最近、様々な場所に向かったり、新ブログの関係もあり(なぜ、新ブログを立ち上げたか、新ブログと当ブログとの関係についても後ほど述べたいと思います)なかなか更新が出来ない状況が続き、申し訳なく思っております。
さて・・・・・・、
昨日をもって谷汲線の代替バスが終焉、ということもあって、それを惜しむバスファンが最後の乗車を行っていたみたいでしたが、私も、それにまぎれて谷汲線跡を散策しました。
既に草で生い茂っていた場所の方が多かったのですが、最も驚いたのは、長瀬地区の一部の路線跡が遊歩道になっていたことです。R157から谷汲山や横蔵ヘ向かう道との接点あたりで途切れておりましたが。
ちなみに、ここは既に谷汲村では無く、揖斐川町になっていました。標識を見て時代を感じさせられました(後ほど写真はアップしたいと思います)。
さて、そのような散策をしている間に、
路面電車トラストの会にてこのようなニュースが・・・。
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其の一・・・名鉄揖斐線跡地問題/名鉄、売買協議申し入れ/一括購入基本に (from岐阜新聞2005年9月29日)
今年三月末で廃止された名鉄揖斐線の軌道敷などの跡地問題で、名鉄の中三川政美取締役不動産事業本部副本部長兼土地事業部長が二十八日、沿線の本巣市と揖斐郡大野町の庁舎を訪れ、それぞれ内藤正行市長と杉山茂町長に対して跡地の一括購入を基本にした売買協議を正式に申し入れた。
両市町では廃線後、名鉄幹部が来庁して跡地の処分について交渉を申し入れるのは初という。両市町は、無償譲渡を基本にほかの沿線市町と協議していく意向を伝えた。
この日、本巣市で名鉄側は、担当者レベルで以前に打診があった通り、行政側が跡地を一体的に有効活用する計画を早期に立てて、一括購入することを希望。価格は従前どおり二〇〇〇(平成十二)年の固定資産評価額を主張し、「経営が厳しい中、無償譲渡には応じられない」との意向を伝えたという。名鉄側は、本巣郡北方町などほかの沿線市町にも交渉を申し入れる見通し。
《岐阜新聞9月29日付朝刊社会面》
本文参照↓
http://www.jic-gifu.or.jp/np/g_news/200509/0929.htm#2
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要するに、自治体に対して「土地はいらん、同情するなら金をくれ(タイムリーだな(笑))」といったことでしょうか。
自治体さんも「銭を出してまでそんな土地はいらん」とおっしゃりますから、結局は平行線、ということになるかと思いますね。
次は、谷汲線の代替バスとは対称的な話ですが・・・。
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其の二・・・来月から1日15本増強/岐阜バス・名鉄岐阜駅前−上之保線
(from 中日新聞岐阜地方版2005年9月27日)
名鉄美濃町線などの路面電車の廃止で、予想以上に路線バスの乗客が増えたとして、岐阜乗合自動車(岐阜バス)は26日、10月から名鉄岐阜駅前−上之保(関市)線を1日15本増やすと発表した。
11月からは、旧名鉄揖斐線沿線のバスも増強する方針。
岐阜バスは、路面電車の廃止を受けて、4月から名鉄岐阜駅前−上之保線を1日63本から85本に増やした。それでも時間帯によっては混雑がひどく、臨時バスを出していたが、本数を増やして対応することにした。同線は、朝は20分に1本から15−20分に1本、昼間は30分に1本から20分に1本になるという。
岐阜バスは「大ざっぱに言って、路面電車を利用していた人の半分強にバスを利用してもらっているのでは」としている。 (藤嶋 崇)
参照記事URL↓
http://www.chunichi.co.jp/00/gif/20050927/lcl_____gif_____003.shtml
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ま、今までが「撤退」前よりも明らかにサービスが悪すぎただけ、といったところだろうと思います。
バスの増便に伴い、バス利用者が増えてくれればありがたいですが、バスが増えても使ってくれなければ増便効果も落ちてしまいますから、その兼ね合いが難しいといえば難しいのでしょう。
そして、こんな話題も・・・。
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ハイブリッド路面電車/充電池と架線併用 07年度実際に走行
(by 中日新聞科学面2005年9月27日)
鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)は架線と充電式バッテリーを併用する「ハイブリッド路面電車」の試作車を新造し、二〇〇七年度に実際の路線で走らせる。新世代の路面電車として、都市交通に新風を吹き込むかもしれない。 (大島弘義)
同研究所では〇三年、高性能のリチウム電池を備えた路面電車を開発。所内で一回の充電により十五キロを走った。これにパンタグラフを取り付け、ブレーキ時に充電できるよう改造。これがハイブリッド路面電車の原型で、従来に比べ、6−7%のエネルギー節約が見込める。
この車両は古い路面電車を改造した同研究所“手作り”で、営業路線を走ることができないため、新造を決めた。
新しい試作車はバッテリーを強化する一方、駅の屋根に架線式の充電設備を取り付け、停車中にパンタグラフを上げるだけで自動的に充電するという世界初の挑戦も。数分以内に急速充電できれば、実用化に近づくという。車両制御技術研究部の小笠正道・主任研究員は「路面電車の平均価格は一両二億五千万円。いまハイブリッド車両を造ると、これより十数%高いが、三年後にこれを数%まで下げたい」と目標を掲げる。
環境に優しく、高齢者が乗り降りしやすい低床式の電車を中心とした交通システムはLRT(ライト・レール・トランジット)と呼ばれる。村田修・事業推進室長は「日本の路面電車には古いイメージがあるが、改善の余地は大きく、LRTとして魅力的にできる」と話す。鉄道事業者らと「LRT技術検討会」をつくり、ハイブリッド路面電車の普及を目指している。
国内の路面電車は三月に岐阜市で廃線となり、残るは十八都市。一方、七八年に廃止された京都市ではLRTとして復活させる動きも。国がLRTの新線整備を補助する制度もできた。
研究所は今後、ハイブリッド路面電車を導入できるか、路線新設が可能かについて調査。鉄道事業者にとっては新たな投資が必要で、採算性などに課題は大きいが、村田室長は「架線のないハイブリッド路面電車なら都市景観もよくなり、架線の補修費もかからない。実際の路線を走らせることで、導入したい、という所が出てくると期待している」と話す。
参照URL↓
http://www.chunichi.co.jp/00/sci/20050927/ftu_____sci_____001.shtml
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架線無しで、充電するだけで走ることができれば、気動車や車のように空気は汚しませんし、レールがあるところであればどこでも走ることが可能ですからその面の利便性と架線維持のコスト面を最小限に押さえることが可能になり、更に非常に高い環境維持が期待されるわけですから申し分は無いでしょう。
ただ、問題はハイブリッド式電車の電池の最大走行時間や寿命といった実用面でどれだけ克服出来るか、といったところでしょう。
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さて、谷汲線の代替バスも、名鉄岐阜600v区間の撤退が致命傷になったのか、それ以前から利用はあまりされておりませんでしたが、結果的には揖斐線の「連絡代替バス」のつもりがいつしか揖斐線そのものも「代替バス」と化し、しかも先の「代替バス」のサービスの劣化のみならず、後から現れた「代替バス」も劣悪である、すなわち相互のサービスの劣悪によって利用者の逸走を招いたために、ついに先行の「代替バス」を敢然に「無価値化」してしまった。今回の谷汲線の「撤退」はそのことに尽きると思います。
今後、美濃町線側の「好調」と揖斐線側の「苦戦」の結果であるとともに、それがバスサービスの「過小評価」であることを反省した上での今回の「増便」になるわけでありますが、これが吉と出るか凶と出るか、それは暫く様子を見る必要があるかと思います。

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