2007/7/2

ジャケットの舞台裏  月曜:ちょっと舞台裏

昨日のブログでビクターのスピーカーの事を書いたらリスナーの“ハイファイ5”さんから「1974年購入であればSX−3IIの可能性もありますね」と御指摘頂きました。
“ハイファイ5”さんはオーディオ好きの方とお見受けします。
そういえば、前のデジカメで撮ったデータがあったんじゃないかなぁ?。。。と探してみたら出てきました。

実家にある古いスピーカーはコレです
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って、肝心の下にあるネームプレートが写っていませんがツイーターのコントローラーの形状がSX−3とSX−3IIでは若干異なっていた記憶があるので、ほぼ初代SX−3だと思います。
30年以上経ってもいい音するんですよね。密閉式だったのも幸いしてるのでしょうか。

さて、今夜は久し振りのジャケット写真の裏舞台。
ココじゃなきゃ種明かし出来ないネタです。

ちょうど2年前にリリースしたアルバム『シナジー』。

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『SYNERGY/Toshihiro Akamatsu』(VEGA/2005年)発売中

このアルバムジャケットからカメラが変わりました。

その前のデジカメは、まさか自分がジャケット写真を撮る領域に足を踏み入れようとは思ってもみなかったので、それなりに手軽な写真が撮れればいい、タイプのカメラだったのですが、やはりズームの面白さが忘れられず買い替えたのです。

と、言ってもデジカメは日進月歩、画素や精度の向上は目を見張るものがありました。勿論プロのカメラマンではないし、普段気軽に“偶然の構図”を押さえられるような普及品で十分なんです。アルバムのジャケットは被写体と構図のアイデアが機械よりも優ると考えるからです。まして自分のアルバムに海外の写真などを載せて無国籍になるほど野暮ではありません。日常の中の錯覚。これが全てなんです。

レコーディングが終了してマスタリングの段階になると、アルバムの構成もしっかりと見えて来ます。僕がカメラを手に被写体を探すのも、この段階に至ってからなんです。

このアルバムはドラムレス(ベースレス)ですから空間をテーマに街をブラブラしました。「SYNERGY」という言葉はアルバム制作に入る段階で候補にあがっていましたからイメージも作りやすかったんですね。

でも、当時ネット界隈ではビジネス用語として、やたらと「シナジー効果」という単語が飛び交っていましたから、あまり人工的な構図は避けたいという気持ちもありました。(ホリエモンの全盛期)

いろんな被写体を街で押さえてから、近くの多摩川に行った時です。
土手の侵食を押さえる為に、無造作に、しかも不自然にテトラポットが置かれていました。川を撮るなら自然がいいなぁ。。これじゃあ景観が台無しだわ。

そう思って土手に座って川面を見ていると、ちょうど太陽が西の空に傾きかけて、その光線が川面に反射して眩い光を放っているじゃありませんか。

逆光!

そういうのも面白いと思って試しに撮リ始めます。

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まぁ、どこにでもある人工的な風景。

ふむ。



でも、


ファインダーを覗きながら、


「おやおや〜?」と思った構図が。。

それがコレ
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人工造形物(テトラポット)の陰が川面に写って、中心に太陽。
全て川面に写った偶然の虚像、といったところ。

空間を水に置き換えると、それぞれの反射が天地逆さまの構図で成立した、というわけです。

発売直後にCD店でこのアルバムが逆さまに置かれていたという情報もありましたが(笑)、確かにパッと見ると太陽が上にあると勘違いするのは理解できます。
また、わざわざ逆さまにするとは、「よっぽどのへそ曲り」だと勘違いされた向きもなきにしもあらず。。

おまけに紙ジャケットの仕様(CDを中から引き出すタイプ)からサイドキャップが普通のCDとは逆に付いてるし、逆さまに置かれても、んま、仕方ないっか。。

そんな一見すると天地逆転の構図は、日本の多摩川の夕陽に照らされた、川面に写った偶像、というのがジャケ写の真相でした。

よく見ると少し波打っている部分があるので、水面である事がわかりますよ。
この元データを使ってデザインしたのはデザイナークサノナオヒデ
左右を反転させて構図のバランスを取るなど、彼のセンスが光る作品です。

手に取って、どうか末永く御愛顧ください。

おしまい



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