2006/4/20

やはり原点はコレ! RCA時代のGary Burton  木曜:Jazz & Classic Library


早いものでブログを開設して今日でちょうど1ケ月
そんなブログ開設1ケ月という節目ですから、今夜は僕の原点に触れる作品の紹介。

ヴィブラフォン(vibraphone)などという、まぁ、一般的ではあるにせよ、それを生涯やってみようと思った切っ掛けは意外と早く来ました。詳しくはホームページの音楽体験記-1にありますが、

その時に出会ったアルバムがコレ
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『ロフティ・フェイク・アナグラム/ゲイリー・バートン』(RCA)

実はこのアルバム、僕が買ったLPの頃には邦題『サイケデリック・ワールド/ゲーリー・バートン』(ビクター)として出ていました

当時、海外の作品で原題の意味がわかりにくいものは翻訳した邦題が付く場合があり、これは映画作品の影響によるものだと思いますが、今もって原題の『Lofty Fake Anagram』がなぜカタカナによる和製英単語の「サイケデリック・ワールド」となったのか不思議です。ゲイリー氏がロン毛とヒゲにビーズのネックレスなどをしていたから(当時流行のファッション)イメージ優先で「サイケデリック」が付いたのでしょうか。

まあ、原題のLofty Fake Anagramも意味が不明と言えば不明ですが・・・

このアルバムを買ったのは中学になったばかりの時。小学5年の時から聴き始めた(この辺りの事情はホームページ音楽体験記-1で)ジャズの中でも特に興味を示したギターのラリー・コリエルを追っかけての2枚目という事になります。1枚めとなったフルートのハービー・マン『Memphis Underground』(アトランティック)の解説にあった「・・・・ギターのラリー・コリエルはヴァイブのゲーリー・バートンのバンドで人気を集めたが、健全な常識人タイプのバートンと合わず飛び出してしまった・・・・」と書かれてあったのを今でもよく覚えています。
ラリー・コリエルを聴きたければゲーリー・バートンのアルバムを聴け!という風にその解説を解釈してレコード屋に行って求めたのがこのアルバム。

しかし、、、、

よく考えるまでもなく、、、、、

「健全な常識人タイプ」の人のアルバムが、、、、、

「サイケデリック・ワールド」である

子供の僕は、何だか大人の言う事は矛盾だらけだなぁ、、と、思いつつ、このアルバムを買ったのでした。

さて、このアルバム。最初に心弾ませて何度も聴いたのは1曲目の"June The 15, 1967"というマイク・ギブスの曲。もちろんラリー・コリエルのギターソロに心が弾んでいたのですが、聴き進むと、このアルバム、実に多くのヴィブラフォンの技法(奏法)が盛り込まれていたのです。いや、それに当時気付かなければ・・・・

きっと今日この楽器に手を出していたとは考えられないような気がします

2曲目に進んだ頃にはヴァイブの音が揺れない(ビブラートをかけない。実は機械的なビブラートがかかるのと常にピッチが揺れるので好きな楽器じゃなかった・・)事に気が付き、3曲目のFleurette Africaine(デューク・エリントン作)になると意図的に音程がベンド(半音下がる)するのです。最初はターンテーブルが壊れたのかと思いました。しかし明らかにベンドさせていたのです。4曲目I'm Your Pal(スティーヴ・スワロウ作)になると曲調がロック等に耳馴染んだコード進行になり、5曲目Linesではヴァイブとギターだけの急速テンポのデュエット、B面2曲目Mother Of The Dead Mann(カーラ・ブレイ作)ではベンド奏法がより強調され、最後のGeneral Mojo Cuts Upに至ってはテープ編集の技術を駆使したまるでロックのドアーズのような世界。

ひぇ〜

Vibraphoneってこんな面白い楽器だったんだ〜〜

あの、ビロビロビロ〜ンって学校の吹奏楽か何かで「震えている」楽器にしか思ってなかったVibraphone。一気に興味が湧き部室で誰も使って無かった楽器を前にして和音を弾いたり、ゴムのマレットでこすって音をベンドさせたりと、、、、、、

今振り返ると、このアルバムにゲイリー氏が仕込んだ技法の全てに僕は反応していたのだと思います。もちろん後のECMレコードの名演奏群やピアソラとの共演など、今日に続くゲイリー氏の音楽にはいつも驚かされますが、まだ創成期と言える時期のRCAレコード後期の4作品は自分の原点をいつも蘇らせてくれるものです。

これがジャズかロックかなどと言う、「どーでもいい事」はまったく当時から気にならず、マイルス・デイビスの音楽の変貌と同じように楽しんで聴いていました。

特にお気に入りという曲では、このアルバムの中から選ぶのは難しいので翌年ラリー・コリエルが退団するまでのRCA3作品の中からピックアップしてみました。

それがコレ
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『ゲイリー・バートン・クァルテット・イン・コンサート』(RCA)
この日限りで退団するラリー・コリエルのギター、バンドとしての最後のパフォーマンスとなった1968年2月のカーネギー・リサイタルホールでのライブ盤。
その中の2曲目「The Sunset Bell」
この曲を聴いて僕はヴァイビストを目指す事を決意。

ちなみに人前で初めてVibraphoneで演奏したのがこの「The Sunset Bell(ゲイリー・バートン作)」と「And On The Third Day(マイク・ギブス作)」で、それはこれらのアルバムに夢中となっていた14才の時の学校のイベントでの事。後にゲイリー氏の弟子となるなどとは到底思えるはずもなかった頃のお話し。

おしまい



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