2007/10/4

初秋と言えばこの一枚・・・・・・Oregon  木曜:Jazz & Classic Library

初秋。まだ夏の名残りは時おりみられるものの、やはり空気は確実に「秋」。
一年の中でもっとも好きな季節が少しずつ気配を感じさせてくれるようになりました。

そうなると聴きたくなる筆頭がコレ
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『PRIME/Oregon』(Camjazz/2005年)

先月、9月13日のこのコーナーでYoshi'sのライブ盤を紹介したばかりのオレゴンですが、「秋」の気配を感じると僕の中で「オレゴン度」はどんどん高まって行くのです。

プライムと名打ったアルバムだけに、このアルバムはオレゴン結成35周年を記念して作られたもの。Paul MaCandlees(horns)、Ralph Towner(g,piano)、Glen Moore(b)の不動のメンバーに新加入後メキメキとオレゴン・サウンドに新風を吹き込むMark Walker(perc,ds)の4人によるオレゴン。

1970年にニューヨークでラルフ・タウナーが発足させた時のオリジナルメンバーには同世代のCollin Walcott(tabla,perc)がいた。渾沌とした時代に自然回帰を彷佛とさせるオレゴンのサウンドが世界中のECMファンの元に届くには時間は掛からなかった。特にマッキャンドレスのオーボエとウォルコットの奏でるタブラはタウナーの作曲する作品にオレゴンならではのサウンド・カラーとして誰もが「オレゴン」の印象として刻み込んだ。

1984年のドイツ・ツアー中にウォルコットが不慮の事故で亡くなるというアクシデント。一つのバンドが長い道程を歩むにはいろんな事があり、その予期せぬ明日の姿は人生と同じで10年後の自分の姿など誰にも予測出来ないんですね。

しばらく沈黙していたオレゴンだが試煉を乗り越えて90年代からはさらに新生オレゴンの快進撃が続く。オリジナルメンバーとは世代も異なる若いウォーカーがパーカッションで加わった最初の作品として僕が記憶に刻み込んだ97年の『Northwest Passage』は新生オレゴンの最高傑作。いや、ひょっとすると、ECM時代の作品と比較してもこれだけオレゴン・サウンドが僕の周りのミュージシャンの間で話題になった事はなかったかもしれない。印象的なジャケットと共に永遠のオレゴン・サウンドがココにある。

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『Northwest Passage/Oregon』(Intuition/1997年)
<06年8月24日のブログで紹介>

この「ノースウエスト・パッセージ」は今の時期よりももう少し秋の色が濃く「冬」の顔も感じられる季節の、空気が澄み切って深呼吸すると少し鼻の奥が刺激されるような季節にとりつかれたように聴くアルバムなんですが、今夜の「プライム」はちょうど今から紅葉の始まるまでがお薦め。音楽を聴くには人それぞれの「旬」の時期があるのですね。

「ノースウエスト・パッセージ」があまりにも秀作で、僕も周りも次作に多大な期待を寄せていたのですが、続くオーケストラとの共演はオレゴン・ファンとしては主体がオレゴンから外れてしまってがっかり、、、。ま、「ノースウエスト〜」があるから、あと10年はこれを聴きながら暮らせばよい、と思ったりもした。

ところが近年になって出たYoshi'sのライブ盤、それに続くこの「プライム」と、97年からちょうど10年経った今、再び「オレゴン」が注目なんですね。

この「プライム」。1曲目の“IF”はタウナーのソロアルバムで先に聴いて気に入ってたとは言え、あの「ノ−スウエスト〜」の“Lost In The Hours”を凌ぎそうな名曲。しかも華やか。これは過去のオレゴンには無かった新しい魅力だね。もちろん6曲目“Castle Walk”や9曲目のズバリ、“Dark”や続く“Tammurriata”のようにしっかりと従来のオレゴン路線やPepe Linqueの再演も含めて実に痛快。ウォーカーのドラムがタイトにアンサンブルをプッシュしている要素も新生オレゴンの特色として大きい。
もちろん痛快と言ってもそこはしっかりと「秋色」なのがまたオレゴンらしくていいんだなぁ。秋のお出かけにお薦めの一枚。僕も週末からのツアー中にiPodでいろんな景色を見ながら聴くのが楽しみだ。

おしまい



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