからなるべく黙ってた。それで良かったのかは今もわからない。
10年経った。
昨年の年明けかな、テツヤから話があるから東京に行くと連絡があった。わざわざ来るってオマエおかしくね?って言いつつも呑んで話した。この10年のこと。甲府という街のこと。仲間のこと。仕事や家族のこと。そして2人でするのは初めての話。シンスケのこと。
鎌ちゃんがやろうと思ってたこと、それを俺はやろうと思ってるし、やらないとさ。
テツヤはそう話してくれた。そんな台詞、俺が聞いたのは初めてだった。レーベルとか、地元の仲間とのコミュニケーション。そして野外イベント。10年経って、山梨の野外でイベントやる、それは鎌田の追悼の想いも込めたい、それに出てくれる?って話だった。それがわざわざ来てくれた理由。
ずっと黙ってたからかな、テツヤは俺たちが出るのを躊躇うと思ってたみたいで。でもさ、テツヤが直接そういう想い込めてやるって言ったら、そんなのたぶん9年前だって参加させてもらってたよ。そして10年経って、バンドも変わってるのに誘ってくれて、しかもなんだか堂々たる佇まいでさ、絶対に出させてほしいと即答した。
その時も話したけど、シンスケだったらやっただろうとか、もうそんなんじゃないしさ。テツヤは甲府のみんなに本当に慕われていて、きっとオマエだから出来るんじゃないの、って。THE NO EARのメンバーはじめ、周囲の協力ありきだし、頼りないアホみたいなとこもあるけど、それ込みで周りに人が集まってる。昨年のフードコートとか温泉とか本当に良い感じだった。ステージ裏とかに至るまで、甲府の仲間の息使いが感じられた。
俺、行ったんですよ。あの事故が起きた直後。テツヤが入院してる京都のはずれの病院まで。どうしていいのかわからなくて、途中のクソ田舎町の楽器屋、閉店過ぎてたけど開けてもらってそこにあったヤマハのギター買って差し入れて。で、結局何も出来ないし何も声かけられない、ここまで来たって結局無力だって痛感して。時間しか解決できないことなのかな、つか時間が解決してくれるのか?って途方に暮れた。
10年経った。時間が解決してくれたわけじゃないし、解決なんてない。シンスケはいない。でもあの日俺に気を使って作り笑いしてたテツヤじゃなくて、堂々と、鎌ちゃんの分までやろうぜって。そんなの自己満足なんだけど、テツヤがそれを言うなら俺は全力で応えたいって思う。テツヤにはそれを言ってほしかったのかもしれない、シンスケのこと想ってやろうって。時間じゃない、行動で乗り越えてきた逞しさが頼もしかった。THE NO EARをはじめ、甲府の仲間が言わせてくれた台詞なんだ、きっと。
そんなこんなで、GIANT LOOP FES 2014、人知れず、クソカマしてやるぜこのやろう、と心のゲインフルテンで挑んだ結果が冒頭の気絶騒ぎですよ。しかも超久々にお会いした鎌田家ご両親も、今の自分の活動とか体調とかをチェックしてくれて気にかけてくれてたのにその目の前であの失態。これじゃやりきれない。それが俺がどうしても出たい理由であり、今年もやっちまったらどうしようという緊張の理由。
10年前にはATATAなんてバンドは存在してなかったんですよね。
でもこれがGIANT LOOP FESと俺達ATATAのストーリー。10年以上の想い。
シンスケ、10年、というか11年経って俺はこんな凄い仲間と面白いライブやってるぞ、シンスケの馴染みのダイボーイもケンタもいるぞ、あの頃とはいろいろ変わったけど、今が一番楽しいんだ、って。こんな気持ちでようやくライブできるようになったよ、って。
そしてTHE NO EAR、大好き。彼らが想いを込めて、行動し、場を作り、みんなをもてなす。場を作る手伝いもしたいし、心からもてなされようとも思う。そこにいられることが誇らしく、幸せだと思う。甲府にTHE NO EARという最高にかっこいいバンドがいて、GIANT LOOP FESっていう素晴らしいイベントがあると、ATATAはそこに出たんだと、自慢気に伝えていこうと思う。
だから今年は頼むから気絶しないでやり遂げさせてくれ。これで今回も気絶したらさ、もうシンスケのせいにするわ。
ご来場予定のみなさま、GIANT LOOP FESならびにATATA、よろしくお願いいたします。
PS
わざわざ東京まで来てくれて話した時、イベント名は「ソウルなんちゃらフェス」って言ってましたよね?で、俺が「やっぱりそこはGIANT LOOPじゃないの?」って言った気がするんですけど。。。
ATATA 池谷龍人
コチラから視聴、無料DL等々できます。ぜひ!
http://atataweb.com/video/
2015年6月6日(土)
GIANT LOOP FES 2015
at 神金村神スタ広場 (山梨県甲州市塩山下小田原 584-8)
出演
ATATA / STOMPIN' BIRD / Northern19 / dustbox / HAWAIIAN6 / OVER ARM THROW / SPACE BOYS / birth / THE OLIVE / QWAI / THE NO EAR
TICKET INFORMATION : DISK GARAGE
http://www.diskgarage.com/ticket/detail/no070663
GIANT LOOP FES 2015 OFFICIAL HP
http://giantloopfes.com/

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