無関係の夜(無意味ポエム)
子供の頃 ふいに連れられて知らない田舎の山
そのてっぺんの公園
ブランコに乗ると ふと目の下に遠く広く牧場が見えた
その牧場の牛とわたしは 無関係
若い頃京都であの人と会った
あの人は神戸から車で迎えにきた
私は離れたくなくて 今夜部屋に泊まってと言った
ふとした沈黙の向こう 窓から見えた知らないお寺
その奥にふと灯った明かりの部屋
その部屋にあったであろう冷蔵庫
その中のコーラとわたしは 無関係
あの人が車を発進させて すぐに遠ざかるあの灯
二度と会うことはないだろう
あの牛も コーラも 一瞬だけすれ違ったいやすれ違ってもいない
もっと考えてもいいことが沢山あるのに
無関係なコーラとか、無関係な牛とか
そんなことばかり思いを馳せてみた夜

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