2008/6/16

えっ?地デジは緊急地震速報に対応出来ないって??・  月曜:ちょっと舞台裏

赤松敏弘MySpace
世界的に増殖中!
チェキラ

さて、

一昨日の岩手・宮城内陸地震の被害は想像を絶するものだった。
被災された方に心からお見舞い申し上げます。

偶然にも地震の日は午前10時から予定があり、本当に珍しく朝起きて朝風呂に入ってテレビをつけていた。土曜日の朝は普段と違って東京をキー局とする番組ではなく関西をキー局とした番組が大半を占めるのが通例。
地震発生時にいち早く情報を伝えるのがマスメディアの使命でもあり、たまたま見ていたテレビのチャンネルを各局ごとに変えて様子をみた。

最初に番組を中断して地震速報に入ったのはやはりNHKだった。地震発生の速報(テロップ)が流れた直後に番組を打ち切ってこの地震の情報を流し始めた。やはり災害の時にNHKは頼りになる。

続いて番組を打ち切ったのはTBSだった。この日は大阪の毎日放送の番組だったが午前9時前には番組の中で地震情報を伝え番組を変更した。

次に番組を変更して伝え始めたのはフジテレビ。
続いて日テレ(大阪の読売テレビの番組内容を変更して対処)。ここまで地震発生から20分以内だった。

いつも報道に関しては他局とは違う目線で伝えるテレ朝はというと、この時点でもまだ「旅番組」を放映していてちょっとがっかりした。

番組が生なのか録画なのかはわからないけど、テレ朝の立ち遅れは否めない。
番組が切り替わったのを僕が見たのは少なくとも午前9時30分を過ぎていた。
(ちなみにテレ東はこの時点ではスクロール情報のみ)

実は阪神・淡路大震災の時、たまたま「朝天」という日テレの朝の番組を見ていて、ちょうど番組のクロージングの時に最初は名古屋で強い地震というテロップが流れ、続いて滋賀・京都府・三重・大阪とテレビの画面全てが地震速報の文字で埋め尽くされた瞬間を目撃した。

そのまま番組は終了しコマーシャルに入ったが画面はさらに地震情報で埋め尽くされた。何が起こったのかわからず恐怖だった。

コマーシャルの無いNHKに切り替えるとニュースの時間帯であった事もあり既に特別番組に切り替わっていた。それでも神戸の震度が流れたのは発生から1時間以上経った午前6時を過ぎた頃だった。それ以降地震が起こると必ずテレビをつける習慣になった。
それもなるべく各局を交互に見る。情報の収集には局毎で違いがあるからだ。

さて、
今回は新しく始まった「緊急地震速報」というものを初めて見た。
発令されたのは岩手・秋田・宮城・山形の4県に向けたものだったけど、大きな余震の地震波を捉えて揺れが到達する前に警報を鳴らすというものだ。
震源地付近では効果は無いものの、ある程度の範囲では数秒〜数十秒前に地震が来る事を知らされるわけだから心構えには役立つ。精神的にも大きな違いがあると思う。

今回の地震でも宮城県大崎市では約5秒、仙台市では約15秒前に予報が効いた。
5秒あれば、例えば窓の側から離れる事や火を消す事は出来る。15秒あれば脱出路の確保くらいは出来る。短いと思う人もいるだろうけど、コマーシャルの仕事で15 秒というと結構余裕の尺なんだ。曲の短いイントロくらいはあるわけ。

もちろんそれがもっと速く感知して伝達出来るようになればいいんだけど、やはり限界はあるでしょう。少なくとも震源から100キロくらいの場所での火災や事故は防げるはず。

ところが、
ちょっと待てよ?

家にあるテレビは地デジとアナログの二種類。
実は地デジはこの緊急地震速報には向かないテレビなんだって。

なぜかと言うと、今でこそ無くなってしまったが、かつてテレビには「時報」があったのに、現在は無くしている。これは地デジの放送が余りにも情報量を多く伴って送波されるためにテレビが受信してから解析するのに時間が掛かってしまうからだ。
なので「時報」があるとアナログ・テレビと地デジ・テレビでは数秒の遅れが生ずる。

電波を受信する距離によってその遅れは増すらしく、家の場合はちょうどアナウンサーのワンフレーズほど地デジ・テレビが遅い。
東京タワーからの距離が関係するのだけど、数年後には第二東京タワーに送信場が移るんじゃなかったっけ? そうすると今よりも遠くなるからもっと遅くなるって事じゃない?
東京の南半分はみなそうなるって事ですよね?

2〜3秒アナログ放送よりも遅い現状から5秒くらい遅くなると、この緊急地震速報の恩恵を増々受けにくくなってしまう。

これは単に僕の妄想かな? と思ってネットを検索したら、やっぱし、そうだった。

08年5月27日の読売新聞に「横浜国大が試算。地デジ、緊急地震速報に遅れ」という記事が載っている。何でも首都直下型地震が起きた場合は地デジ放送で受信すると地上アナログ放送と比べて緊急地震速報の揺れに間に合わない範囲が9倍強に広がる、、というもの。

いいのか? 本当にこのまま地デジ化を進めても。。。。

このところの政治情勢を見ていると、こりゃ信用ならんゾ、と思ってしまうのでした。

みなさん、アナログテレビはギリギリまで捨てないで取っておきましょう!

おしまい

2008/6/15

物凄い注目度・・・  日記

岩手・宮城内陸地震で被災された方に心からお見舞い申し上げます。
一日も早く元気に!

昨日中央線快速の車内。
乗客の目は一点に注目しています。

何か?

僕の隣に座ったイタリア系のスーツ姿の男性とランドセルを背負った小学生の変わったコンビ。親子かもしれないけど。。
僕が東京駅の中央線乗り場へ上がるエスカレーターに乗っていると、上のホームから人待ち顔のこのイタリア系のスーツ姿の男性がエスカレーターを覗き込んでいました。
サングラスも決まってさすがイタリア系だなぁ、ガールフレンドとの待ち合わせかな、と思いつつ車内に。
発車間際になって駆け込んで来た二人が隣に座ったのですね。
旅は道連れといいますから、聞こうともしないけど隣の会話は聞こえてくるんですね。

どうも、親子じゃなさそうだけど、お互いに敬語なんかは使わないところをみると語学スクールかインターナショナル・スクールのインストラクターと生徒といった感じのフレンドリーな関係でしょう。

流暢な日本語であれこれと会話していた中で、「そう、あれ知ってる。まだ見た事ないの? カッコいいんだよー」とイタリア系スーツ男性が鞄から取り出したもの。

それが・・・

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iPhone

日本では今週発売になる近年にない注目商品。

このところ若年層が固まって会話していると必ず聞こえてくるのがこのiPhoneの話題。実際に街の中で何度も「iPhone」という言葉を聞いた。それも東京だけじゃなく、地方のちょっとしたファストフード店の店頭や駅のコンコース、バス乗り場など、ちょっと待ち時間があって携帯でも取り出そうか、というタイミングの時に、だ。

中央線の車内で、まだ発売されていないiPhoneが目の前にあるのだから、注目するのは隣の小学生だけではない。ほどよくラッシュの様相を呈した目の前の立ち客も含めてiPodを聞いてるOLからイタリア男性の向こう側に座ってメールを打っていたビジネスマンまで、この二人が視野に入る乗客全員の目が、
その手元で操作されるiPhoneに釘付け。

「ほらね、こうやってタッチパネルでなんでも出来ちゃうんだよー」
と、小学生の手元に移ったiPhoneを追い掛けて乗客全員の目が移動。僕は隣に座っているからこの不思議な光景を目の当りにした。
僕の隣で操作する小学生はもちろん夢中だ。

僕は携帯電話は電話としか考えていなかったので機種交換でも、面倒な機能は一切使わないからシンプルなものを選んで来た。
所詮電話の付属機能だ。パソコンに比べると便利なようでどこかに無理がある。
それで通話料金は一向に安くならないから不満だらけ。(パケット料金とかあるけどグロスで安く見えても実質はまだまだ高い)

ところが、、、

さすがにこのiPhone。
もちろんiTunesは当たり前、テレビにラジオ、ゲームも当たり前、ネットはもちろん今まで不可能だったパソコンのデータ・ファイルも受信可能で、これは携帯電話と言うよりも携帯パソコンの末端に電話機能が入った初めての商品と呼べる。しかも紛失した場合は遠隔操作で個人情報を消去する機能まである。米軍が兵士標準としてiPhoneを採用するのもわかる。
何よりも画面が“無理なく”大きい。ハンディーサイズの本体のままでそれ以上蓋を開いたり折り曲げたりする不自然さがない。
タッチパネルの操作感覚はまったくMacと同じ。

これは生まれて始めてほしいと思った携帯電話機種だ。

凄い!

そうだ、iPhoneを宣伝するなら通勤通学時間帯の電車の中で今日の二人のような不思議なコンビにあれこれと操作させてアピールすると、その日の昼頃には学校や会社はこの話しでもちきりになるゾ。それほどこれは凄い注目度。テレビCMよりも即効性がある。
昭和のコマーシャル創成期にはこの種の宣伝があって面白かったが、最近はみな画一的でどれほどの効果があるのか疑問だからやってみるといい。

隣でメールを打ってたビジネスマンなんか、途中からメールを打つ手が止まってず〜とiPhoneを見つめたまんまだ。

ただ、、、、、

現時点では携帯電話の提携メーカーが一社というネックがある。
これは街で聞こえてきたiPhoneの話しの最後にも必ず聞こえてきた。

「でもなぁ、、、●だからなぁ、、」

もしも、全携帯会社と提携すれば、間違い無く携帯電話機器としては21世紀最初のメガヒット。このところMacの大逆襲はiTunes、iPod、それにiPhoneととどまるところを知らない。

今後どうなるか、推移を見ながら、、、、でも、いいなぁ、、アレ。
Macユーザーには全携帯会社提携設定可、な〜んてサービス、な〜い?(笑)

もちろんiPhoneでも見れる・聴ける!
赤松敏弘MySpace
チェキラ!


おしまい

2008/6/13


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやってる人向けのお話し。第九十八回目の今日は「マレット族の未来像」について、です。

ネットで“Vibraphone”とか“Marimba”とキーワード検索すると、音楽界全体の中で数が少ないと言われるこれらマレットキーボードにまつわる結果でも星の数ほど情報が拾われてきます。
この中から「面白い情報」に辿り着くにはもっと絞り込んだキーワードが必要になってきます。

「あ〜ぁ、面倒だ〜!」

ちょうど10年前にネットに参入した頃、いくつかの検索エンジンからHP登録の依頼があって、いわゆる自分のホームページまで辿って来てもらうための「キーワード」を何にするか考えた時に、いろんなキーワードを検索エンジンに打ち込んで検索結果を試した事があります。

「Vibraphone」、「vibes」、「vib」、英語で思いつくのはこんな感じ。
「ヴィブラフォン」、「ヴィブラホン」、「ビブラフォン」、「ビブラホン」、カタカナだとこんな感じ。

その結果、判断したのは一番検索件数の少ないものを優先選択したんですね。検索件数が多いと新規のページなど検索結果の末尾も末尾、誰も見やしないだろう、と。
今では当時「少ない」と思われたキーワードでも大変な件数(少なくとも当時の10倍以上)になっているのでホームページ検索ではこのような判断は効きません。

同じ事を動画・音源サイトの検索で行うと10年前のホームページ検索と同じ傾向が見られます。つまり10年後にどうなるのかもお分かりでしょう。
これからMySpaceやYouTubeを活用しようと思っているマレット・キーボードの人は是非参考に。

ところで、MySpaceやYouTube全盛期に向けてマレット族としてちょっと気になる傾向があるので書いておきます。

世界的な傾向ですが、ヴィブラフォン奏者のMySpaceでは基本的に「オリジナル」曲の演奏がぞくぞくとアップされるのに対して、マリンバ奏者のMySpaceではなかなか「オリジナル」曲に出会う機会がありません。これはどうしたものでしょう。

行く行くMySpaceやYouTubeが音楽活動のプロモーションの中心になった時には必ず「オリジナル曲」である事が必須になります。
そのような流れは、かつてホームページで音源を鳴らすのが流行った頃(90年代後半)から急速に「著作権の二次使用として該当する」という規制が掛かった経緯からも予測がつくでしょう。本来悪用するのでなければ許諾されるべき行為に規制を掛けるというのは一部の不心得者がタダでダウンロードしたものを悪用(MP3音源として勝手にコピー配布したり等)するからで、せっかくの機能を無駄にしてしまうからです。

現在はMySpaceのように著作者自身が公開している音源があるので「閲覧」としてみんなで楽しめるようになりました。プロモーション行為の一貫なのでもちろん著作権がフリーなわけではありません。
これからはテレビやラジオに加えてネットでレアな情報が得られるわけで、今後の標準になるでしょう。

さて、そうなった時に、もしも他人の曲でしか自分の演奏をプロモーション出来ないとなると、MySpaceやYouTubeを使えなくなるので大きな損失となります。
実際にMySpaceはアーチスト専用チャンネルで自己申請式を採用し、YouTubeでも著作権ライセンス使用の国内認可が下りたところなのです。

この流れの中でこれらのツールを使いこなす「これからの」音楽家に絶対必要な条件、それが「オリジナル曲も書けて演奏表現力もある」、という事になります。

この事に気付いた(まだ数は少ないですが)先読みの出来るマリンバ奏者はすでに「オリジナル曲を書いて演奏した音源」をアップしはじめています。

ヴィブラフォン奏者はジャズをベースとした音楽という事もあり従来からその方向に進んでいますが、別にジャズじゃなくてもオリジナル曲は出来ます。コードネームやそれにまつわる事を消化吸収するのが近道でしょう。
そう言った音楽活動が標準とされる時代に向けてマレット族も生き残らなければ、、ね!

さらにMySpaceは面白い情報も提供してくれるのです。

MySpaceにはアクセス数の他に楽曲の再生数が表示されています。
最初は気付かなかったんですが、注目の集まるところではアクセス数と再生数が近似値という現象があるのですね。また、期待されているところでは再生数に対してアクセス数が極端に多いという現象もあります。何度もリピーターが通って新しい音源や動画を待っているのでしょう。

もちろん音源の再生が出来ないブラウザでのアクセス(再生数ノーカウント)や複数の音源再生や動画(別カウント)もあるので正確ではありませんが、これはYouTubeでは読めなかったリスナーの動きです。
また、日によって極端な動きや、平日と週末で動きに違いがあったりします。

可能性は「今、数の少ない事」に着手する所から広がります。

ここで100回に迫る回数書いた事も参考に、是非未来に向けてオリジナル曲を書きましょう。
そしてそれを日本中〜世界中にアピールして演奏活動の場を広げて行けばいいのです。
昔は何人もの人を介してしか得られなかった活動の場が目の前に広がっているのです。準備さえ済めば誰にでも平等にチャンスがあるわけです。
ある意味で従来のライブという物の意味合いを今一度再確認する事に繋がるかもしれません。

世の中なんでも悪い方向ばかりで考えていたら先に進みません。
今から、、、そう、5年後くらい先、、、2013年頃に向けて、マレット族も頑張りましょう!

未来のために、今からやれる事は山ほどある、です。

僕らがネットに参入した10年前に描いた世界・・・・わざわざスタジオに出向かなくてもネットを介してレコーディングやセッションが出来るんじゃないの?・・・・徐々にインフラは揃いつつあるのです。

そうなると、やっぱり“中身”だよね。
中身とは・・・

“演奏表現力”+“視覚的表現力”+“作編曲能力”

昔から言われている事だけど、益々この三要素の重要性が増すのは確実なのです。

まずは自分に出来る事から!

赤松敏弘MySpace
チェキラ!

おしまい

2008/6/12

とっても素直な・・・・Rocky Boyd(ts)  木曜:Jazz & Classic Library

素直な演奏って僕は良いと思う。

例えばヴィブラフォン。

僕はパイプの中に仕込まれたファンを回さずに演奏しているが、アルミ合金の素直な音色が好きだからだ。けっしてファンを回すのが素直じゃないと思っているのではなく、僕にはそう感じられるという事。だからMySpaceのフレンドを見て(いや、聞いて)くれるとお分かりのように回す、回さないの区別はない。その人らしさがあればそんな事どちらでもいいんだ。

他の楽器で見ると、素直な音色という表現が実に様々ある。
サックスの世界は特に皆特徴があるので好みはわかれるところだろう。

あまり知られていない奏者で僕が好きだったサキソフォン奏者がいる。

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『EASE IT/Rocky Boyd』(jazztime/1961年)

ロッキー・ボイドと聞いてピンとくるジャズファンも少ないだろう。実は僕もこの一枚しか持っていない。
なのでその後の詳しい彼のキャリアなどはまったく不明。

素直という点でロッキーほどのサクソフォン奏者はいないだろう。

このアルバムを聴いてた頃は、ジャズスタンダードで喘いでいた頃だ。
ヴィブラフォン以外の奏者によるスタンダード・ジャズをいろいろと聞いてジャズらしく演奏するコツを探っていた。

パーカーもロリンズもみな素晴らしいんだけど、こちとら“コツ”を掴む目的で聴いていると、なかなかサックス独特の個性で成立している部分が多くて半ば暗礁に乗り上げていた。

そんな中で秋葉原のレコード街をウロウロしていた時に偶然見つけた中の一枚だった。

1曲目のマイナーブルースはあまり印象に残らなかったんだけど、2曲目の“ステラ・バイ・スターライト”でピンと来た。
このスローで演奏されるステラにはどこかで聞き覚えがあった。

そう、あのマイルス・デイビスの数ある名盤の中でも僕が最も好きな『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』(cbs)の、あの観客のオッサンがけっこういいタイミングで「ウォ〜〜〜〜〜〜」と叫んでいる、あのステラだ。

それもそのはず、このロッキーのアルバムのベースはそのマイルス・バンドの当時のメンバーでもあったロン・カーター。
ひょっとすると・・・・

ロン:「なぁ、ボイド。この曲な、マイルスんとこではこうやってんだよ〜」
ロッキー:「へ〜ぇ」

いや、これがもしも逆だったら・・

ロン:「なぁ、ボイド。このやりかたは面白いゾ。是非ボス(マイルス)に伝えよう」
ロッキー:「やった〜!」

な〜んて事があったら面白いかもね。

で、この曲、ロッキーはもちろんの事、一緒に演奏しているトランペットのケニー・ドーハムも一切ソロ(インプロ)をしないでテーマだけを吹く。しかも丸々1コーラスずつを。

最初聞いた時は「なんで〜?」って思った。
やはりマイルスのアイデアが先でそれに敬意を表してこうなったのか?
それとも、当時のレコードの収録限界時間は47分。他の曲はすでに録り終えていて、どうしてもこのアイデアを残したくて録音の残り時間で演奏したらソロをする時間が無くなった?

ふむ?

[録音メンバー]
・Rocky Boyd(ts)
・Kenny Dorham(tp)
・Walter Bishop Jr.(p)
・Ron Carter(b)
・Pete La Roca(ds)

でも、このインプロ無しのステラが実にいいのです。
マイルスのテイクと聞き比べると細部のリハモナイズは劣るけど、雰囲気はまったく同じ。
ドーハムが若干メロディーを崩してダブルタイムで煽るものの、すぐに元に戻る。
他に曲ではバリバリとソロを演奏するのに、どうにも不思議。
そんなだけど、このステラのロッキーはまるでマイルスがのり移ったようにメロディーだけでスリルを味あわせてくれるんだ。

この存在感はなんだ?

ペラペラと多音で構築するわけでもなく、シンプルにメロディーだけを吹いているにも関わらず物凄い緊張感だある。

ううん、、、

それで思ったよ。
当時ジャズ・スタンダードでメロディーフェイクする事も悩んでいたのだけど、何もしないという事の魅力を。
そんな時に、素直な音色がとても重要なんだという事。
マイルスの音色しかり、だ。

でも、今でもこの不思議な演奏の意図は知りたいな。

何せ、この一枚を残して、何処かへ行ってしまった、という幻のサックス奏者ロッキー。

その内にMySpaceにでもひょっこりと姿を現してくれないものかな。

「そりゃ、俺のアイデアさ〜」
な〜んて豪語しながらジャズの歴史の1ページをひっくり返して、、ね。

こちらは現在進行中。
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チェキラ!

おしまい

2008/6/11

初夏の深夜の風物詩・・・?  水曜:これは好物!

汁、もとい、梅雨ですね。

どうも食べ物ネタの日だからか、最初からパソコンも変換が食寄りなようで、、、

箱庭のような・・・という形容は日本の文化を表す代名詞でしょう。
食べるペースとテイストのコントラストを順番に楽しむフレンチ、多少大雑把でも主義主張と合理性がハッキリとしたアメリカン、次々と大皿を取り分けながら振舞う感じが楽しいチャイニーズ、、、そうなるとやはり箱庭のようにちょっとずつがたくさんのジャパニーズ、細かい仕事なら世界有数。

で、やっぱり出てくるのが・・・

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『吹き寄せ弁当“青葉の宴”〜平成二十年〜』(日本レストランNRE・大増製)1300円

期間限定ではなく季節限定でこのところ毎年四季折々の食材を使うNREの吹き寄せ弁当シリーズ。毎年少しずつ食材が変わるという事からファンも多いのです。
今年も“青葉”の季節。
NREは最近ベーカリーにも熱心で、エキナカコンビニのNEWDAYSやらエキナカベーカリーのサンピエロなどで、ちょっと街のコンビニよりも美味しめのブレッドや調理パンがラインナップ。東京駅のサンピエロで僕の大好きなラウンドパンを売ってたのにはかな〜りソソラれましたが、深夜の寝台個室でのささやかな夕食としてはやはり駅弁に。

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見た目以上に味が多彩なので深夜に弁当かよぅ〜、という“わびしさ”は微塵もありません。
茶飯(秋田産あきたこまち)が例によって“ほっこり”と炊き上がっているのがやはり嬉しいですね。上に散らされた小海老と大根菜がいい塩梅(あんばい)。

バタバタと夕飯もそこそこに駆け込んだ旅人にはもってこいです。

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煮物はあっさりと、それでいてちょっと関西とは違うシンプルな味付け。僕は関西の煮物のほうが好きなんですが、このNRE大増の味付けはお気に入り。南蛮漬けなども酢を控え目に上手くまとめています。

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有頭海老と小茄子田楽に隠れてちょっと控え目に見える枝豆松風はなかなかのもの。枝豆は他にも枝豆蓮根挟み揚げでも登場して季節を代表する食材に。

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あっさりモノが続く中、合鴨スモークが全体をキリリと引き締めてくれるわけです。

いやはや、いろんな食材がそれぞれ異なる味付けで調理されて並ぶ、正に“食の箱庭”。旅のお伴に是非。

ブログのお伴はコチラから
赤松敏弘MySpace
世界のミュージシャンに直結!

って、一つだけ・・・
原油価格高騰のせいか、青葉の宴の容器がちょっと“やわ”な感じになったのはいた仕方のない事かな。。
食材を落とさずにという企業の努力を感じる“やわ”さ、、、なり。

食文化は箱庭的でいいけど、社会全体の志向は箱庭的にならないように。

おしまい

2008/6/10

規制と、ジンクスと、不思議な雲と、ランドマーク・・・  火曜:街ぶら・街ネタ

タクシーの後席もシートベルト着用が義務化された。
って、昨夜タクシーに乗るまですっかり忘れてました。。。



しかし、、、荷物を背負っていると座れやしない。
タクシーの運転手さんとも話したんだけど、コレ何の為にやってるの?

まぁ、窮屈はともかく、子供が乗ったり大人が後席に3名乗った時は意味があるんだろうか?関取が乗ったらどーする??

このところ意味の無い規制ばかり増やしているのは社会にストレスを生むだけじゃないか。
これは高速道路を走行する時だけで十分だ。

事故の時に後席の乗客が車外に放り出されるのを防ぐのだそうだけど、それは後席の安全性に問題のあるワンボックス車の話しだろう。何でも規制すればいいってものじゃないね。
子供用の後席ベルトが開発されて普及するまでタクシーとかは規制から外したほうか良いよ。

あ、高速バスも。。。。だ。

今夜は久し振りに寝台個室の旅人に・・・

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昨夜の東京は一時的に局地的な雷雨となって中央線が“また”止まってました。三鷹付近の変電所に落雷とか。この前は間一髪で中央線大パニックを逃れたけど、今回はジャストミートしてしまった。ぐる〜りと山手線を使って事無きを得たが。。。

どうもJR中央線の三鷹付近はネックのようだ。
ううん、、、ジンクスか?

あらら、、藤沢駅で急停車・・・
どうやらこの寝台特急が通過中にホームで転んだ人がいたらしく急停車。
5分くらい停まっていると車内放送で上記のような状況説明があり列車との接触は免れたとの事。ホームの端を歩く時は注意しましょう。

ジンクスと言えば地震とかの前に地震雲が出ると言うのもジンクスかもしれない。
さっき目覚めたら不思議な雲が・・・・

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寝屋川付近にて(6月10日午前4時過ぎ)

なんら科学的な根拠のないものだから心配はないと思う。
ジンクスとは不思議で未知のものを指すのかもね。

今朝の須磨海岸はうっすらと霧。

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明石海峡大橋も霞んでいる

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この時間帯の瀬戸内海は大型フェリーのラッシュだ。九州や四国方面からの大型フェリーが神戸・大阪を目指してラストスパート。

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そうだ、深夜族には寝台特急ともう一つフェリーという移動手段があった。
もしも東京が大阪や神戸だったら・・・・いかんいかん、ちょっと時間があったらすぐにフェリーで何処かへ出かけてしまいそうだ。久しくフェリーの旅はしてないからちょっとソソラレる光景。



ジンクスというほどの事でもないけど、自分の行動の中にある規則性というものの存在をみなさんは意識しているだろうか。人に向けては「神経質だ」とか「オタッキーだ」とか言っても、いざ自分を見ると案外「規則性」だらけだったりする。

例えば、僕は電車に乗るときに、必ずと言ってよいほど進行方向の左側の席に座る。
べつに右側でもいいんだけど、何かしっくり来ないんだな、コレが。
指定席で右側だったりすると(席が空いていれば)車掌に言って左側の席に変えてもらったりする。

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座った時の体勢かなにかが影響するのだろうか。
あ、そう言えば、家でソファーに座ってテレビを見るときも左側に座る。
昔家人に指摘された時に初めて気が付いた。

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どうやら自分の左側にあるものに気が行くようだ。って、右側から話しかける家人には内緒にしておこう。

笑ってるかもしれないけど、みなさんにだってきっと何かあるよ。
階段に最初に足をかけるのは右か?左か?
靴はどっちの足から履くか?
食事の時に好物から食べるか否か?
。。。。ほらね。

まぁ、自分の事はみんな棚に上げてしまうもんですが、こんなのはどうでしょう。

自分が出かけて帰ってくる時、通勤や通学、はたまた旅行も含めて、そんなに意識しているわけでは無いけど、ボンヤリと眺めている景色で、「そう言えばいつも“アレ”を見ると帰ったなぁって思うな」というランドマークのようなものってありませんか?

街のネオンだったり、見慣れた山だったり、海だったり。。。

きっとそれは一つでは無いと思うのだけど、僕は高校の頃(寮生活だったので実家から離れて暮らしていた)から「ココ」を見るとあと少しで実家だな、と思う場所があるのです。

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何度と無く使った鉄道から見えるほんの一瞬。

高速で走る電車からのショットなのでブレてますが、説明すると小さな川を渡る時に見える光景。
この先で二つの小さな川が合流しているんです。
ちょうどその合流地点にある民家。
何処の誰の家だか知らないのですが、高校のある時にボンヤリと車窓を眺めていて目に入ったんですね。

それから無意識の内にココを通る度にその家を見るようになっていました。
もちろんいつも使う特急ではこの辺りの駅を通過してしまうので降りた事もありません。
高校生にしては当時乗り継ぎも含めると6時間という長旅の終盤、ココから約20分くらいで実家のある駅、という距離なんですね。

あれから四半世紀以上が過ぎたのに、幸いな事にこのランドマークの民家はさしたる変化もなく「いつも通り」に見えるのです。
一瞬だからかもしれませんが、いつも綺麗に手入れされているように見えます。
今でも近ずいて来ると、「そろそろ超モダンな家に建て替えていたりしてね」・・・・と思いつつも、「どうかあのままで」・・・みたいな勝手な願望のまなざしになるんですね。

だれの家なのかも知らないのに、ですよ(笑)

みなさんの日常でも、そんなランドマークってありませんか?

日々増殖するランドマーク?
赤松敏弘MySpace
チェキラ!

おしまい

2008/6/9

音楽に国境は・・・・?  月曜:ちょっと舞台裏

今にも泣き出しそうな空模様の東京です。
まぁ、泣き出しそうなのは空模様だけでなく、値上げラッシュでホントどうなってしまうのでしょうね。

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今週は更新の時間がちょっと変則的になりますから、どうか気ままな時間帯にチェキラして下さい。

昨日のブログでMySpaceの事を書いたら、早速サーバーがダウンしてました。このブログの影響ではないと思うけど、夜8時過ぎから深夜まで繋がらなかったみなさん、ごめんなさい。今は復旧しています。

さて、そのMySpaceですが、御覧になった人にはわかると思いますが「やたらとヴィブラフォン奏者が多い」フレンドシップです。
フレンドになっているオランダのLinda嬢やベルギーのEls嬢からは「あんたはマレット・オタクか!」という愛のこもったツッコミをいただいてしまいましたが(笑)、まぁまぁ、最初はそういうつもりではなかったんですが、いろいろとMySpaceを見る内に、案外マレット奏者だけを探そうとすると意外にもこれが少ない事に気付いたんですね。

そんな具合で、取りあえず最初の内は少し特化したフレンドシップを深めようという方針になったのです。

とは言え、音楽は一つの楽器だけ聴いてもではつまらない。全てが揃って始めて一つの音楽になるんですね。

実はヴィブラフォン奏者よりも僕はそちらを頻繁にチェックしているのです。
フレンドシップのリンクではトップページ以外にレイアウトを設定する機能がないので、今日は少しココで紹介してみます。夜な夜な楽しんでるのは・・・

■最近特に注目しているミュージシャン(過去に紹介したミュージシャンは除く)

Kim Kristensen』デンマーク
キーボードというか最近ジャズピアニストの間で広まりつつあるのがMIDIに繋いで生の楽器とエレクトリックをミックスさせたサウンド。昔のようにがんがんシンセを鳴らすのではなく、あくまでも補助的に使うやり方で、これはとても面白いと思う。
デンマークのKim氏はその使い方が実に巧みで、とても感心させられるジャズを演奏しています。

Beledo』ニューヨーク
音楽は国によって「少しだけ違いがある」のが楽しいと僕は思っています。不思議なもので自分が知っている土地や雰囲気だと、その生活の温度まで音から聞こえてくるのですね。
ニューヨークのコンポーザー、アレンジャー、ピアニスト、ギタリスト(つまりほぼマルチ)Beledo氏の音楽は、そんなニューヨークのアパートのスチームの香りまで思い出させてくれるようにニューヨーク。この雰囲気は東京にはありませんね。どこか大らかなのです。

Ken Cervenka』ボストン
バークリー時代に彼のアンサンブルや授業を取っていたので懐かしさもありますが、Kenはボストン・ジャズを一番聞かせてくれるトランペッター。ニューヨークでもロスでもないジャズがここにはあります。その違いがわかる人、結構ジャズ好きですよ。

SHAPES』カリフォルニア
アメリカは東西の海岸で昔から異なるサウンドが交互にブームを作っています。
このSHAPESはそんなカリフォルニア・サウンドの代表でしょう。

みちしたの音楽』大阪
海外ばかりじゃありません。大阪には大阪のジャズがありますね。トランペッターKatsumi君はとてもピュアーでマイペースな音楽活動をしているのですが、どことなくペーソスのある彼の音楽はやはり浪速を代表する東京にはない個性だと思うのですね。

JB』ソウル
お隣の韓国のジャズ事情は昔の日本のフュージョンブームの頃とオーバーラップしてしまいそうになりますが恐らく“今”が創成期なのだと思います。JBは音の隙間が心地よいピアニスト。彼女はアメリカでジャズを学んだようです。

youngmi choi』韓国
もう一人韓国のジャズで耳に飛込んできたのがYougmi。とても個性的でJBがメインストリーム指向なのに対してかなりアヴァンギャルド指向。でもソロ・ピアノを聴くととても感性豊かな演奏なんです。彼女はヨーロッパでジャズを学んだようです。
何から何までJBとは正反対なのですが、どちらも注目のミュージシャンです。

赤松敏弘MySpace

音楽に国境は少しだけある・・・から楽しい!(←格言!?)

おしまい

2008/6/8

スウェーデンは素晴らしいゾ!マイ“MySpace”ライフ・・・  日記

MySpaceを開設してからちょうど三ヶ月になろうとしています。

赤松敏弘MySpace

ミュージシャン自らが発信できるツールとしてこれまでのどのツールよりも理想的なツールである事は確かなようで、徐々にMySpace(略してマイスペと言うらしい)を開設する近所のミュージシャンも増えてきました。

ネットに参入した頃からあった「情報のセレクト」という問題の一つの結論と言えるでしょう。検索エンジンは大変便利なツールですが、「セレクト」に関しては機械で自動的に振り分けられてしまうので「余計な情報」もたくさん拾ってしまうのですね。

ネットはたくさんの情報を短時間で得るメリットがある反面、そこで提供されている情報の信憑性には未だに疑問が多いわけです。
この前も著作権侵害の事である電能サイトの事を取り上げましたが、そこに提供されている情報も「自分の身の回り」の事と照らし合わせると事実と創作が入り乱れているのがおわかりでしょう。

一つの事に関してどういう見識者がセレクトしているのかわからない点など、不明な部分があるのは情報収集ツールとしては仕方のない事かもしれません。但し、そういう流動的な情報ツールは常に更新されて情報が出来上るものなので著作権うんぬんはちょっとおかしい気もしました。
有料サイトであれば利益に直結するので理解出来ますが、フリーのサイトというもののあり方を考えると難しい問題ですね。

情報集積であれば2チャンネルと何処が違うのかという明確なラインが見えない点から運営者も苦労しているのだと思われます。
僕なんか自分の知ってる事だけで手一杯だから、全体を見ながらなんてとても無理。

さて、我々の立場に戻ると、これまでミュージシャンにアピール手段としてあったライブやブログよりもよりダイレクトな方法で、しかも知らない内に音や映像がYouTubeにアップされてしまうくらいなら出所を明確にして自ら情報としてアップしたほうが良いと判断するミュージシャンも多く、その点でMySpaceはツールとして断然有効なわけです。

これは世界的な傾向で、その為に非常に鮮度の高い収穫を得る事が出来るようになりました。何よりも他と違うのは「本人からの情報」である点。
時には「なりすまし」のようなサイトもありましたが、徐々に「第三者による運営」を表示するようなマナーが出来つつあるのは良い傾向だと思います。

さて、そんなMySpaceも使うこちら側にペースが無いと結構大変。
最初はどーやって運営するのが良いかコツを掴むのに一苦労でした。
今はペースが出来たのでホームページやブログと同じ感じになりつつあります。

世界的な傾向なのか、MySpaceの動きも週末に大きく動きます。
国どうしの時差があるので時間帯は様々ですが、おおよそ日曜日の朝と夜に該当する時間帯に利用する人が多いようです。
なので僕も思いっきりネットサーフ(正確にはマイスペ・サーフ)するのは休みの日曜前夜の深夜帯。
ここでいろんなミュージシャンのマイスペを楽しみます。
気に入ったらすぐにフレンド・リクエストをするのですが、この時間帯だと翌日までにレスが返ってくるのですね。

これまでにも特に「お気に入り」のミュージシャンを紹介しましたが、先週の大ヒットはスウェーデンにありました。

最初に「Jet Set Sweden」というバンドを見つけたんですが、コレが実にイカしてるんですね。

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『Jet Set Sweden』MySpace

1曲目のファンキーな感じからして60'sサウンド満々で楽しい。
コメントにもあるように、思わず「Hey hey hey, groovy people!」って書きたくなります。
こういうバンドって是非見てみたいですね。

その中でヴィブラフォンを弾いている奏者のMySpaceにジャンプしてみたのですね・・・

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『Mattias Ståhl』MySpace

いやいや、驚きました。
ジャズ好きでヴィブラフォン好きの人なら僕が思わず喜んだのがおわかりでしょう。
マティアス氏は実にユニークな演奏スタイルを持っている人で、僕とはまったくスタイルが違いますが、物凄く惹かれるのです。
「ジャズ批評」風に言えば“エリック・ドルフィーの再来的ヴァイブ奏者現る!”(笑)
まあ、どれだけ雑誌が取り上げるかわかりませんが、少し前に流行った“ヨーロピアン・ジャズ”を聴くよりもマティアス氏のヴィブラフォンのほうがヨーロッパの底力を発揮しているのは確か。それほど個性という物を持った確かな奏者がまだまだヨーロッパにはいる、という事です。

この三ヶ月で今まで知らなかった世界のヴィブラフォン事情が半分くらい見えた気がしているのですが、その中でも彼はトップランクと断言します。
ヴィブラフォン奏者はアメリカよりもヨーロッパに多く、アメリカのヴィブラフォン奏者が割とジャズの狭義の中で凌ぎを削っている人が多いのに対して、「しがらみ」の無いヨーロッパ勢は自由奔放。フランス・スペイン勢はスタイルも様々で華やかで自由、ドイツ勢は余分なぜい肉を削ぎ落として精度を上げたようなスタイルが多い。ハンガリーやオランダ、ルーマニアには素晴らしくピュアな奏者がいるし、見て聴いていて飽きません。

その中で突然マティアス氏が出てきたものですから、これはもうヨーロッパの宝物のように感じてしまいました。
恐ろしくテクニカルでそれでいてジャズのアヴァンギャルドさとスリルをしっかりと身に付けた個性的な奏者はそう多くはいません。

どちらかと言えばヨーロッパは精度にこだわる傾向があり、その反面ジャズのアヴァンギャルドさが少し薄いようにも思って(その点ではアメリカ勢が強い)いたところでしたから、完全にノックアウトされました(笑)。ややもすると懲りすぎて「暗い音楽」になりがちな部分を軽く吹き飛ばしてしまう彼の“明るさ”に大いに共感です。

いやいや、これだからMySpaceはやめられませんよ、はい。

おしまい

2008/6/6

使い方を考えよう!4マレット奏法・・・その6  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。第九十七回目の今日はこのところ連続の「使い方を考えよう!4マレット奏法」、その6です。

みなさん、音楽を聴きましょう!!
たとえ、目の前に譜面があって、ある程度コードを見ながらインプロを演奏出来るようになっても、それだけで済ませてしまったら「もったいない」です。

同じ曲、同じ譜面、同じコードを使っても、どうしてプロフェッショナルは「あんな事」や「こんな事」が出来るのか? その探究心を忘れてはダメですよ。音楽を聴くというのは修得の途中であればあるほど重要。もちろん楽器の種類を超えて音楽を聴きましょう。

演奏家で大切なのは“耳”と“感性”。
それらを確信に変える為に“目”があるんですね。けっして“目”から音楽は生まれないんです。

CDを聴く、ライブを聴く、それで楽しめるって素晴らしい経験だよね。
今はネットでも見たり聴いたりのチェックが可能なんだから、近くにライブハウスが無くても大丈夫。

もちろん、コチラもチェキラ!
世界中のヴィブラフォン、マリンバの今にダイレクト・イン
赤松敏弘MySpace

先々週のこのコーナー(08年5月23日)でMaj7コードに於けるメロディーのコードヴォイシングについて説明しましたが、このページのヘヴィーユーザーAさん(いつもの如くイニシャルじゃないよ。本日のAさん、という意味)から「CMaj7などのヴォイシングでは音域が高くなってしまいますが・・・」という質問がありました。
同じくBさん(同様)からも「3rd以外の音を目安にヴォイシングしないのですか?」とも。

はいはい。(笑)

「臨機応変」という言葉が示すようにココに書くのはヒントです。いわば直接レッスンなどを受けられない人や修得中の人が抱えた問題解決への「取っ掛かり」です。マレット楽器の専門書なんて他の楽器と比べると微量に過ぎないのは過去も現在も同じ。
なので、そういうヒントが僕も修得期にほしかった経験からホームページやブログを使ってベーシックな情報を発信しています。でも、100%は不可能。ここからヒントを広げればある程度までは自力で演奏に至る「準備体操」くらいにはなるはずです。
その後は専門的な教育機関や指導者、叉は実践で見聞を広げるのです。

先々週はたまたま最初のコード(FMaj7)で伴奏音域を考えると、ヴィブラフォンの最低音Fの側にある3rdの“A”が選ばれるので、これを「目安」として説明を組み立てました。
それに続く先週は、一つのコードでも様々なヴォイシングのバリエーションがある事を示しましたから、これら二つを合わせて考えると音域(伴奏の)内で転回形を使って組み合わせを代えるとAさんやBさんの「謎」も氷解してくるんじゃないかな?

Aさん、Bさん、他、同じような質問が浮んだ人、キーワードは臨機応変ですよ。

■例えばCMaj7

確かにCMaj7というコードはマレット・キーボードにとって一番身近なコードであると共に、鍵盤の上では一番厄介なものかもしれません。
理由はAさんの指摘の通り3rdの音域に起因します。

それは・・・
(1)ヴィブラフォンの場合は最低音が“F”
(2)アコースティック・ベースの最低音が“E”(表記上はオクターブ音域が低い)

バンドやアンサンブルの中でどのように楽器を使いこなすか、という大前提で見ると、これらの楽器的な制約が奏法の開拓へと繋がっているので無視出来ないのですね。

マリンバはもっと下(低音部)まで音域があるので「安心〜!」って思うとこれがまた大間違い。低音部のマリンバの音はマレットダンプニングを行わない限り“余韻”が長くコントロールが難しく、しかも和音としては不適切(特にバンドでは)なので使えないのです。
使えるとしたら「レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン」(ヤマハ)に書いた通りヴィブラフォンの最低音の短三度下が限度。それ以下の音はバンドには不向きで使うならパーカッション的な効果しかないのです。なので他人事ではありませんよ。

ではCMaj7についてヴォイシングを考えてみましょう。

(1)基本形にテンションを加えてみる

コード理論で一番ベーシックなのはコードの核となるトライトーン(3rd,7th/コードによってフラットも含む)の位置を明確にしてrootと5thをテンションに置き換える事。
基本形とテンションを導入したものを作ってみましょう。

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(クリックで拡大/以下同じ)

左の二つはオープン・ヴォイシング、右の二つはクローズド・ヴォイシング。
最初のオープン・ヴォイシングはトライトーンを左手で演奏するという基礎中の基礎。rootと5thを9thと13thに置換えた形を例に。
クローズド・ヴォイシングは伴奏音域で該当する最低音“G”を基準に上に向かってヴォイシングを重ねたもので、隣はそれぞれテンションに置換えたものです。

オープン・ヴォイシングは響きは綺麗ですが、確かに音域が高過ぎる難点があります。楽器の低音側半オクターブが使われないのもせっかく低音があるのに無駄にする感じがします。
クローズド・ヴォイシングでは確かに伴奏として理想的な音域に和音が留められていますが、果たしてこれが「いいサウンド」かどうかは疑問。

これらを解決するには、先週触れた通りペンタトニック・スケールを使ってヴォイシングすると良いのです。

(2)ペンタトニック・ヴォイシング

ペンタトニックの応用で有利なのはコードスケール上の非和声音(アヴォイトノート)を自動的に排除出来る点です。

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まず伴奏音域にある非和声音(アヴォイドノート)を割出し封印(笑)します。
この譜面には調号が無いのでCMaj7のコードスケールには一つのアヴォイドノート(11th=“F”)が存在します。

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伴奏の構成音候補となるペンタトニックスケールと、伴奏音域にあるペンタトニックスケールの音をピックアップします。

(1)のオープン・ヴォイシングの左手をペンタトニック上にあるテンションノートに置き換えてみます。また、そのヴォイシングの近くにある伴奏音域の最低音“G”を含むバリエーションを配置してみます。(先週の説明を参照に)

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この二つのヴォイシングにペンタトニックスケールには含まれない7thを加えたオープン・ヴォイシングを組み合わせると3つのオープン・ヴォイシングのバリエーションが出来ます。メロディーの動きに合わせてこれらを行き来すると伴奏(コード・カンピング)になるわけですね。

おしまい

2008/6/5

やはりタダモノではないヒットメーカー・・・Chick Corea(p)  木曜:Jazz & Classic Library

しかし、どうなってしまうんでしょう、この国は。
ミュージシャンと顔を合すと出て来るのが高騰したガソリンの事。
ホント、やってられないよね、170円台から行く行くは200円を越えて220円(レギュラー/リットル)時代に突入という噂も聞こえてきます。
楽器が必需品のミュージシャンにはかつてないほどの受難の時代の幕開けか。。

でもちょっとだけ冷静に考えてみると、170円という価格は物価に比例して考えると高いというものではないかもしれません。

僕がこの世界で車にヴィブラフォンを載せて仕事で走り始めた頃(1977年)はリッター80円とかでした。その後変動があったとは言えリッター110円〜120円台をずっと維持していたのは奇蹟としか考えられません。

電車の初乗りが当時80円とかだったので現在鉄道毎の差はあれ初乗り150円前後の水準を考えるとガソリンが170円になっても当たり前なんですね。20円強は税金ですから。

僕らもその中でやりくりしていたので、若きミュージシャン諸君、絶望視する事なかれ!
(って、ジャズクラブのギャラが当時とちっとも変わらない水準というのは辛いか・・)

全般的に言うと、要するに産油国でもないのに今まで湯水の如く石油に頼り過ぎたアンバランスな社会への警告かもしれません。そう考えるとちょっとだけ怒りは納まります。

に、しても、今月に入ってから都内の道路が妙に空いてて無気味だゾ。
。。。。。。。。。。。。。

に、しても、昨夜会った某ドラマーM氏はこのガソリン高騰の時期に車で都内まで片道二時間かかる場所へ引っ越したとか。。。。人生いろいろです。

さて、本日は“Library”。

昨日のブログで津山時代に食べた「高瀬舟」の事を書いたら、津山を去る頃によく聴いていたアルバムの事を思い出しました。
こんな深夜に引っ張り出して聴くのもどうかと思いつつ只今バックで流れています。

それがコレ
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『MY SPANISH HEART/Chick Corea』(verve/1976年)

オリジナルはポリドールからの発売で当時はレコードはのんびりと日本に入って来ましたから国内は1977年頃の発売。カセットテープに録音して車で移動する時にカーステで幾度となく聴いたアルバム。

チック・コリアはキース・ジャレットと並んで僕らのアイドル的なピアニストでした。僕ら、というのは年齢ではなく1970年代のジャズをリアルタイムに聴いていた人を示します。
もちろんビル・エバンスもエロール・ガーナーもバド・パウエルもジャズピアノの歴史で忘れる事の出来ないピアニストですが、今、音楽が生まれたばかりの瞬間に立ち会っていたわけではありません。それに比べるとチックやキースは正に自分の音楽体験と時を同じくして登場したアイドルと呼ぶに相応しい存在。

僕は自分の知らない時代の事はロマンを寄せる事こそあれ、信じてはいないのです。
少なくとも自分が生まれる前の音楽に関しては、です。

偉大な音楽家に対する敬意が足りんゾ!とお叱りを受けそうですが、信ずる、信じないというのは自分が本当に感じられるモノ、という点で語っている事であり、音楽の本流ではなく、とっても個人的な感覚、自分でキャッチする自信があるモノ、というお話しなんですね。だから好きな音楽という意味ではないのです。

さて、チック・コリアの音楽はこれまでにも何度か紹介してきましたが、このアルバムはとても「温かい」音がします。
もちろんムーグやシンセなどの音も入っていますが(それが無ければ時代の音とは思わない)、エレクトリックをエキセントリックに使うのではなく、とてもヒューマンに感じられるような使い方なのです。

チック・コリアはジャズ界有数のヒットメーカーで、今日のミュージシャンのスタンダードとなった曲がたくさんあります。

このアルバムの中でも「Armando's Rhumba」がそれで、これまでにどれだけのミュージシャンとこの曲をセッションする機会があったでしょうか。
このアーモンドス・ルンバは驚くなかれラテン音楽のスタンダード集にも載っているほどのヒット曲。恐らく「スペイン」「ラ・フィエスタ」「500マイルズ・ハイ」「ハンプティー・ダンプティー」と肩を並べるミュージシャンズ・スタンダードとなったチック・コリアの名曲でしょう。

スタンダード・ミュージックの定義とはなんでしょう?
ブロードウェイのミュージカル・ソングだって?
それは間違いではないけど、昔の話しです。

聴き手が何度も繰り替えし聴きたくなる曲。
そして楽器演奏を志す者が思わず演奏したくなる曲。
それがスタンダードですね。

多くの人が演奏すればするほどスタンダードと呼べる。
オリジナル曲を作るなら、そういう誰も気が付かないところから「あらら、あれれ?」って思わず演奏してみたくなる曲を作りましょう。「ほどよい」曲ではなく、ね。

このアルバムを聴きながら、改めてその事の重大さとチックの才覚に敬意を表したくなったのでした。

これからの世界スタンダードを捜せ!
赤松敏弘MySpace
チェキラ!

おしまい



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