2011/4/22

動機あってのインプロだもの・・・モチーフと連鎖(パート2)  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第二百十回目の今日は先週からの続きで『動機あってのインプロだもの・・・モチーフと連鎖(パート2)』です。途中からの人は先週の『動機あってのインプロだもの・・・モチーフと連鎖』も読んでくださいね。

→2011年4月15日ブログ『動機あってのインプロだもの・・・モチーフと連鎖』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20110415/archive

ココまでの金曜クリニックをご覧になりたい人は左のカテゴリー(またはこの記事のタイトル右側にある)「金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック」をクリック。この記事に続いて過去の記事全てを見る事が出来ます。チェキラ!


■ゴールデンウイーク情報

横濱国際インプロ音楽祭<春>2011 ”GANBARE TOHOKU!” 11days 15bands.
(4/28〜5/8) Yokohama ImproMusica Fes' 2011
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▼会場:横浜・関内エアジン http://www.yokohama-airegin.com/index.html
▼当日¥3000〜¥3500/予約前売り¥500引き/u23 ¥1500/Drink別(¥500)
▼予約・問い合わせ045-641-9191(エアジン)
▼access→http://www.yokohama-airegin.com/access.html

僕が出演するのは
5/1(日)■市川秀男(pf)Quartet
      plyas Original songs & impure.music. 3:30pm〜
      赤松敏弘(vib)上野哲郎(b)二本柳守(ds) ☆guest:LUNA(歌)

<主催者からのインフォ>
今回の原発事故のため、海外組の来日が危ぶまれますが、
その節は、ご容赦ください。こらっ!東電!!



■Motive・・・物事は簡単な理屈から始まる

この有名な曲の冒頭の八小節。
まずは「ちょいとアドリブでもやってみるかな」、という気分でやってみてほしい。

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(クリックで拡大/以下同じ)

アントニオ・カルロス・ジョビンのヒット曲、「ワン・ノート・サンバ」の冒頭の部分だ。
文字通りメロディーは「1音」で、この部分は“F”の音ばかり使われている。この後“Bb”が出て来るのだけど、それもまた「ワン・ノート」なメロディーで綴られる。
このアイデア、見事なものだ。

で、

メロディーは超簡単。
リズム感さえあれば子供でも初見で弾ける。
ピアノやビブラフォン、マリンバや、ヘタをすれば昨日から吹き始めたフルートでさえ、この部分のメロディーなら演奏できる。

だからソロも“ちょろいもん”さ・・・・

で、

実際にソロ(アドリブ)してみてどうでしたか?

ううん・・・・

自己採点出来ない人は別として(笑)、この曲のインプロは・・・

初心者とマスタークラスの人は、“ちょろいもん”です。
ただし、その“ちょろいもん”というレベルの差は歴然としているのですが・・・

四苦八苦しているそこの君!
な〜んか腑に落ちないそこの君!
けっこうこの曲“ナメてた”でしょー。

それには理由があります。

マスタークラスの人が出来るのは当たり前。
初心者の人が“出来た!”と思っているのは「コードトーンだけを使って上手く演奏出来る」可能性があるから。

初心者ではなく、いわゆる中級と自覚する人達が四苦八苦するのは・・・・

中途半端なコードスケールの解釈で演奏していませんか?
使えそうなテンションの事ばかり考えていませんでしたか?

そして決定的なのは・・・
何のためらいもなく最初のDm7で9th(=E)を使いませんでしたか?

初心者はコードスケールがよくわからないのでコードトーンを中心に物事を考えるので、この曲のように自動的にコードが進行して行くタイプの曲ではコードトーンに沿って演奏すると「出来る」のです。
ただし、何コーラスも繰り返すと「いつも同じ」でポロが出ますが・・・(笑)

中途半端にコードスケールの知識を持った人が演奏すると、最初のコードが何調の何という機能和音なのかを見過ごして、いきなり適当なコードスケールを引っ張り出して演奏しようとします。特に最初のコードでのロストが目立ちます。曲の最初=主調、という勘違いが起こっているわけですね。
そういう人は演奏の前に必ず「調号」を確認する癖をつけましょう。

では、基本から“おさらい”。

以下がこの部分の予測されるコードスケール。
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コードスケールの割出し方法は『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』(赤松著/ヤマハ出版)やコード理論書にある通り。
特に気をつける部分は次の二箇所。

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冒頭のDm7はIIIm7、三小節目のCm7がIIm7。この機能の違いがコードスケールの形を決定している。
4小節目と8小節目のB7(#11)はメロディー判定が難しい(Fしか弾かないのと、8小節目後半のBbは次のコードFm7のメロディーが前倒しされている為)ので前後のコードとの整合性から予測を立てる。
Cm7とDm7に挟まれた4小節目の場合、判定に用いるのは“C”の音の存在だ。
この場合前後のコードにはCが存在するのでB7(#11)にもCを取り込むとb9thとなる。元からある#11thとb9thが共存出来るコードスケールはコンデミだ。

対してGbMaj7から繋がるB7(#11)の場合は“C#=Db”の存在に注目だ。
この場合はB7(#11)ではC#=9thとなるのでリディアン・フラットセブン・スケールと予測するのが無難。
現段階ではこのように二つのB7(#11)のコードスケールを別々にわけて想定した。
ただし、どちらのコードスケールも3rd以降はまったく同じスケールである事を頭に入れておくといい。

どうして初心者の人のほうがこの曲を簡単に演奏出来るのか・・・・
原点に戻ってみよう。

演奏する時の条件をこのように設定する。

・コードトーンだけで演奏する
・同じ音を連続させない
・コードの根音は伴奏で使うので省く


すると・・・

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コードスケールは大変便利なものだが、慣れてくるとついつい油断してそのスケールの中にいれば「安心」とばかりに単純なスケールばかり弾く癖が出てしまう場合がある。
そういう演奏は、伴奏が無いと「何をやっているんだかわからない」状態になっている事が多く、また、その時に誤ったコードスケールを選択したりすると取り返しのつかない状態に陥る。
そのような状態で悩むなら、一度基本に戻って自分が丁寧にコードトーンを“拾う”演奏を心がけるといい。
そうする事で、この曲が持つ最大の特徴が自動的に描けているので、「それが何か?」を改めて注目すべきだ。

この曲の最大の魅力は「モチーフ」の連鎖。
コードが進行する中で。メロディーが同じ音を縫って繋がっているのもその表れだ。
ならばインプロも「なるべく似る」形をイメージに据えるのが、この曲を「この曲らしく」演奏するポイントになる。

Dm7が出て来たからと言って「何にでも9th」を入れるような“ごちゃまぜ”感覚では、「この曲らしく」インプロは出来ない。
最低限、この曲である事を聴き手に伝えながらソロを演奏するのが演奏者の責任。



コードスケールに戻そう。
モチーフをなるべく連鎖する為には、コードトーン以外の音を使わざるを得ない。
その場合にコードスケールの知識を役立てよう。
その為ににコードスケールの知識はあるのだから。

新しい条件を設定してチャレンジだ。

・スタートする音を二小節間同じに固定する。
・それ以外はなるべく近い位置にあるコードスケール上の音を同じリズム、音型で連鎖。
・アヴォイドノートはメロディーに入れない。

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最高にカッコいいインプロとは・・・
コードが跳躍しても限りなく同じレンジで同じ型によって連鎖したメロディー。
最大は同一、それ以外でも限りなく同じ型になるように心掛けるといい。

このモチーフの設定をこの曲ではコードが描くラインからも発想する事も出来る。

まずはどんなラインが潜んでいるのか?

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なるほどね。

(つづく)




ガンバレ東北!
がんばろうニッポン!



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