2006/9/14

ついつい嬉しくなってしまうアルバムって・・・M.Franks  木曜:Jazz & Classic Library

先日買いだめしたアルバムはかなりゴキゲンにさせてくれてる

その中でもオレゴンの結成30周年記念アルバムと双璧なのが今夜紹介するコレ

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『RENDEZVOUS IN RIO/Michael Franks』(Koch/2006年)

前作「Watching the snow」から約2年振りの最新作は近年の傑作と誉れの高い95年の『Abandoned Garden』(アントニオ・カルロス・ジョビンに捧げたアルバム)に次ぐ「吹っ切れた」内容が心地良い。

「マイケル・フランクス! 懐かしいねぇ〜」

と言う古くからのファンであれば、1曲目など77年の傑作『Sleeping Gypsy』の最終曲“Down In Brazil”を思い出しておもわずニヤリとしてしまうでしょう。
それもそのはず、今回はBPMの名曲“SAMBA DE SOHO”までカバーしてるくらいだからテーマはRIO。
いや、そればかりじゃないよ。80年代のアルバムのニアンスも散りばめられていて、まるで総集編のような出来栄。
それでいて、しっかり2006年の音になってるところが、いつものマイケル・フランクスのセンスの良さだと思う

ほぼ2年に1枚のペースでコンスタントにアルバムをリリースしているからと言って、毎回奇抜な事をするわけじゃない。十分に練られた曲とサウンド・コーディネートで最新の「その時」をいつも聞かせてくれる。「その時」というのが、いつもアメリカの音楽業界のブリリアントなサウンドなんだ。

それもそのはずで、曲毎にプロデュース&アレンジメントを替えて最も曲にフィットするサウンド作りをしている。Chuck Loub、Charles Blenzig、Scott Petito、Jimmy Haslip、そしてJeff Lorber。5人のプロデューサーを核としたチームがアルバム(10曲)を仕上げている。前作の「Watching the snow」がCharles Blenzigとマイケルの二人だけのプロデュースだったので「おや?」と思っていたんだけど、やはりそれは例外だった。正直なところ、前作はずっと聞き通すと少々退屈に感じたのも、実はこんなところに原因があったのかも、、、と改めて思わされてしまう。

このようなやり方(複数のプロデューサーとのコラボレーション)は1枚のアルバムの中にいろんな世界があって飽きない。そしてプロデューサー=ミュージシャンであるから、一番フランクスの曲に合うサウンドを知っている。
だから、聞いているとついつい嬉しくさせてくれるツボがあるんだ。
そしてプロデューサー毎にカラーが異なるのも、聞いていて飽きさせない大きな要因だと思う。もちろんプロデューサーが替わればミュージシャンも替わる。そういうブレーンを持っている事が重要なんだ。

例えばポップで口当たりの良いボサノヴァタッチの曲にJeff Lorberがプロデュース&アレンジで仕上げたかと思ったら、次の曲ではいきなりヴェニー・カリューダのアグレッシブな5拍子のドラムが炸裂。プロデューサーJimmy Haslip & アレンジRoger Burn組に替わっただけでこんなに違う世界が出来上がるんだから、曲毎のコントラストが楽しい。

今後、この方式はもっといろんな音楽で採用されるべきだと思う。
メイン・アーチストの姿がよりくっきりと浮かび上がる方法だから。

マイケル・フランクスの新作は、70年代から2006年までを、肩肘凝らずに難なく駆け抜けてくれる、そんな爽快なサウンドとアレンジメントの光るアルバムですよ〜。お薦め

おしまい



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