2011/2/17

あまりに定番過ぎて・・・・・ジミー・スミス(org)  木曜:Jazz & Classic Library


音楽のそれぞれのジャンルにおいては、「その道の定番」みたいなアルバムや曲ってありますよね。
僕のような“天の邪鬼”は、最初から八方破れ的にあらぬ方向から入って行きますが、だいたいの人は「その道」の推薦盤みたいなところからそれぞれのジャンルに足を向けるようです。
もっとも、今のように「ライブ偏重」な時代では「耳で聴く」よりも先に「目で見る」から入ってくる人も多いのでその辺りの定番は崩れつつありますが・・・

あらぬ方向からジャズに足を突っ込んだというのも、僕の場合は世間一般では「ジャズというのは大人がうんうん言いながら聴くもんだ」という“定番”を外して小学生からのめり込んだ点にあります。
ビートルズやジミ・ヘンドリックス、レッド・ツェッペリンやシカゴ、はたまたBS&Tやチェイスと、小学生から中学生にかけて徐々に洋楽ファンが増えて行く中、まぁ、ジャズに触手を働かせる“やから”はクラスの中でも少数勢力。
時々のこのブログにコメントをくれる“漢方薬局の息子ことたかいしゅんすけ”などが小学校高学年頃からジャズを聴いていた同志(オーバーな表現だ/笑)。
その切っ掛けを彼に尋ねてみたら「兄貴」の存在があった。

なーる。

そう、この時期(小学生高学年)にジャズに興味を持つ“やから”の大半は「兄貴」という存在からの影響もある。
「親」というのもある。
この世界で若年時代からジャズを知っているミュージシャンの大半は「親」の影響、つまり父親や母親、または親戚がミュージシャンだったりする場合。

たしかに。

そうなるとこれら若年ジャズファン層は(僕も含めて)、かなりの確率で世の中の定石や定番をかなり早い時期に通り過ぎている場合が多い。

大学のジャズ研に入ってジャズに目覚めた、あるいは学生時代にジャズ喫茶に通い詰めた・・・・そういう時期に耳にするもっとも定番といわれるジャズをそれとは違った受け止め方で通り過ぎているような気がする。
だって僕等の中には「定番」と呼ばれるジャズがないもの。。
ソレを知ったのは、プロとしてこの世界に足を突っ込んでからだった。

で、

前置きが長くなったけれど、今日のアルバムが実にその代表なんですね。

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『THE CAT/Jimmy Smith』(verve/1964年)

あまにり定番過ぎて・・・・・

実はアルバム全体の印象よりも、一曲“The Cat”の印象しか残っていなかった、、、、みたいなアルバム。

僕はこのアルバムを中学一年だったか小学六年だったかの頃にクラスメイトのたかいしゅんすけに借りて聴いている。
その頃はLPレコードは子供としては高額の部類にはいる「趣味」だったので新しくアルバムを買ったりするとしばらく交換して聴き合ったりしたものだ。
そんな中で彼が兄貴のレコードと言って貸してくれたのがこの超有名アルバム『ザ・キャット』だった。
1968年か69年の話しだ。

一聴して僕はある映画を思い出したのを鮮明に覚えている。

『黄金の七人』(イタリア映画・1965年)

コメディータッチの泥棒映画だったが、このサウンドトラックでハモンド・オルガンが大活躍していて、そのちょっぴり「御洒落」なサウンドとこの『ザ・キャット』のジミー・スミスのオルガンがダイレクトに結びついたのだ。

知らぬは仏ばかりなり・・・

早々の時期にこのアルバムを耳にしていた僕は、その後このアルバムを手にする事すらなく、それでも「ああ、“The Cat”。知ってるよ、ティラララッラーティラティラッティ、でしょ?」と、まるで百年間も聞き続けたつもりで返答していた。

しかも・・・

今回CDを買って改めてライナーノーツを読んでわかった事なのだけど、
僕はずーーーーっと、このアルバムはヨーロッパで録音されたものだと思い込んでいた。
しかもイタリアだ。

もうおわかりでしょうね。
イタリア映画の『黄金の七人』とダブらせた記憶を植えつけたまんまで今日まで来たのだった。(笑)

本当はニュージャージーのヴァン・ゲルダーズ・スタジオで録音されている。
どこがイタリアよ、って(笑)

しかし、小学生の僕の記憶もまんざらではない、と思ったのが改めて聴くと、確かにこのアルバムの大半の演奏はサウンドトラック用であった事、ジミー・スミスもMGM映画のサウンドトラックを手掛けたり演奏したりしていた事。
いわば「ジャズ仕様」と言うよりも「サウンドトラック仕様」に近いアルバムであった事を一応見抜いて記憶に収めていた点だ。

さて、肝心の演奏である。

一曲目からしてMGM映画『危険がいっぱい』の主題歌。
1960年代中盤の映画音楽でよく耳にしたサウンドだから何の違和感もない。

二曲目がメインとなった“The Cat”。これも一曲目の映画の挿入曲だった。
超有名曲だから聴く前からイントロのブラスのハイテンションを期待している。
うんうん、そうそう、こんな感じだった。ははは。
あれ?
聴き進む内にラストコーラスのバックとスミスのオルガンがズレているのに気付く。
バックはもう終わろうとしているのに、スミスはもうワンコーラス、テーマを弾き始めちゃってる・・・
っで、もうそのまま両者止まるに止まれず、そのまま強行突破(笑)
えー、こんなミステイクならもう一回録り直せば良いようなものの・・・
そのまんまにするとは、、、
コスト圧縮の為か、ミュージシャン拘束の規定ギリギリだったのか、それとも、、、、、
まぁ、興味ある人は是非ラストテーマに集中を(笑)
きっと、映画ではこのラストの部分までは使われないから「いいよ、いいよ、OKでーす」とか、なんとかじゃないかな。

三曲目は有名な“Basin Street Blues”なのだけど、こういうアレンジになると、あれ?これどっかの映画で使われてなかったっけ? と思ってしまうくらい雰囲気がある。

四曲目は再びパラマウント映画『大いなる野望』の主題曲。まぁ、それそのものです。

五曲目って“Chicago Serenade”って曲なんですが、、、ううん。。なんか、どこかで聞いた事があるような、、、、テレビの・・・・

っあ!『キーハンター』や『プレイガール』だ(爆)
知ってる人だけ笑おう。
きっと当時の日本のテレビ番組がお手本にしてたんだろうな、こういうサウンド。
あまりにそっくりなので思わず笑ってしまった。

六曲目からはブルースが続く。
ハモンドオルガンとブルースという図式はこうやって作られたわけだ。

七曲目の“Dolon's Blues”は有名な俳優アラン・ドロンにスミスが捧げたブルースで二人は友人関係にあったそうだ。テーマがお洒落でカッコいい。
そのお洒落加減がフランスやイタリアのスクリーンにぴったりなんだ。

最後は“Blues In The Night”。
グルーヴィーなブルースできっちり最後を〆ているのは流石だと思う。
これはカッコいいゾ!

十代初期に耳にして以来、改めてアルバム全体に耳を傾けてみたら、そこにはいろんな発見が潜んでいた。
音楽は聴く時期によっても受ける印象が違うから、一粒で何度でも美味しい。
ライブとは違った再生芸術、娯楽として楽しめる音楽を後世に残そう!


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