2007/1/12

男性の耳、女性の耳・・・  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。冬休みで三週間振りの金曜第三十七回目の今日はヴィブラフォンやマリンバを聴いている「耳」のお話しです。

また突然「耳」の話しとは唐突な
と、思う人も多いでしょうね。

でもこれは大切な事なので今年最初のお話しとして記します。

ジャズの世界を覗くとよく“耳コピ”という言葉を聞くと思いますが、文字通り「聴音」の事です。大抵の場合、それはある演奏者の演奏(インプロ)を聴音して真似る事を示しています。
譜面は読める。が、しかし、コードネームを眺めていてもさっぱりアドリブの“ブ”の字も出て来ない・・。
そんな時に「とにかくCDでプロが演奏しているのをそっくりそのまま真似てみよう。真似てる内に何とかナルサ」。そう、それもジャズを演奏する上で大切な入口の一つです。

「よし、何となく雰囲気は真似る事が出来そうだ。ひとまずバンザ〜イ」

「うん、次はこの曲を聴音してみよう!がんばるゾ〜!!」

その調子です。まずはそうやって「形」に触れる事はとても大切で、当然人間がやっている事なのですから(例えテンポはゆっくりにしても)出来ない事はありません。目標としては良い方向に進んでいます。

で、

ある程度“耳コピ”をやったら自然と楽器の演奏技術も上達し、「何となく」雰囲気はつかめて来るものです。

で、

そこで、ちょっと考えてほしい事があります。

このまま“耳コピ”を続けて行くとどうなる?
譜面に無い自由な演奏を目指しているハズが、“耳コピ”したものを採譜して、練習して、あれれ?これじゃあ“耳コピ”は書かれた音符を見て練習しているのと同じ


スルドい


そうなんですよね。そのままじゃ“耳コピ”は何の役にも立たないものになってしまいます。

そこでまずコードについて勉強してみる事。ちょっと遊びのルールを覚えるつもりで理論書を広げてみるといいですね。


で、


ここからはヴィブラフォンやマリンバでジャズに挑戦しようと思っている人へのお話し。

男性に比べて女性は低音域を聴き取る事が苦手です。
これは恐らく声帯と関係するのだと思いますが、自分が普段発している声域にない音に対して「耳」を訓練する必要がジャズを演奏する場合はあります。

「いいもん。私は譜面さえあれば何でも弾けるの」

なんて開き直らないでね。それ、譜面を理解して弾いていますか?
音楽は単旋律だけじゃないよね。「譜面さえあれば・・」というのは裏返すと周りのサウンドを聴いてなくて単に丸暗記した音符を弾いてるだけって事かもよ。そんな演奏はチープだよね。

低音域専門の楽器を演奏してる人は別として、ヴィブラフォンやマリンバは「低音域専門じゃない」ので耳(音像)が開拓されてないんです。自分の楽器であればそれらの音域を聴き取る事が出来るのに、他の楽器が演奏した低音域の音は聴き取る事が出来ないケースが実に多く「響き」というぼんやりした音像と、音符と鍵盤の位置だけが目安になってるようです。

これではジャズのアンサンブルやセッションに参加出来ません

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スタンダードなヴィブラフォンの音域

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5オクターブ・マリンバの音域

ヴィブラフォンの音域は男性女性ともに演奏音域の聴き取りがほぼ可能(他の楽器が演奏していても)ですが、マリンバは(特に女性は)何も訓練をしないままだとブルーに塗った音域を他の楽器(例えばベース)が演奏すると聴き取りにくいようです。

この音域に「かすみ」がかかってしまうとコードの根音を聞き逃しているからコードを使うセッションに参加すると「ビビッて」しまうわけ。

FMaj7に聴こえたのが実はDm7だったりBbMaj7だったりでパニックに。
自分に聞こえる音域の音だけでコードを判断するとこういうリスクが付きまとうわけですね。

「バックがどこをやってる(演奏している)のか、わからない@@;」

譜面にコードネームが書いてあっても、自分に聴こえるサウンドが上記のように中途半端だと何も信じられなくなるもの。
FMaj7に聴こえたコードがDm7だった場合はテンションの9thを、BbMaj7だった場合はテンションの9thと♯11thをコードの基本形と混同して聴いてしまったのです。

大丈夫、焦らずにじっくりと訓練すれば。

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自分が聴いている有名な曲のコード譜を入手しましょう。本によって多少コードをアレンジしているものもありますがそれはそれで勉強になります。
譜面は買って来たらそのまましまっておきます。

CDを聞きながらメロディーとベースラインを採譜しましょう。ピアノやキーボードを使って採譜しても良いです。
次に自分が「聞こえる」ハーモニーをコードネームで書いてみます。どうしてもコードネームで書き表わせない場合のみ音符で書きましょう。
でも何とかコードネームで書けるように努力を。メロディーとベースの音から理論的に判断してコードネームを選んでも良いです。

テーマの部分が最後まで採譜出来たら、初めて購入した譜面を開いて答え合せ。
(曲に詳しい人が周りにいればその人に聞けば良く譜面を買う必要はありません)

どこが間違っていたかな? どのコードの「根音」を聞き取れていなかったかな?
自分で自己評価して、聞こえなかったベースの音をキーボードやピアノ(ヴィブラフォンやマリンバ以外の楽器)で確認し、その音(コードも含む)を何度も弾いて覚えましょう。

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男性の耳も女性の耳も無く、あるがままに音楽をキャッチしてから次のステップヘ。

おしまい



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