2007/5/7

結局は・・・  月曜:ちょっと舞台裏

少し前までのミニプラグ・ステレオイヤフォーンってケーブルが左右非対称になって非常に使い辛かったですね。

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MDなどはこの左右非対称式ケーブル標準の物が多かった

そもそもこのミニプラグ式のイヤフォーンっていろんな変遷を経ているのです。



僕がヘッドフォン類の御厄介になり始めは70年代の中学の頃でした。その頃は文字通り頭に乗せるヘッドフォンで、今のスタジオで使うように大きく密閉性を重視のもので、高校の寮生活の時は毎夜大音量でジャズを聴きながら寝るのに最適でした。
一般のヘッドフォンの用途は消音効果(スピーカーから小音量で流すくらいならヘッドフォンを使って普通の音量で聴く)で、あくまでもスピーカー再生の補助でしかなかったのです。
面白い話で、この頃買ったマイルス・デイビスのアルバムには「このレコードは住宅環境が許す限り出来るだけ大音量でお聞き下さい」な〜んて記述がしっかりとLPのジャケットに載ってたくらいなんです。今では考えられませんね。



それが70年代のラジカセ(この頃大きなラジカセに大きなヘッドフォンでビートに合わせてヒップウォークするアフロヘアーのオニイさん、オネイさん達が街を闊歩してましたが、その人達って正に団塊の世代なんですよね)、さらに80年代のウォークマン(ポータブルオーディオ)による爆発的な普及によって一躍音楽を聴く主流アイテムにミニプラグ式のステレオイヤフォーンが躍り出たわけです。

すると、いろんなタイプのものが出ました。
一番オーソドックスなのがY字形左右対称のL.R.式。次にコードを巻取り格納出来るタイプが出てきた辺りから各メーカー毎にいろんなアイテムを付随させてイヤフォーンは購入時の重要な選択アイテムに。



80年代中頃からは耳に直接入れない非密閉式、ネクタイピン式に手元コントローラが必須アイテムとなった頃からケーブル左右非対称式が出て来て、最初の頃はどうやって使うのかみんなわからなかった。
元々ヘッドフォン類のケーブルは身体の前に垂らすのが習慣だったので、左右非対称式のイヤフォーンも殆どの人がダラリ〜と前に垂らしていました。
言わば、飛行機のシートフォーンを頭上に掛けているのと同じですね。

その内に、これはなぜ左右非対称になっているのかみんな少しずつわかってきて、ネックに回すと外した時に便利なんだという事に感心。なるほど、なるほど、、となったわけです。



しかし、この非対称式は「外す」時の事は考えられていたんですが、どうもコントローラと干渉して引っ張られるせいか片側のイヤフォーンが外れやすく、聴いてると安定感に欠けるのです。センターの音が偏るほど気持ち悪い状態はないので、ついついイヤフォーンをグイグイと挿入してしまって長時間聴くと軽い炎症になる事も。
それが嫌でわざわざY字対称式のイヤフォーンに替える事もしばしば。
手元のスペースに様々な便利アイテムを付随させるとバランスが崩れてしまった、という事でしょうか。MDの時代になってもそれは続きました。




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再び左右対称式に

時代は流れてDAT、MDからMP3の時代へ。
すると標準装備は最もシンプルな左右対称のY字形イヤフォーンに戻りました。
それもそのはずで、本体がコントローラと同じくらいな物になったのですから、これにあれこれ付け足すのは邪道。

シンプルなものがやはり良いのです。
必要性を感じる人はこれにオプションを付ければ良いのですから。最初から余計な物があっても使わない時代なのです。

必要になったら足せる、という基本コンセプトがヒット商品の原点で、ビジネスは必要だと思うようなアイテムを次々にユーザーに提示するアイデアが基幹。
「あれも、これも、みんな詰まってます。もってけドロボ〜!」みたいなのは結局何を提供すべきかが絞られてない証拠(コレが売り!という勝負所が商品に無い)で、買っても使わない機能に無駄な投資をする感じに映って魅力がありません。

いつまで経っても安くならない携帯の一般通話料や立体駐車場に入らない中途半端な車の氾濫など、売れるべくして売れる商品が世の中にはたくさん取りこぼされているなぁ、、、、と、Y時形イヤフォーンを見ながら思うのでした。

おしまい



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