2006/4/7

手一杯!そんな時のフィンガーダンプ  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。金曜第三回目の今日は補足技法のフィンガー・ダンプニングのお話しです。

今日はマリンバには無いヴァイブ独自の演奏技術の中から手を使った消音(Finger Dampning)を解説します。通常演奏で多用されるマレットやダンパー・ペダルを使ったダンプニングとは少し異なるのでよ〜く観察して下さい

マリンバでもマレットを使ったダンプニング(叉はミュート)を通常の演奏で使う事が多くなりましたが、歴史的にはヴァイブがこの分野では先行しています。
ダンプニング・テクニックを世界中に広めたヴァイブ奏者としては我が師匠ゲイリー・バートン氏が筆頭に上がります。バートン氏はバークリーの学生時代にドラマー、アラン・ドーソン氏からスティック・コントロールで多大な影響を受けたと伝わりますので、このテクニックは元々パーカッションやドラムのテクニックであったとも推測されます。(アラン・ドーソン氏は今日のジャズドラマーの基礎バイブルであるルーディメント奏法を開拓した事で有名)

通常の演奏で使われるダンプニングは二本のマレットとダンパー・ペダルを組み合わせて音のエッヂをクリアーにする事で、今日では広く一般に知られるようになったテクニックですが、今日ここで紹介するフィンガー・ダンプニングは片手でダンプニングを行う時の補足的なテクニックの一つです。

このテクニックが必要とされる状態(事態)は、おおよそ次のようなものです。

・左手は伴奏をしながら同時に右手のメロディーのエッヂをクリアーにしたい
・音が跳躍していて左手でミュートするのが間に合わない

  ・・・・・・・・・・等々

要するに、マレットキーボーダー非常事態宣言 って時の隠し技って事よ


例えば、今、コードがA♭Maj7でメロディーが短い音符でD→E♭って動くとしようよ。左手や右手を使った伴奏(comping)のサウンドは響かせつつ、メロディーを弾きたい

しかしペダルを踏んだままメロディー(D→E♭)を弾くと半音で音が濁って、ちょっとアンタ、そのセンス「どうよ」って状態になる時。
しかもペダルを上げる(消音する)と鳴らしている伴奏も一緒に消えてしまう・・・・


・・・・・・トホホ、


そんな時にこのテクニックを使うと「こうよ」っていい感じに演奏出来るんだよね


まず、伴奏があると過程してペダルを踏んだまま「D」の音を弾く
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そのまま(ペダルは踏んだまま)「E♭」を弾く瞬間にグリップで丸くなっている指を使って「D」をミュートする

こんな感じ
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マレットの届く範囲なら半音じゃなくてもOK

同じようにペダルを踏んだまま「F」の音を弾き
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ペダルはそのままで「B♭」を弾く瞬間に指で「F」を消す

こうよ
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こんな感じで比較的演奏中に他のダンプニング・テクニックと組み合わせて使うと、単調なヴァイブの音色がいろんな表情を持つようになります。

もうペダルを踏みっぱなし・・・なんて事、やらなくてもいいゾ


しかし、このフィンガー・ダンプニングは基音側から派生音側への動きには有効ですが、その逆では使えないテクニック。あくまでも補足的な技術であるので、音楽的に必要である部分にしか用いないように。

また、マリンバで試した事がありますが・・・・・・・
鍵盤に段差のあるマリンバでは、失敗すると派生音側の鍵盤を「めくってナンボ」に。。。。
あくまでもヴァイブ専用のテクニックの一つです。

最後に、テクニックはテクニックの為のものじゃないゾ 
それを必要とする音楽と歌心がある時にだけ使うベシ
それを必要とする音楽の仕組みの勉強をしっかりとしなさい

おしまい



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