2007/2/23


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。金曜第四十三回目の今日はCompingの中枢・Voicingのお話しです。

最初に2月19日のブログでPSE法の規制によって海外製のヴィブラフォンに輸入販売のストップが掛けられている事をお伝えしましたが、新たな情報が入りましたので事実確認が取れ次第報告します。まったく迷惑な法律を作ったものですねぇ。対象から楽器を外せば良いだけなんですけどね。

さて、シリーズでお届けしている金曜日のマレット奏者向けのお話し。このペースで行くとちょうどブログ開設一周年を過ぎた辺りで50回。よくもまぁ続いたものだと思っています。アクセスもほぼ平均し安定しているので要所々々をDLして活用されている方もいると思います。ヴィブラフォンやマリンバなどのマレット奏者がコードミュージックに入る切っ掛けはなかなか無いもので、譜面の書き方すら満足に伝わってない現状から、ベーシックな部分はこのようにブログを通じて公開するのが今の時代らしいと思っています。コードネームはギターを手にした中学生でも奏でられるのですから、決して特別なものではありません。そういうベーシックが備われば今後マレット族の活動範囲が広がると確信しています。

さて、このコーナーの1月12日のブログ以降、断片的に「音感」にまつわるCompingの話しを書いていますが、今日は2月2日のComping-2(Rhythmically Supporting)の続編、ハーモニーの作り方、すなわちHarmonically Supportingについて基本を記します。


ハーモニー(コード)のVoicing(声部配列)の基本はホームページのクリニック・コード奏法編を参照して下さい。ここではその続きを簡単に説明します。

各コードのコードトーン(root,b3rd/3rd,b5th/5th,b7th/7th)の中で四声の和音を弾く時、左手の低音側に3rd(含むb3rd)と7th(含むb7th)、右手の中音側にroot,5th(含むb5th)を配置するのがマレットキーボードのVoicingの基本になります。
左手にコードのroot(根音)を入れないのはベース等低音域の楽器との干渉を避ける為ですが、初期の段階でベースの音を予測するのが難しい場合(一人で練習する場合など)、サウンドの確認の意味合いも込めて四声の和音(ブロックコードと呼びます)を弾く前、叉は後にコードのrootを弾くとよいでしょう。

ここではヴィブラフォンの最低音“F”をrootとしたコードのVoicingについてまとめているので、ブロックコードを弾きながら(ペダルでサスティーンした状態で)rootの“F”を弾いてどのようなサウンドが響くのかを確認して下さい。

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まずは調号を見落とさないように。何調の中で出来上ったコードであるのかを理解して下さい。FMaj7は調号がありませんからこれはKey of C の音階の四番目の音をrootとするMaj7コードという事です(Voicingの類似性からI Maj7も加えていますが)。
コードトーンはわかっているけど、テンション(Tension)に馴染みがない、という人も多いでしょうね。コードトーン以外で調号から割りだせる残りの音がテンションという事になります。この場合実音Gが9th、Bが#11th、Dが13thと呼ばれますが、もしもFmaj7がI Maj7の場合は、まず調号にフラットが一つ付いてBbとなってこれが11thと呼ばれます。
和音は同時に響くのが原則の為、コードトーンと半音の位置にあるテンションは様々な用途のあるドミナントセブンスコードを除いて使えません。従って#11thはOKでも11thはダメという違いがKeyの設定によって起こります。

ここでは確実に使える9thと13thを基本形に加えて行きます。9thが入るとroot、13thが入ると5thがそれぞれ省略されます。

但し、左手に13thを配置した場合は7thが省略され、右手に5thが復活します。コードサウンドで基本となるのは2つのコードトーンと2つのテンションという組み合わせ。

下のV7はkey of Bbの中に出来るF7です。基本的な考え方はFMaj7と同じ。

ドミナント・セブンスコードはオルタード・ドミナント(調性の関係で一時的に音階を変形させたドミナントコード)やセカンダリー・ドミナントでは変形した音階を活用する為にコードトーンと半音の位置にあるテンションを使うので、用法を理解してからVoicingする必要があります。

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今度はkey of Eb の中の二番目の音をrootとするFm7。基本的な考え方は同じですが、マイナー・セブンスコードは一つの調の中でも三種類(音階も異なる)あるので、この形が使えるのは二番目の音をrootとするIIm7のみです。
マイナーセブンスコードは第三音がフラットし隣の11thとの間が全音程となるのでメジャーセブンスコードやドミナントセブンスコードと違ってテンションの活用ではこちらが中心となります。

各コードを全調で試してみましょう
サウンドをコードから真似るのは一番簡単な方法なのです。


[お知らせ]
■2月25日(日)横浜・関内『KAMOME』 19:00〜 20:30〜(入替え無し) 21:40終演予定
出演:赤松敏弘(vib)ユキ・アリマサ(p)Duo
予約/問い合わせ 045-662-5357 (KAMOME)

もお忘れなく。4本マレットの使い方は見るとすぐに理解出来るでしょう。(と、しっかり宣伝/笑)

おしまい



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