ギフチョウの産卵状況調査の途上、何か目新しい自然は決して見逃さない、それが「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」メンバーの面目躍如たるところ。最初の驚きはノウサギが目の前を走り逃げて行ったことだが、こればかりは急なことで誰一人証拠記録もとれない、あっという間のことだった。
次はシルビアシジミのメスがカンサイタンポポ、ニガナと黄色い花を転々と移動して蜜を吸う光景に、カメラがあちこちから迫る。

この日は風が強くて気温も低いせいか、メス個体の活動度が低かったのが幸いして、ずいぶん長い時間モデルとなってくれた。
雑木林を進む途中で、オオトモエが飛び出てきて林床に止まるが、邪魔となる草の茎をとれば逃げられるだろう、というわけで、実に美しい新鮮個体ながら、この撮影が精いっぱい。

ギフチョウの産卵状況が非常に好ましいという結果に、足取りも軽く雑木林を出た段階で、筆者がヒメウラナミジャノメの交尾個体を発見。

ごく普通種でも交尾シーンにはそんなに簡単に出会えるものではなく、再び複数のカメラが迫る。手前の草が邪魔だと贅沢をいう御仁がちょっかいを入れて交尾個体に飛び去られてしまうが、また追いかけてそれなりの映像を記録する。

すぐそばにサナエトンボがやってきて休憩し始めるが、名前が分からない。

さらには、カンサイタンポポで吸蜜するコチャバネセセリも見逃さない。

なお、林内で静かにオシャレな花を咲かせていたのを記録したものの名前が分からず、メンバーの立岩さんがスマフォですぐに検索をしてツクバネウツギだと教えてくれた。