2007/2/17

ショートショート・・・視線  日記

ヴィブラフォンを演奏中に共演者にCueを出しますが、ステージの共演者の延長線上に座ったお客さまに自分を見ているんだと勘違いさせる事があります。

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たまたまそれが知り合いだったりすると(本当はライトの逆光でまったく客席は見えてないんですよ)後で「あれ?来てたの?な〜んだ、じゃ声を掛けてくれればいいのに」と言うと「ステージから見てたから気が付いていると思ってた」と言われて、「何処に座ってたの?」と聞き返すと「ホントに見えてなかったんだねぇ〜」って呆れられたりします(呆れんでもいいやないの!)
視線というのは「誤解」の元でもあります。


喫茶室で休憩タイム。僕は一人でも行くので空いてた席に座って運ばれる珈琲を待ちわびていると、隣席ではちょっと大きめの声でお話しに夢中の妖艶で少し健康的なお嬢様が二人。
こちらは一人なので運ばれた珈琲をハフハフしながら飲んでますと、別に聞き耳をたてているわけでもないのに、隣席の妖艶で少し健康的なお嬢様達の会話が聞こえてしまいます。

人間こういう時はエチケットとして、なるべく隣席のお話しを聞くまいとして頭の中で「次は何をしようかなぁ」とか、「あ、今日誰々さんにメールしなきゃ」とか、とにかく一人ですから喋るわけにも行かず、その場とはなるべく関係のない事を一生懸命ひねり出して耳に集まる音を拡散させようとします。

天井方向に視線を逸らせて「フムフム」などと(別に今こんな事を考える必要もないのですが。。。)うなずき、「よしよし」(なにが良しだかは定かではない)などと自分に言い聞かせ、さて、手にしたコーヒーカップをテーブルのソーサーに置こうとしてゆっくりと視線を下げつつあったその瞬間・・・

隣席の妖艶で少し健康的なお嬢様の僕と対面になってるお嬢様のある言葉の言葉尻と共に放たれた視線と、僕が左手に持ったコーヒーカップをテーブルのソーサーに置こうと追跡する視線が左斜め45度の角度で交差してしまったのです。

妖艶で少し健康的なお嬢様が同席の妖艶で少し健康的なお嬢様に放った言葉とは、、

「わたしって、最近少し痩せたじゃん・・・・・」

このお嬢様の・・・・・

僕の「ソーサーはこちら」・・・・・
の視線が途中で遭遇合体してしまったのだ。

「お〜い、頼むからそこの御友人、ここで何とか言ってくれ〜」

・・・・・

「黙殺かよ!」

視線とは、、、まったく誤解の元です、、、
な〜んか後味の悪い感じでレシートを手にレジへ直行するのでありました。

おしまい



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