2006/5/5

こんなに違うBar Suspension Cord・・・取り替え編  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。金曜第七回目の今日は鍵盤を結ぶ紐、Bar Suspension Cord のお話しです。

ヴィブラフォンでもマリンバでも、音に関する重要アイテムにマレットと並んで鍵盤を結んでいるBar Suspension Cord(紐)があります。いわゆる消耗品ですから、一度使い始めたものが永遠にそのままという事はあり得ませんね。

たとえどんなに気に入っていても、、、

いつかはお別れがくるのです



ちょっとオーバーですが
なかなかパーツの交換には勇気がいる事は確かです。


どの程度の目安でバー・サスペンション・コード(以下BSコードと略)を取り替えているか、、、これは人それぞれの使う環境、楽器の状態、鍵盤脱着の頻度によってマチマチです。また、経年による材質の劣化によっても切断等のアクシデントで突然取り替える事もあります。なので演奏旅行や持ち出しの時は、必ず鞄に「予備」のBSコードを携帯する事をお忘れなく


BSコードは、楽器メーカーがそれぞれ用意している「純生品」の他に、ホームセンターや手芸屋さんなどで適度な物を「代用品」として使う事も出来ます。
「純正品」についてはメーカーそれぞれの楽器の規格(主に鍵盤のホールの大きさと関連)があり、詳細は別稿にまとめますが、国内で入手出来るメーカー品は以下の通りです。

・ムッサー ・ヤマハ ・サイトウ(カワイ楽器経由も可) ・コオロギ

この中で「コオロギ」社のBSコードは使用経験が無く同社の東京ショールーム支店長氏に伺ったところ、「同社製マリンバのホールに合わせている為に太くヴィブラフォンには使えません」との事です。

「純生品」は各地の楽器店でオーダー出来ますが、突発的な切断等では営業時間外であったり在庫が店頭に無かったりと、入手困難な事もあります。そんな時はホームセンターや手芸屋で「代用品」を探す事になります。

「純正品」と「代用品」の違いは、マリンバのBSコードの場合は編み込み式が主流の為、比較的簡単に「代用品」を見つける事が出来ますが、ヴィブラフォンの場合は特殊な表層加工(細く丈夫な紐を芯に使い表面を柔らかい布で覆っている)が多く、まず見つかりません。
そこで、代用品として以下の条件を満たす「編み込み式」の紐を探す事になります。

(1)表面が硬くないもの
(2)引っ張っても伸縮度の低いもの
(3)繊維が密に組まれているもの

ホームセンターで1本1000円前後で買えるような材質で良いのです。高級過ぎると弱く、安過ぎると材質が粗くノイズの原因となります。

ちょうど昨年から使っていた「代用品」を交換する時期だったので交換しながら説明して行きましょう。

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昨年のアルバム・レコーディングの前に使用中のBSコードからノイズが発生し、いろいろとメーカー品を取り寄せて検討しましたが響き具合の点で満足せず、「代用品」を試したところ一番良かったので使っていました。色が地味色の純正品が多い中、オレンジというのもひょっとしたらメーカーさんも考えるかもしれないと思い、カラフルなものを選びました。シルバーとブラックが基調の楽器なのでオレンジで主張したわけです。
それも1年経過するとさすがに脱着回数も多い為、少し表面的な「ほころび」からかロングトーンの時に「かすかな」ノイズを感じるようになりました。なので、この度めでたくお疲れさまとなりました

まずはスプリング・フックを外してBSコードを鍵盤から抜き取ります。
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BSコードを抜かれた鍵盤はタダ本体に乗ってるだけの姿に
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新しいBSコードは低音側の鍵盤から入れて一周して元に戻ります。その為に鍵盤には二箇所のホールがあります。
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ちなみに滅多に見られない鍵盤の裏側。調律の痕がありムッサー独特の響きの特徴ともなっています。メーカーによってはまったく痕の無いもの(加工精度の高いメーカー)、全体的に削って調律しているもの等、各社様々です。
また、この左右のホールの大きさ、ホールの形状(淵の)もメーカー毎に異なるので鍵盤の鳴り方に影響していると言えます。
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では、新しいBSコードを装着してみましょう。今回は初めてA社の純製品を使ってみました。何事も定石を持たず日々冒険心を忘れずです

まずBSコードの先に付くガイド(このA社の製品はワイヤ式ガイドでした)を使って鍵盤一つ一つを通して行きます。
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「純正品」以外ではこのようなガイドがありませんから先端を鍵盤の幅以上の長さ(低音の幅広側基準)ガイド加工します。いろいろと試しましたが一番良いのはセロハンテープを斜に巻き付けて先端を絞る方法。外した代用BSコードの先端も御覧のようにセロハンテープで加工しています。
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作業は鍵盤を一周し、スプリング・フックをかけて出来上り
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さて、これで準備万端

いえいえ、BSコードというのは装着した瞬間は「張り」も良く、張り替える前よりも良くなった気がするものですが、僕は約一週間使ってから判断に至ります。

この続きは次週金曜日に


おしまい



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