2008/2/5

もうすぐ消え去るものへ・・・  火曜:街ぶら・街ネタ

モノには誕生があれば最後もあるのが当然で、永遠というものは物質にはありません。
永遠というモノがあるとすれば、それは人間の心だけなのかもしれませんね。

先月、偶然にも「もうすぐ消え去るモノ」に遭遇しました。
街もそうですが、日常の何処かで見掛けていたものが消え去るのはちょっとだけ悲しいものです。悲しいのは思い出があるからで、思い出のないモノが無くなってもど〜と言う事はないのです。だから個人個人毎に消え去るモノへの思いは異なって当然。

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揺れます〜、激しく。だからブレますぅ〜。
東京と成田空港を結ぶ京成電鉄の「スカイライナー」。東京の出発点が上野というのがまたいいですね。

専門的にはAE100形と呼ぶのだそうです。AEはエアポート・エキスプレスの略、なんのひねりもないのでわかりやすいです。

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この車両もそろそろ引退なのだそうです。
パッと見はまだ使えそうな内装ですが、よく見ると何処となく時代を感じさせてくれます。

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座席の肩の部分を見ると、角が丸くなっていますね。
最近の新幹線やJRや私鉄の特急はバケット式と呼ばれる車のシートのような身体をホールドする形状が主流ですから、何となくボワ〜ンとして角が丸く枕の部分が扁平な座席は珍しいといえば珍しい。

網棚(と言うのもおかしい気がしますが・・)も当時最新流行のFRPでプラスチック感バリバリで間接照明が少し前の飛行機のような丸っこいスポット式というのも懐かしい気がします。

天井も間接照明で、これぞ「バブル時代の電車」という感じがいいです。

僕が頻繁にこの「スカイライナー」を利用してアメリカとの往復をしていた時代に、このAE100形は最新式の車両でした。もう一世代前のAE形という「スカイライナー」が多かった記憶があります。

それにしても、よく揺れます(笑)。
速度は大して速くない(最高110km/h)のになぜ?
やはり座席のホールド感が足りないのでしょうね。カーブになるとゆっくり走るのに身体が外へ持って行かれる感じです。
JRの特急のような車体傾斜装置+バケット式座席ならもう少し揺れても何とかなるような。。。
それにしても、、、直線でも揺れが激しい、、、、こんなだったかなあ?

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もうすぐ引退に敬意を表してクリックで少し拡大

この京成AE100形は本来なら都心の地下鉄区間に乗り入れる予定で作られたようです。前面に非常ドアが着いているのがその証拠で、きっと地下鉄区間を経由して羽田空港との間を結ぶつもりだったのでしょうね(実際には京急電鉄が京成線に乗り入れて羽田〜成田間を結んでいる)。その役目を遂げる前に引退とは残念。

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登場から18年。数年後には新路線を経由して日暮里と成田空港を160km/h運転で36分で結ぶ「新・スカイライナー」に生まれ変わるそうです。
ともあれ、バブル時代の生き証人がまた一つ街から姿を消すのももう間もなくという事のようです。お疲れ様。

しかし、

京成「スカイライナー」はまだ若い!

正月に金毘羅山に行った時の帰りに、こ、これは・・・

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「まだ走ってたんだ〜〜!」

やって来た快速列車を見て思わずそう叫んでしまいました。
特急でも普通でも何でも銀色のステンレス車全盛の四国で異彩を放つこの列車。

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非常灯、「自由席」表示、ベージュの内張り、、

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キハ65ー69

これは懐かしさを通り越してしまう。
かつては全国津々浦々までネットワークを広げていた旧・国鉄の急行列車でお馴染みだった車両。
この中でも、このキハ65という形式は一番お世話になった。
本線からローカル線まで縦横無尽に走っていた急行列車。
ボックス席と呼ばれる向かい合わせの座席、窓にはテーブル、、、、

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飲み物や駅弁を置くには好都合だった窓際の小型テーブル

高校時代から学割と「周遊券」を使って全国あちこちに旅した時代の残像が目の前にあるんだから信じられない。

キハとは気動車の「キ」に座席車を示す「ハ」(ハザ)という形式。これは京成のAEよりも難解だ。

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天井には当時のままのクーラー吹き出しカバー

なぜこのキハ65という車両が懐かしいかと言えば、当時コレよりも古いキハ58形というディーゼル車が急行列車の大半だった中に所々このキハ65が組み込まれていた。「周遊券」というのは文字通り観光であちこち周遊する切符なのだけど、始発駅から何処までも急行列車だとタダで乗れたわけ。学割を使う身だから当然お金はない、でも旅をしたい、というバックパッカーの強い味方だった。

そんな中でキハ65を選んで乗った理由が一つだけある。
それは他の急行列車の車両よりも座席の幅が格段に広かった為。

横もさることながら、向かい合わせのボックス席だと前の人との間隔が長時間乗車の決め手になる。
キハ58形だとどうしても膝と膝がぶつかってしまうのだけど、このキハ65形は座席の間隔が広く余裕があった。
但し欠点もあって、台車に特殊なエアサスを着けていたので上下動が他の車両に比べると大きかった(フワフワとした感じ)が、ゴツゴツとした不快なものではなかったので我慢(笑)。

いや〜。残ってるとは思っていたけど、まさか乗れるとは思ってなかった。

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急行の名残りは・・・

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指定席にも使えるように座席番号が・・・最近の特急のようなチープなシールじゃなくプレートとは立派です

「ふわふわ」とした独特の揺れを何十年ぶりで味わいながら、一瞬昭和にワープ。
ブルンブルンと腸に響く迫力のエキゾートも「いい日、旅立ち」時代のまま。快速の為か案外飛ばします。

ローカル輸送で余命を送っているこのキハ65も今年の秋で引退らしい。製造の最盛期が1970年頃だからもう40年の覇者。

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ドアも折り戸式の珍しい自動ドア。この形は当時の特急や寝台車にもあった。

昔は全国何処へ行っても旧・国鉄の車両は色調や作りが同じだった。
その中で、ほんのちょっとの違いがやたらと目立ったキハ65だった。

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赤とクリームのツートーンがオリジナルだったが、今はJR各社の色に染まっている。
もうすぐお別れ、お疲れ様。

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急行時代のままの車内(座席のモケットは異なる)。敬意を表してクリックで拡大

この車内のレイアウトは他に存在したオレンジとグリーンのツートンの急行電車とも似た雰囲気があるので懐かしい人もいるでしょうね。

今思い出しましたが、国鉄時代は車内の色調も新幹線、特急、急行はこのベージュに白天井、快速や普通はペイルグリーンに白天井と明確に区別されてましたね。
有料の列車は暖色、無料の列車は寒色という事だったのでしょうか。。

無機質な造作なのに何処か人の手を感じる、今の鉄道車両にはない温か味。高度成長期の遺産と言うと少し大袈裟かもしれませんが、その頃のモノは全てどこか共通してますね。

そういうのをネオ・アナログと呼んでみましょうよ。

おしまい



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