2008/2/18

たとえ何があっても・・・  月曜:ちょっと舞台裏

演奏中のハプニング&アクシデントは数限りなくあるし、きっとこれからも続くだろうう。

若い時は(誰に頼まれたわけでもないのに)頑張って曲をみっちり練り上げて、さらに音符もギッチリ隅々まで書いて、当然見開きページじゃ納まらず(まぁ、血の気が多かったのか、思い込みが激しかったのか、今となっては定かではないけど・・・)、それをたくさん「したため」て毎回ライブハウスに向かっていたのだから、当然メンバーは「え〜かげんにせ〜よ」だ。

(今ならそれがわかる)

毎夜演奏が終わって帰ると再び五線紙とニラメッコ。
週末以外は殆どそうやって曲を「したため」ていたな。

若いというのは何事も制御心に欠ける。

(今ならそれもコントロールできる)

書きだしたらもう止まんない。
「え?もう朝の7時?じゃあ、ココまで書いて寝よう」
などと思えば思うほど次の展開が浮かんできて結局最後まで書き上げていたりする。

(今なら適当に切り上げて翌日冷静に検証する)

まぁ、そんなだから、ライブハウスにゴゴヨンで集合して「こんな曲どう?」「これもどう?」「あ、コレも」などと鞄からゴッソリと譜面を取り出して譜面台に並べたりする。

「ったく〜、また新曲かよお〜」「ゲゲッ、ドラムのパターンが指定されてる!」「わお〜、なんだこの“カシムズ”なテーマ」。。。
散々非難を浴びながらも若いと止められないから困ったものだ。
まだfaxもメールも無い時代だったから出来上がって事前に送る前に本番当日になるという事。

(今なら一週間前までに譜面や音源はメール添付で送っちゃう)

さて、2時間のリハで何とか新曲をまとめてレパートリーに加えるも、メンバーも僕も片時も譜面から目を離せない。
自分の曲だけど、書いてる時は別人だから自分の楽器で音を出すのは本番前だけ。
メンバーとちょっぴり違っていたのは曲のフォームだけはしっかりと頭に入っている事。

あるライブハウスに初めて出演した時だった。

普段のレパートリーが順調に進み、いよいよ本日“初お披露目”となる新曲に。
譜面台の上にところ狭しと並べられた譜面。
MCの間も全員行き方(フォーム)の確認に余念がない。
さて、では演奏スタート!

お。快調な滑り出し。なかなかいい感じ(←自己満足)
ヴィブラフォンのソロからギターのソロに回り初めてにしてはまとまった演奏になりつつあった。

さて、ではテーマに戻って、ちょっとトリッキーな“カケシ”を経由して怒涛のエンディングに・・・・

に・・・・

あ・・・

アレ〜〜?



ナント事もあろうか、隣りのギターのT君がテーマの途中で譜面をめくろうとした瞬間に

バサ〜〜〜〜

と譜面台ごと倒してしまった

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どっひゃ〜!

鳩が飛び立った後の羽が空しく舞うような感じで譜面台の上に重ねてあった譜面がそこいら中に飛散する。
切れ目のないメロディーの真っ最中。。。

しかし、そこからの彼は凄かった。
ギターを抱えたまま、床に散らばった譜面をかがみこみながら覗き込み、演奏を続行しているのだ。
ページがバラバラに散らばった譜面を、だ。

妙な事でお客さんは盛り上がる。
床に這いつくばって最後まで弾き切った彼に絶大なる拍手が送られたのは言うまでもない。

去年、何十年振りかで彼に会った時、その事を思い出してお互い笑った。

あの「大事件」を笑える歳になったのが嬉しかった。
今もそのライブハウスに行く度に思い出す。

おしまい



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