2008/12/31
08年忘年会セッション ■年末年始日記
松山到着後は、大掃除やら何やらでバタバタと時間が過ぎてゆく08年の年末。
夕飯は家人と実家界隈で“おつかれさん会”を兼ねて取ろうと目ぼしい店を徘徊するも、さすがにこの時期は何処も忘年会で満杯。3軒ほどふられて、そうだ!と閃いたのがホテル。実家から徒歩30歩。電車通りを渡った所にあるホテルのトップラウンジにあるチャイニーズ&フレンチのレストランへ。
ここも危うく予約なしでは路頭に迷わされる寸前。運よく空いていた二人用の席をゲット。それも窓際。
周りはやはり忘年会風の客で満席だったが、居酒屋のような喧騒はなく、いたって穏やかでファミリア。

まずは乾杯。この一年おつかれさん!
今まで年末にホテルで“おつかれさん会”は思いつかなかったが、これはなかなかいいものだ。
ココのシェフは料理の世界大会で優勝しているお墨付き。
迷わず、中華&フレンチのコースを選択。
雰囲気といい、料理といい、忘年会真っ盛りで酔っ払いの大行進と化した地上とは別世界。
ちょっとこのコントラストは癖になりそうで、これから毎年実家で年末を過ごす時は近所のホテル巡りをやりそうだ。
けっこうお腹も満腹し、実家前の交差点にある31でアイスを買って帰宅。ほろ酔いの時のアイスは旨い。
その後、僕はいつもお世話になっている2ブロック先のキーストンへ。
結局なんだかんだと話し込んで、御帰還は午前5時。。。
★★★★
明けて昨日の昼間は母親に頼まれた買い物でアーケードの端から端まで1往復。
結局捜していたものは一番手前にある三越に。最初からココに来ればよかった。。。ふうー。
帰りに家人と待ち合わせて贔屓の鰻屋で夕食。
一旦家に戻り、午後11時半頃、再びキーストンを目指す。
今夜はキーストンの忘年会。
差し入れに何軒かある深夜まで開いているケーキ屋でクリスピー系のシュークリームを買って向う。大量に買ったのでかな〜り大袈裟な事になった。
こんなものをこんな時簡に持ってウロウロしていると、「ふん、ど〜せどっかの店のおねィさんに気に入られようとしてケーキでも買ってんだろ。このバ〜カ」風に見られそう。

実家界隈午後11時半過ぎ。普段と変わりなくまだまだこれからの勢い
さすがに昨日よりは人数が減ったものの、「も1っ軒、行こ〜!」系の小グループが闊歩。
こんな物を持っていると一つだけ良いことがある。
目的地がハッキリしているように見えるので、怪しい国籍不明のおね〜さんから声を掛けられない事!(笑)
カニ歩きのグリ酔い集団と、「おにーさん、ちょっと、ちょっと」のおね〜さんをかき分け3分。ウルトラマンのタイマーが切れる頃にキーストン到着。
シュワッチ!(言ってないって。)
3階でエレベータを降りると、バンドの演奏が聞こえてくる。

ドアを開けると、火曜日レギュラーのバンドZojil-4が演奏中。

Zojil-1ことモヒヲ!

Zojil-2こと烏谷嬢

Zojil-3こと高橋青年
本日はZojil-4ことチッソ君に代わって新メンバーのドラマー。

さらに午前1時を回ってからは営業モードからセッションモードに切り替わり、飛び入りテナーマンK君やら、店の石原青年、月曜レギュラーのベーシストTOJに、毎度御馴染み似非ドラマー兼ピアノストなどが乱入。
常連F岡氏やへーさんなども交えて忘年会モードに。
午前3時過ぎにセッションが終了し、各自テーブルで気ままな談話を楽しんで無事08年の弾きおさめ。
御帰還は午前4時半。
昨日よりも30分だけ早かったのは来年に良いことでもあるのだろうか?
そんな感じで、大晦日はおとなしく実家で迎えるのでありました。
みなさま、よい年をお迎えください!
こちらはいつでもオールナイト!


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チェキラ!
2008/12/29
08年年末は・・・シカ?その2の巻 ■年末年始日記
話しの流れ的には昨日のブログから読んでくださいね。
本日は『08年、年末年始日記』“シカ!?”続編です。
東海道線内での“シカ”事件で約30分遅れで姫路を出発したサンライズ。
この超繁忙期の年末にとんだアクシデント。

そういえば、今夏の繁忙期にこのサンライズを使った時には7号車の冷房が故障して使えないというアクシデントもあった。窓が開くはずもない車両での空調故障は致命的。満室だったので部屋の振り替えが出来ず、ラウンジを7号車の乗客に開放していたが、横浜で下車した人もいた。
熱帯夜にも関わらず終点の松山まで乗り通した人もいるので、車掌氏が「熱射病にならないか気が気じゃない」と。
その後4回ほど平日に利用しているが、こういう時は何ともないので・・・ううん、、“本番”に弱いのか?
今度は先行列車の事故の影響とはいえ、自然界相手に時刻通り走るのが“奇跡”なのかもしれないね。
最近毎日のように人身事故で遅れる首都圏の通勤輸送を見ればわかる。
さて、たった30分というけれど、網の目のように張り巡らされた接続ダイヤはズタズタに。
途中、鳥取方面へ接続する特急はこの列車の到着まで待っていた。
まだ真っ暗なホームをバタバタと急いで乗換える人数人。
以降、そろそろ始発電車が動き始めてこの列車の進路を塞ぐらしく、徐行運転が頻発し岡山到着は50分遅れ。
隣りのホームに後続するはずの同じく松山行きの特急が停車中。
姫路を出た直後から「松山方面にお急ぎの方は岡山で“しおかぜ1号”を御利用ください」と何度もアナウンスされている。
こちらは松山の先へ行くわけでもないのでこのままのんびりと。
次の児島駅に停車中、さっき岡山で隣りに停まっていた「しおかぜ1号」が後を追いかけて来て抜き去った。
なんだか遅れているコチラがだんだん“お荷物”に成り下がって行くようは気配。。。
すっかり夜が明けきった瀬戸大橋を渡り、高松着は午前8時20分過ぎ。ほぼ1時間遅れ。

ほぼ1時間遅れで高松着。ここで進行方向が変わる
「松山までお急ぎの方は隣りのホームの特急を御利用下さい」と。

本来なら1時間後の特急に途中で追い抜かれる。。
もはや、平常運転の他の列車の“お荷物”と化した寝台特急はどんどん後続の特急電車に抜かれるらしい。
でも、こちとら部屋に店を広げちゃってるので、今から慌てて乗換えるのも面倒だし、このままのんびりと。
高松で15分停まるというので朝食がてらにコレ!

「連絡線うどん」JR高松駅構内
かつて僕も利用していた宇高連絡船のデッキにあった「立ち食いうどん」の復刻版とのこと。

懐かしい。。。
でも、、、ううん。。。ちょっと違ったなぁ。
ツユはもう少し透明で昆布とイリコだったよな。
かつおの風味が強すぎた。
でも、雰囲気はそれなりに。
進路を変えて一路松山を目指すも・・・
途中、宇多津でまたまた「松山までお急ぎの方は隣りのホームに参ります特急“しおかぜ3号”を御利用下さい」と。
そしてこの列車の後に松山に着くはずの「しおかぜ号」はサッサとホームに着きサッサと先発して行った。
いいんです、もうこっちは部屋ですっかり寛いじゃってますから。
さすがに二階建てとなるとそうそうスピードを出す事も出来ず、身軽でスラローマー(振り子の原理で急カーブも高速で走れる)な特急にはかなわない。
直線では目一杯飛ばしてますがこの先カーブが多いですから。。。
何となく、周りから“シカと”されているような気分に。
そもそもこの列車を選んだのは、東京から松山まで乗換え無しで行ける、荷物を持って上へ下への移動がない、夜型だから朝はのんびりしたい、だものね。“鹿”が飛び出そうが、遅れて“シカと”されようが、本来の目的は確実に達成されているのだから。
列車は淡々と、それでいてそれなりに飛ばしながら進む。
そんな時にまたまた車内放送。
「次の壬生川で後から参ります“しおかぜ5号”にお乗換え頂きますと松山から先の特急に乗り継げます。お急ぎの方は“しおかぜ5号”にお乗換えください」
は〜あ、後続3本めの追い越しですか。。
“シカと”されつつ途中の駅で後続の特急に道を譲り、ますます遅れは増大。
そんなこんなで、結局終点松山に着いたのは、、

約1時間25分遅れの午後0時27分過ぎ。

完全に午後の陽射しの中、終点松山着
もしもこれが新幹線や飛行機だったら、きっと途中でブチ切れて乗換えていただろうなぁ。
遅れても快適に個室のベッドで転がってれば済むこと。もちろん急ぎでもないし。
しかもゴゴイチ行動開始の夜型の僕にはちょうどよい乗車時間なんですけどね(笑)。
未明の“鹿”事故で遅れ、在来のスピード特急に“シカと”されながらも、のんびりと約1000キロを完走した旅路でした。

1時間25分遅れ・・・
これが遅れとして長いか、短いか。
個人差や事情はあると思いますが、
今回は、「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く!」のココロなのだ!
海外の長距離列車は・・・・1時間や2時間遅れるには当たり前なんですけどね。
昨今の情勢を見ると、日本もちょっとそういう時代に戻ってもいいんじゃないでしょうか。
ホームに降りた乗客はサンライズをバックに記念写真を撮ったりで、いたってのんびりムード。
そりゃそうでしょう。急ぎの人は皆途中で先行する特急に乗換えてココにはいないのですから。
これでいいのだ!
08年らしく、故・赤塚不二夫さん調にまとめてみました。
21世紀風に世界のヴィブラフォン奏者とリンク!


これでいいのだ!のココロなのだ!
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チェキラ!
2008/12/28
08年年末は・・・シカ!その1の巻 ■年末年始日記
急激に寒くなった東京地方。
その代わり空気は澄み切って夕方の我が家からの見晴らしは良好。

さぁて、08年の予定も本日無事に終了。
あたふたとパッキングして家人と駆けつけた東京駅。
地階のグランスタで買い物をして9番ホームに上がるとちょうど発車の時間。

毎度御馴染み東京駅発午後10時ジャストの寝台特急サンライズ瀬戸、本日は松山行き
時は北へ南へと列島大移動の真っ盛り。
どの交通機関も混雑している中で、個人的には一番楽な移動方法がこの寝台特急。
オール個室だから部屋に入ってドアをロックすれば終点まで完全にプライベート空間が保障される。
ゴロンとベッドに転がっているだけで目的地に運んでくれるのだから、これ以上楽な方法はない。

本日の部屋は平屋。
この寝台特急は上下二層の二階建ての部分が大半なのだけど、乗降口の付近だけは平屋。車内に入ると中央部の階段で上下の階層に分かれる手前の部分が平屋部屋。

上や下に部屋がないから他よりはちょっとだけ天地方向に容積は広いが車両の端っこだからよく揺れるので差し引きゼロ。
満室じゃなければ他の部屋に代えたいところだけど今日は無理。
発売と同時に売り切れていたから部屋が取れただけでも感謝なんです。
通路を挟んで家人と二部屋にわかれる。

パソコンをセットしてスピーカーからBGMを流す。もちろん誰からもクレームは来ない。
駅で買い込んだ食料を並べ、家人を呼んでちょっと遅めの晩餐に。
今夜の収穫。

グランスタ・マンゴーツリー・デリの『グアバオ』

同じくマンゴーツリー・デリの『イエローカレー』

NRE日本レストランの『ふゆの華』
他、コブサラダやチーズやナッツなどのおつまみなど。
列車の中で本格的なタイフードが食べれるのは嬉しい。
東京駅のグランスタが出来るまでは望むべくもなかった。
しかし、家人と意見が一致した今夜の一等賞はNREの駅弁『ふゆの華』。

それと同じくグランスタの酒屋で買った、あきるの市・野崎酒造製の日本酒『東京駅』の組み合わせは抜群。

NREにしては珍しく、やや塩分多めに感じたこの弁当が酒の肴にぴったり。
なんだかんだと晩餐を終え、家人も部屋に戻り、ここからは勝手気ままなプライベートタイム。

さすがに今日は平屋の部屋だから二階部屋のようにカーテンを開けっ放しでは寝られない。普通の電車と同じ目線だから油断するとホームとかから丸見え。
とはいえ、コチラの室内灯を消してしまえばゴロンと横になっているくらいなら外からは見えない。横浜を過ぎてしまえばホームに人影もまばら。
ただ今iTuneでヘビーローテーションはコレ!

木曜のライブラリーで紹介したブラッド・メルドー
この超個性的で洗練と狂気が入り混じったニューヨーク・ジャズが08年の夜にジャスト・フィット。やっぱりジャズはちょっとヘンテコなほうが面白い。(笑)
さっき飲んだ日本酒の酔いと列車の揺れとメルドーのピアノですっかり気持ち良くなってしまった。

部屋をダウンライトにして、
では、この辺りでおやすみなさ〜い、、、


ううん、、?
気がつくと列車がどこかの駅に停まっていた。
30分くらいは停まっていたようだけど、次に気がついたら米原だった。
再びお迎えが・・・


うん。。?
ちょうど姫路に着く頃に目が覚めた。
午前6時。ちょっと遅れてるゾ。


早朝の姫路駅着。サンライズは25分遅れと表示
直後に「おはよう放送」が流れ列車が遅れた理由を説明している。
「・・・・東海道線内でこの列車に先行しておりました貨物列車が、米原駅手前で“鹿”と接触をし現場で車両点検の為に臨時停車を行っておりました。その影響でこの列車も現在30分ほど遅れて運転しております・・・」
なんとまぁ、鹿ですか!
一度目が覚めた時の長時間停車はそれだったのですね。
しかし、シカが列車を止めるなんて、まるで北海道みたいだなぁ。。。
これまで何度もこの寝台特急には乗っているが、シカでダイヤが乱れたというのは初めてなような気がする。
ううん、、、、
シカの生息する地域の住環境に温暖化の影響でもあったのだろうか?
ううぬ・・・
08年らしい問題と、30分の遅れを乗せて寝台特急は一路西へ、終点の松山を目指すのでした。。。
・・・<明日の“その2”に続く>・・・
こちらは年末年始も24時間営業?中!


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チェキラ!
2008/12/26
シンコペーションはノーアイデア! 金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック
毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第百二十一回目の今日は「シンコペーションはノーアイデア」というお話しです。
メロディーの中にあるリズムで初心者がついつい乱用してしまう(?)のがシンコペーション。コードを見ながらソロにチャレンジしている時、冷静に(あるいは録音して)聴いてみると、案外シンコペーションを多用しているのに気付くでしょう。
ジャズ(それ以外の音楽でもそうなんですが)のソロのメロディーにシンコペーションの乱用禁止〜(笑)。ダメ〜!
と、頭ごなしにダメと言われても納得しないかもしれませんね。
例えば・・・・

(クリックで拡大/以下同じ)
注:プロバイダーの表示設定の関係で右端は隠れてしまいます。クリックすると全画面が表示されます。
スイング・ビートでこのようにメロディーをシンコペイトすると、確かにリズムに乗っているように思えます。
ところが・・・・
ここで使われた「音」を普通のリズムに置き換えてみると、やってた事が余りにも単純なのに気付くでしょう。

ありゃりゃ・・・、たしかに。。
ノリノリ〜のつもりだったけど、ただの四分音符だけじゃん。
要するに、自分はリズムに乗っている、と思ってシンコペイトしていたのは、実はただの四分音符を弾いているだけ。「間」を何となく埋める為にシンコペーションしていただけだった、、、と。
それなら、まだコチラのほうが良いのです。

確かに昔はジャズを演奏する時に、ピョンコピョンコと跳ねる感じ(例えば2拍3連で、)とか、このシンコペーションとかを入れて「リズムに乗る」とか言う人もいました。
でもこれらは、はっきり言えば間違い。緩く言えば「目安」のお話し。
跳ねたり、シンコペーションしたからと言ってリズムに乗れるわけがないのです。
その昔、まだ僕が駆け出しの頃に、キース・ジャレットがスイングの曲の中で物凄くかっこいいフレーズを弾いていたのですね。それを耳で拾って弾いてみたんですが、どうにも納得が行かず、当時持っていたオープン・デッキに録音して再生速度を半分にして聴いてみたのですね。(今ならそんな事はパソコンやデジタル機器を使えば簡単に出来るんですが)
すると、とっても正確な16分音符を弾いていたんですね。
気になって、他の部分も聴いてみたら、どれもこれもストレートな8分音符や16分音符なのです。
その時点で気付きました。
こりゃ〜リズムじゃないな。と。
2拍3連とかは、未だにレガートスタッカートの説明に使われますが、あくまでもそれは目安。「そのように聴こえる」というのであって、リズムを示しているわけではないのです。シンコペーションにしてもそうです。
では、それは何か?
ニアンスとアクセント。
そう言ってもいいでしょう。
極端な例で、さっきのメロディーをちょっとわかりやすくする為にアンチシペーション(前倒しの意味。この例では偶数小節の音を前倒し)してアクセント・マークを入れてみます。

このメロディーの全ての裏拍にアクセントを入れると、強拍(1拍めと3拍め)に重なってアクセントがシンコペーションに聴こえるでしょう。
この現象が昔から「リズムに乗る」という表現に結び付いたのだと思うのです。
また、裏拍でアクセント・マークの無い音を参考にした演奏で聞き逃している可能性もあるわけです。
音の強弱だけではありません。
例えばこんな具合に・・・

わかりやすくする為にアクセント・マークを入れていますが通常は記さないものです。
ポイントは音の動き。
つまりはダイアトニックな音なのか、ノン・ダイアトニックな音なのか。
コードスケール上にある音なのか、アプローチノート(↑)なのか。
(ダイアトニック、コードスケール、アプローチノートなどの音楽用語の意味は『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』(ヤマハ)のP.53以降に書いた“コード演奏ガイダンス”やジャズの理論書を参照してください)
コードの中で響く音のニアンスや役割がメロディーのリズム的なニアンスに大きく関与するのです。
さて、マレット・キーボード、つまりヴィブラフォンやマリンバの場合、このニアンスと関連して左右の手の使い方も連動します。

ダブルストロークを効果的に使いましょう、と何度もココで書いているのは、フレーズの作り方ではなく、このニアンス作りと大きく関連しています。
シンコペーションをそのままのリズムで演奏する前に、音の動きやニアンスでシンコペートしているように聴こえる演奏法を身につけると、リズムにまつわる誤解も解けて演奏がスムーズになります。
けっしてシンペーションを使ってはいけないわけではありませんが、無駄にシンペートするとアイデアの発展を妨げたり、何となく誤魔化してしまいがち。
「ちょっと待て! ソコで緩〜いシンコペーション!」
な〜んて、ね。
メロディーはリズムよりもニアンスと動き。
シンプルなリズムを生き生きとさせる音使いこそが、リズムに「のる」入口なのです。
では、金曜特集はまた来年!
世界のヴィブラフォン奏者の演奏にもヒントがたくさん!


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チェキラ!
2008/12/25
ブラッド・メルドーが破壊するジャズのタブーと08年のイブ 木曜:Jazz & Classic Library
[お知らせ]
リダイレクトでAOLアドレスからお越しのみなさま、引越しております。
ココの新しいURLは、
http://sun.ap.teacup.com/vibstation/

さて、
毎週木曜日はジャズやクラシックで今までに聴いてきたアルバムについてダラダラと書いています。
Brad Mehldau(ブラッド・メルドー)は今や押しも押されぬ現代ジャズを代表するピアニスト。

そのアルバムに加わっていたピアニストこそがメルドーその人。
子供の頃からジャズのアルバムは、まず初めてのアーチストのアルバムを買って、その中で気に入った人がいたら次はその人のアルバムを買うという事の繰り返しで広げてきた。
大まかなカテゴライズ(スイングとかビ・バップとかモダンジャズとかジャズ%ロックとかジャズファンクとかフュージョンとかアシッドとか、、もういいっか)を気にして買った事はありません。
ブラッド・メルドーもそうやって聴いている音楽の一つです。


『HOUSE ON HILL/Brad Mehldau Trio』(nonesuch/2006年)
ジャズ・ピアニストの系譜があるとすれば、メルドーはチック・コリア、キース・ジャレット、ライル・メイズといった70年代〜80年代に誕生した今をときめくスタイリスト達の次に当てはまるピアニストだと思うのですね。
ビル・エバンスから続くジャズピアノという流れに新しい色合いを持ち込む事に成功している(進行形)数少ないピアニストでしょう。
ピアノという楽器で個性を出すのは並み大抵の事ではありません。
演奏者の数が示すように、自分が聴いたアイドルの美味しいところだけをアレコレと“ツマむ”と、どうしようもなく中途半端なスタイルになったり、ただ上手なだけとか物知り風に聞こえてしまう。
時には過激なアプローチでそれを回避させる方向も見受けられるけど、一生のスタイルとはならない場合が多く、如何にスタイルを確立するのが大変な楽器であるのかを思い知らされます。
このアルバムでメルドーは随所にピアノトリオではタブーとされるピアノのオーバーダブ(重ね録り)を使っています。
彼自身が書いたライナーノーツを読むと、その辺りの彼の考え方が譜例つきで解説されていて面白いのですが、彼はピアノを小さなオーケストラと考えてオーバーダブと結び付いているのがわかります。
古くはビル・エバンスがピアノをオーバーダブして「自己との対話」を試みたソロアルバムもありました。
近年同じ試みをライル・メイズがMIDIグランドピアノで録音したものもあります。
もっと幅広く見ればラヴェルの2台のピアノの為の作品をオーバーダブした録音もクラシックにはあります。
ただ、リズムセクションを伴って、しかも同じピアノをオーバーダブさせた作品は少なく、楽器は違いますがマルチ・レコーディング技術が確立された1960年代中盤にヴィブラフォンのゲイリー・バートンが『タイムマシーン』というアルバムでヴァイブ・トリオの録音に自身でピアノをオーバーダブさせたり(実際にはピアノ・トリオを先録りしたものもある)テープの逆回転を使った例があるくらいで、ピアニストがシンセ等のキーボード類を重ねた例を除けばかなり特異なケースとなるでしょう。
ましてやアコースティック・ピアノそのものを、ですからね。
でも、これがメルドーの発想の柔らかさに結び付いていて、また、プロツールスなどを駆使した発想はいかにもデジタル世代に生きるジャズの表現法として大いに共感します。
なんでも生で演奏出来るもの、と限定してしまったらこれから先に産まれるであろう豊かな発想をジャズに持ち込めません。
まして、メディア的にはどんどん技術が発展しているのですから、ライブはライブ、レコーディングはレコーディング、という発想の異なる音楽があってしかり。
それを聴き手に伝える方法も今や様々あります。

ライブでも録音でもどちらでも独自の世界を造り上げる事が出来るミュージシャン。
昔のようにそれをエレクトリックな音色に頼らなくても済む時代に僕らはいるのですから。
メルドーなどはその代表選手ですね。
久し振りに出会った発想豊かなピアニスト、メルドー。

でも、なんで7拍子なんだ(笑)
でも、それが不思議とハッピーに聞こえるんだな。これが。
もしも、ゲイリー・バートンを初めて聴いた小学生の頃にメルドーを聴いていたら、僕はピアニストを目指していたかもしれない。
さて、世の中クリスマス

我が家も遅めのイブの晩餐となりました。

クリスマスのBGMは今年も定番のコレ!

『A GRP Christmas Collection』(grp/1988年)
この20年間クリスマスのBGMとして定番に。
では、みなさま、素敵なクリスマスを!

って、家人は既にスタンバイ・・・

ヲイヲイ、その乾杯ちょっと待ってくれ〜ぃ!
こちらは世界のヴィブラフォン奏者をウオッチング


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チェキラ!
2008/12/24
好物?2008ベスト 水曜:これは好物!
リダイレクトでAOLのアドレスからお越しのみなさま。
引越しております。新しいココのURLは、
http://sun.ap.teacup.com/vibstation/

さて、
気がつけばクリスマス。
いや、とっくに気がついているんですが、こう書かないと何となく“らしく”ないからなんですけどね。
もうすぐ今年も終わりです。
ブログやオフィシャルサイトの引越しでバタバタする内に2009年がやってきた感じですが、ココいらで今年の“私的好物ベスト2008”とまいりましょう。
まったく世の中の流れには沿っていません(笑)

今年もいろんな食べ物の発見がありましたが、何といっても僕のまったく未開拓の分野を見事に広げてくれたコチラを第一位に。
08年3月19日水曜日の“これは好物!”で紹介した・・・

『京都高倉二条監修・京都つけ麺』(岡山市撫川・株式会社飛竜製)
いやはや、これはハマってしまいました。
元々“つけ麺”というカテゴリーはろくに食べてもいないくせに、何が楽しいのかわからなかったのでず〜っと避けていたんですね。
岡山を通る時は必ずゲットするくらいお気に入りの飛竜の“焼きそば”が旨い事をココで紹介したところ、偶然にもこのブログを見た飛竜の商品開発部の方が「是非試してみてください」と送っていただいた試食セットの中にこの『京都高倉二条監修・京都つけ麺』がありました。
元々この『京都高倉二条監修』シリーズは“全粒粉配合麺”に目を奪われていたのですが、その超こだわりの麺を“つけ麺”で食す、という「初めて」+「未知のカテゴリー」との遭遇に。
ハッキリ言って、これ、絶品です!

見た目はシンプルだけど、どんな華やかな御馳走よりもグッとくるバランスの良さ。麺の味、コシともに申し分なく、それをしっかりと生かす豚骨魚介スープ。この二つのバランスが絶妙で、これ以降、すっかり“つけ麺”も好物の仲間入り。
もちろんネット購入可です。ぜひお試しを!

この春から開設したMySpace。
僕らのような仕事をしている者にとっては次世代型発信ツールのプロトタイプとしてホームページやブログの次に来る必須アイテムになりつつあります。
音源の試聴に留まらず動画もアップされているので、情報源として既存のメディアよりも優るものです。プロ・アマを問わず第三者の言葉を介さずにダイレクトに発信できるからでしょう。
また、匿名制のYouTubeと違って、ミュージシャン本人が運営している点が瞬く間に世界中に浸透している人気からもわかります。
当然の事ながら世界中のミュージシャンと繋がっているので、これまで知らなかった世界中のヴィブラフォン奏者やマリンバ奏者、ミュージシャン達とどんどんフレンドで繋がっています。
そんな中で今年一番共感したアーチスト。

Andrea Dulbecco(vibraphone,marimba)


昨年はYouTubeにアップされた動画からエントリーして『07年・最も注目したマレットプレーヤー』(07年12月14日のブログ)と題してロシアのLev Slepner氏を紹介しましたが、今年はそのLev Slepner氏ともMySpaceでフレンドになっています。(彼が率いるMarimba PlusのオフィシャルMySpace)
さて、今年のダルベッコ氏はイタリアのミュージシャン。
彼の演奏は数年前にCDショップで偶然見つけたヴィブラフォンとマリンバのデュオ・ユニット『Aisha Duo』のアルバムで聴いていた。
『Aisha Duo』ではマレットキーボード界でよく見かけるタイプのデュオが中心で、それだけでは彼の演奏を十分にディグできなかったんだけど、MySpaceに(最近になって)アップされた音源を聴いてどんなコンセプトを持った演奏家なのかがわかってお気に入りに。
オーソドックスな手法ながら、しっかりと自分のジャズを演奏出来る人。
いやぁ、MySpaceが無かったら、そんな事も極東の片隅に住む僕らには届かなかったのだから、このツールの存在意義はとてつもなく大きい。

食べ物ネタ以外で、火曜日の“街ぶら街ネタ”で個人的に一番ウケたショット。
それは・・・・・!
題して・早朝のホームで体操する人!

08年4月8日の火曜日“街ぶら街ネタ”『ホームにて・・・』で目撃したこの光景・・。
毎月1〜2回利用している寝台特急サンライズが早朝の駅に停車していた時、突然目の前のホームで体操を始められたこの方には驚きました。
本文の連続写真をご覧になればわかると思いますが、こちらの目は一切気にならないようで(実際には早朝で寝台特急の窓はまだブラインドが下がったままの部屋が多かったのでしょうが・・)、軽い運動と思いきや、徐々にエスカレートして、最後はかな〜りアクロバット的で・・・・・。
後方のオバチャマの見て見ぬ感じもまたナイスでした。
10点差し上げる!
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チェキラ!
それではみなさま!
Have A Nice Χmas

おしまい

2008/12/23
今年は師走らしからぬ・・・・ 火曜:街ぶら・街ネタ
このブログのURLが変わりました。ご覧のブログの新URLは

お手数ですがブックマーク等の変更を宜しく!です。
さて・・・
昨日の急激な気温上昇から一転の午後、かな〜り雲行きも怪しくなりつつある夕方、師走の新宿を目指す。

連休の狭間の平日と言っても師走でクリスマス直前だから激混みの首都高を予想してたんだけど、思いのほか流れはスムーズ。

もう真っ赤っかで二重盛りのドーナッツ表示を予測していたんだけど、
あらら、拍子抜け・・

都心環状線の一部にちょっと赤は見えるけど、大半は“やや混み”のオレンジ色。それどころか我が進路は障害物なし、とな!
初台で降りるまでスイスイ〜っと10分ほど。その先は・・・まぁ、いつもの渋滞常習地域だから。

地上の街は変わってもココは昔と少しも変わらない隠れ昭和レトロ名所?
新宿での定番「新宿駅東口地下駐車場」もガランとしたもので、ホントに師走かいな?と思う光景。
年に何度かあるCD禁断症状が勃発して本日は師走の新宿を徘徊。
と、言っても黄色いTの店と黒いDの店のジャズ館なんだけどね。
季節の変わり目とかに出るんですね、CD禁断症状が。
特に年末は何かとバタバタするので、その欲求が最高潮。
するとなぜか夕方の新宿が恋しくなる。
東京でジャズの街となると、やはり僕は新宿かな。
その昔、伊勢丹の裏にあった新宿ピットインやDIG、他様々なジャズ関連の店があったせいでしょうね。
足しげく通ったり出演した店も三丁目などに移転して駅前はCDショップだけが残った感じ。
地上に出ると、東口ロータリーの端にあったビルが解体されてポッカリと空間が出来ていた。

防音壁が取れてポッカリと空間が・・・
あまり用のなかったビルだけど、姿が消えてしまうと妙に気になるものですね。
黄色いTの店で思いつくままにCDをゲットして、一旦外に出たら、急激に寒くなって、おまけに突風、さらには雨まで降り出した。
ちょっと傘なしでは歩けない状態になったので今日は黒いDの店はパス。
それにしても今年は街のイルミネーションが少ない。
毎年どこかがやるようなビルを電装でデコレートしたものがまったく無い。
この空模様のように世界的な不況が音も無く押し寄せている感じだ。

新宿の東口界隈でクリスマスらしいのは、このアルタ前のデコレーションだけ
え?マジっすか?

メインの新宿通りで信号待ちになった時に辺りを見回してみたけど、確かにあのアルタ前以外は全然クリスマスらしくない。
わずかに街路灯のあまり目立たない位置に申し訳ない程度にブルーの電飾・・・

この夏くらいまで新宿は海外旅行者で溢れかえっていた。
観光客には主要ターミナルの中で一番新宿が何でも揃っていて便利で安いという評判だった。
僕もそう思う。
今、街を歩くとそれが嘘のように影を潜めてしまった。
人の流れは正直だ。
追い討ちをかけるように世界的な恐慌が波紋を広げつつある。

広告主のいなくなった看板があちこちに
かつてバブルが弾けた頃は街のネオンが消え、夜の街から人影が消え、タクシーが来ない客を待つ光景が広がった。
あの時はなんだかんだと言っても皆それぞれに実感を伴なっていたから「自粛」で乗り切れた。
東京が不況になった頃、地方はまだバブルの活気があった。
地方にバブル破綻の余波が広がるまでに2〜3年掛かったと記憶する。
その間に東京は持ち直し、何とかバランス的にはどちらかがいつも支えられた。
でも、今回は違う。
僕らがアメリカに居た80年代後半のアメリカは不況のどん底だった。
帰国した日本はバブル全盛期だった。
日本のバブルが弾けた頃、アメリカは好景気に沸いた。
どちらかが支えてバランスは保たれた。
でも、今回は違う。
ニュース速報で国内最大の自動車メーカーが1500億円の赤字に転落した、と。
物作りの観点からあえて苦言を呈すれば、「当たり前の結果」だ。
どのメーカーも似たり寄ったりの車を並べているだけでチョイスが少な過ぎる。
名立たるメーカーのブランド車もどんどん捨ててしまった。
理由は一つ。日本では人気があっても海外では売れないから。
車が必要な人、車が好きな人双方から「もう少し無いの?他に?」と。
妥協点で買うくらいなら、と次の車検まで買い替えを控えても日本車は優秀で壊れない。
10年前に僕らはもう化石燃料を撒き散らす車はこれで最後だろうと思っていた。
ところが、その後ハイブリッド車は販売したが、一般ユーザーに上げ底で燃費の悪い商用車の内装をちょっといじっただけの車を売り続けた。
ヘッドクリアランスだけは「広い」(当たり前だ!荷物を運ぶ車だもの)が、床面積はステーションワゴンと大差ない。
そんな車を「広い」と錯覚したユーザーはもう「狭い」普通の車には戻って来ない。
その先に何が起こるか?
ユーザーはいざという時は高級レンタカーで十分と思うようになる。
車から卒業するか、バスでも買わない限り「広い」と実感しなくなる。
今さら燃費を武器に小型車を作って売れると見当違いな事を考えたのが間違いだった。
小型車が売れても「広そうに見える」似非商用車の半分以下の儲けしかない。
販売台数が同じでも売り上げが半減するのは素人の僕でもわかる。
正直なところ、「エコの為に新しい車に乗替えよう・・・」などというユーザーの懐具合と神経を逆撫でするようなTVコマーシャルを流した時点で「もう終わってる」と感じた。
それに加えて輸出頼みの生産がココへ来てひっくり返ってしまった。
乗りたい車を作らなかった事、使いやすい車を作らなかった事、現状を読み切れてなかった事が転落の度合いを大きくしたように思えてしまう。
なんだか街の様子が普段のクリスマス前とは思えない様相だったので、辛口になってしまった。

買ってきたCDを聴きましょ。


買いも買ったり、で本日の収穫。

LP(アナログ盤)用の袋とはウン十年振りかも
僕らはこうやって、いつまでも音楽のパッケージ商品を店頭で思いつくままに買うというショッピングの楽しみを知っているから、行く店には何十年前のアルバムも新譜も両方揃っている。新譜だけならネットショッピングで十分。いや、ヘタをすれば探し物だけならネットのほうが便利。
でも買い物の楽しみというのはちょっと違うんだなぁ。偶然とか気まぐれにも左右される変だけど妙に楽しい心理。
それがなきゃ、人は街に出て来なくなる。
郊外の大型ショッピングモールも悪くはないが、不揃いの自己主張が並ぶ街にはかなわない。知らないものが突然目の前に転がってくるようなワクワク感があるからだろうね。
CDショップも、わざわざ足を運んで来るから「何か1枚でも・・・」という消費者心理が働く。それが無駄に思うか、楽しみに思えるかが分かれ道。
でも、今MP3で音楽を買う事に慣れた世代がもうすぐ社会に飛び出して来る。
その為の準備も始めている。
ちょっと寂しかった今日の新宿の光景と、転落した巨大産業の終焉を見ていると、けっして他人事ではないんです。
来年はきっといいクリスマス・タウンでありますように!
って、まだクリスマス前なんですけど・・・
こちらは世界中のミュージシャン・フレンドの交流の場!ライブ動画に音源試聴のステージ


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おしまい

2008/12/22
祝・ブログ引越し完了&王子と蟹 月曜:ちょっと舞台裏
と、いうわけで、無事にAOLからteacupへ引越してまいりました!

AOLから一緒にワープしてきたみなさん、これはもう引越し後の画面ですよ〜!
URLは http://sun.ap.teacup.com/vibstation/
に変わっていますです、はい。ブックマークやリンクの登録変更宜しくお願い致します!
新規でご覧のみなさま!突然引っ越してまいりましたがどうぞよろしく!
曜日毎の話題をダラダラと書くヴィブラフォンという認知度は高いのに奏者は妙〜に少ない世界の住人です。
時々、ジャズをやっている人には、かな〜り役立つ事も書きます(笑)
土曜日の夕方に引越し作業を終え、事前に調べた情報ではアップしたデータが反映されるのに多少時間が掛かる(データが多いと24時間くらい掛かったという情報も)との事だったのでそのまま出かけ、帰ってからチェキラすると既に引越し完了してました。

グリーンベースのAOLからオレンジベースのteacupのアップロード画面に変わってまだ慣れていませんが、使う内に馴染んでくるでしょう。
引越しにあたっては、ほぼ今までのレイアウトが継承されましたが、ブログのリンクに関してはトップ表示が5件に制限されるのでどうしても後ろに潜ってしまいます。
これから追加するリンクも含めて「リンク集」にまとめますので、どうかお許しを!

絵文字はこちらのほうが豊富で、これなら“スイングおじさん”(スイングジャーナル誌の名物オジサン)みたいな使い方もできそうね

と、引っ越したデータをチェックして引越し前の不安も解消。
解析データからもみなさん無事にココへ辿り着いている事がわかって一安心。

08年12月22日午前5時現在。初日が夜の引越しなので感じとしてはAOL時代とほぼ同じ週末の感じで推移中

御馴染みの方達のIPアドレスもズラ〜リで一安心
と、ブログ引越し完了でホッとしていた昨日の午後。

なにやら宅急便が届いた。
家人が受け取り運んできたのは・・・


ナニナニ?
箱には「北海道の人だけが贈れる本物です」と書いてある。
ほう〜。
で、差出人は誰だ? と見たら・・
ナント、王子ことシンスケくんからじゃないか。
北の大地にマリンバ担いで遠征に行っていた事は知っていたが。

律儀にもお歳暮をいただいてしまった。
「“北海道の人じゃないシンスケくんが贈ってくれた”北海道の人だけが贈れる本物」とは・・・??

おお!!

蟹。カニ。かに!
偶然にもブログ引越しと重なったので、早速半分を「祝・引越し祝い」としていただく事に。
カチンコチンだから今日は蟹鍋の儀を供そうという事となり、家人と共に鍋モード全快。
(もちろん、残り半分は明日には自然解凍でいただくゾ!)

無事にブログの引越しも終了し、バタバタと続く師走のひとときの癒し鍋。
いいですねぇ〜。
こうなると、鍋奉行モード。
アツアツの鍋の最後に蟹を入れ、蓋をして火を止め、蒸らす。
決して直火にかけない事。
ここで急激に解凍しないのがコツでね、熱の浸透率で蟹のエキスが・・・・・
などとウンチクを垂れる暇もなく、家人は既に「美味しいよ!」とな!

慌てて奉行を降格し、ひたすら北の大地から届いた“北海道の人じゃないシンスケくんが贈ってくれた”北海道の人だけが贈れる本物、を味わうのでした。
シンスケくん、ありがとう!
みなさま、これからもどうかよろしく!
お仕事の様子(?)や世界中のヴィブラフォン奏者&フレンドの動画・試聴はこちら


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2008/12/20
Last AOL DIARY・・19万アクセスありがとう! 日記
かねてからアナウンスしていましたこのブログの引越しを今週末に予定しています。
引越しと言っても、これまでのブログ記事や画像・コメントなども引き連れてのワープとなるので、どうかご心配なく。
つまりは画面上は何も変わらないという事です(笑)
11年間利用しているプロバイダーのAOL(アメリカ・オンライン)が会員向けの無料コンテンツサービスの見直しからHPスペース、ビデオスペース(YouTubeみたいな動画スペース)、ブログスペース等、現在ではプロバイダーの当たり前のようになったサービス提供を終了し、ISP接続事業に特化するとの事。

ユーザーとしては言いたい事は山ほどあるんですが、なんせ無料で提供されていたコンテンツだから先を考えるといつかは来るべきものが来た、と解釈するのが妥当でしょう。
物事なんでも前向きに考えなきゃやってられません。
今回のサービス終了で一足お先に移動したホームページは、11年もの間増設に増設を重ねた結果、情報としてはいささか古くなった物の整理整頓に移動作業が繋がったのは不幸中の幸いでした。こういう事は自分ではいつかやろうと思っていても、実際にはなかなか出来ないものなんです。
本国で今年初めにテストしていたらしいポータルサイト(AOLの)のβ版を見ましたが、超シンプルとは言え、それはそれで納得する姿でした。
肥大化したインターネット産業が次に歩むべき姿の一つになるかもしれません。もちろん現行サービスを撤廃するリスクを考えないわけがないですから、その先に何があるのかはちょっと興味もあります。
ホームページは一足先の引越し時に、ドメインを取得しているのでみなさんのお手間を取らせる事はありませんが、ブログに関しては引越し時点から自動的にジャンプするものの、2009年1月末以降は自動的にリダイレクトされないので、週末に(無事に?)引越しが完了したらブックマーク等の変更をお願いしなければなりません。ご迷惑をお掛けしますが宜しくお願いします。

それにしても、書きも書いたり、で、06年3月20日の初ブログから約1000日。その間に書いたブログ記事は今日で921タイトル。
97年から始めたホームページは月イチ更新で今思えばそんなに大変ではありませんでした。
2001年から追加した掲示板はみなさんからの投稿で書き進めましたから、これはこれで更新という程の作業でもありませんでした。
それがブログとなると、まぁ、ホントに続くのだろうか? とも思いましたが、人間やればマイペースにほぼ日刊で出来るもんなんですねぇ。
始める前にいろんなブログやMixiを参考にしましたが、日記のように毎日の話題を書くのは僕には無理と判断して、曜日毎にカテゴライズした話題なら書けるだろう、、と設定したのが幸いしているのだと思います。
なんせネタは山ほどある世界ですから(笑)
さすがに忙しい時期の週末はレギュラーの曜日毎の話題がズレこむ事もあるので、途中から調整日として不定期更新としていますが。。
プロバイダーを引越すと、このAOLダイアリーのページを開いての更新作業は出来なくなります。
移行すると消えてしまう現在のAOL内のアクセス解析などの機能。
最後となるかもしれないのでちょっとAOLダイアリーに蓄積したデータページを開いてみました。
調子の悪かったカウンター(ご覧のブラウザによってはレイアウトが崩れたり文面が切れる等)を見てみると・・

現在(08年12月20日午前6時)までに19万1千11回のアクセスをいただいていました。
このカウンターは同日同一アカウントの複数アクセスはカウントされないので、僕が約1000日更新アクセスしたと差し引けば、みなさんから約19万アクセスをいただいたという事に。感謝です。
カウンター君、伏せている間もセッセとカウントしていたんですね。エライ!
これで長年連れ添ったAOLとおさらばか、と思うと名残惜しいものもあります。(メール等はAOLを継続しますが)
AOLが日本に上陸して間もない頃、友達とのやり取りで冗談をメール(AOLメール)に書いていたら偶然にも機能的なバグを発見(初期のAOLモニターでした)。報告して10万円のギフト券をもらった事もありました。
最初は1アカウント3つだった設定(それも他にはないサービスだった)が5つ、7つと増えても料金はそのまま。
IM(インスタント・メッセージ)やチャット機能も真新しいものでした。

確かに無料コンテンツの撤廃はあまりにも時期尚早との見方はあるけど、月額千円ちょっとで7つのアドレスを持てるプロバイダーなんて後にも先にもなかったでしょう。
今度はメールは無料化されるというのだから、どのような転身ぶりになるのか、そしてインターネット産業は何処を向いて走り出すのか、ちょっと興味を持ちながら、いよいよ引越しに挑むのでありました。
では、無事に引越しが完了したページでお会いしましょう!!
いつものようにこのURLをクリックするだけでジャンプします。
って、失敗したら、またココで(笑)
こちらは引越し無しでワールドワイドに!
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赤松敏弘Vibraphone Connection
チェキラ!
新年明けにHPはNiftyにあるスペースへ移管予定ですが現在のドメインは変わりません。
HP http://www.vibstation.com/
こちらは以前のHPスタイルを復活させようと思っています。
確かにサクサクと見やすいけど、前の感じも良かった、という御意見にお応えして!
2008/12/19
ハーモナイズ奏法・4マレットの基礎のお話し・・ 金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック
毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。金曜第百二十回目の今日は「4本マレット奏法の基本・ハーモナイズ奏法」についてのお話し。
今週月曜日(08年12月15日)のブログで十代の終わりから東京に出て来た二十代前半の頃に使っていた「メモ帳」が出てきた事を書きましたが、パラパラとめくっていると、この世界に足を踏み入れた頃の事がいろいろと蘇ってきました。
当時は中学の頃からコツコツと独習で始めていたヴィブラフォンもそれなりに形になり、仕事やライブもこなしていましたが、ジャズの勉強というのは本を読むくらいしかしていなかったので、せっかく東京に来たのだからと知合いに紹介してもらったジャズピアニストにジャズのハーモニーを習いに通っていました。
「メモ帳」に書いた譜面と普段聴いている音源の差異や、ヘッドアレンジ的な事などを昼間習っては夜仕事で演奏して実践する、という繰返し。
まだバークリーのバの字も頭にはなく、ましてやゲイリー・バートン氏は雲の上の人。
でも、その時期に4本マレットの基本的な事は自分でマスターする事が出来ていました。
4本マレット奏法の基本、って?
僕は中学生で初めてヴィブラフォンを触った時から4本で始めました。
高校の音楽科に入って(ピアノ専攻で入ってすぐに転科したんですが)打楽器的な基礎を習う時に2本マレットをやったくらいです。
グリップも最初からバートン・グリップだったのでトラディショナルもムッサーも持ち方くらいしかやっていません。
で、
その立場からあえて4本マレットの基礎とは何か? を一言で言えば、ハーモナイズです。
今日はその事と冒頭の「メモ帳」辺りの事に絡んで進めてみます。
■リハーモナイズ
「メモ帳」に残るいろんな楽屋で書き写したジャズスタンダード。
曲が増えれば増えるで、案外コード進行のパターンは似たり寄ったりに少々うんざり。
そんな時に、コードを少し置換えて演奏する事を覚えました。
メモ帳にあったこんな曲、御存知の方も多いでしょう。

(クリックで拡大/以下同じ)
未だにジャムセッションなどでも定番なのでしょうか?
超有名スタンダードの「It Could Happen To You」冒頭の部分で、メモ帳に書いてあったのをそのまま打ち出してみました。
当時スタンダードの中ではお気に入りの曲でした。
そのメモ帳の隣にはコードを以下のように置換えた同じ「It Could Happen To You」がありました。初期のリハーモナイズ跡です。(笑)

恐らく当時はずっとこちらで演奏していたのでしょう。
いわゆるコード進行の定番 II-V の形を少しでも減らしたかったわけです。見比べると一目瞭然。II - V に該当する2小節目、4小節目、7-8小節目のコードを置換えています。
さらにメロディーに支障のない6小節めには逆にアクセントとして II -V を。
また、ベースを3小節目から F - F# - G - Ab - G -と繋ぐラインを設定しています。
恐らくこの頃に習ったパッシング・ディミニッシュなどを応用したのでしょうね。
但し、厳密に言えば F#dim は本物のディミニッシュ・コードではなくD7のハーモニック・マイナースケール・パーフェクト・フィフス・ビロウ(HMP5)です。ルート(D)を除いた上四声をそのままコードネーム化したもの。ベースラインの設定でこのような書き方をする事があります。D7(b9)/F# と書けば良いのですが、このタイプの似非ディミニッシュ・コードは市販されている譜面にはたくさんあるので要注意です。

コードの置換えでコード進行とコードスケールが一新しました。
■ハーモナイズ奏法
僕が4本マレット奏法の基本と思うハーモナイズ奏法について書きます。
ハーモナイズとは文字通り「和声付け」の事です。
但し、ここで言う「和声付け」はコードによる伴奏(カンピング)では無く、メロディーに対して行う和声付けの事。
そして何よりも重要なのが、左右同時に弾く事なのです。
自分がコードに沿ってインプロするメロディー・ラインの下に、よくコーラスの人が言う「ハモリ」を入れるわけです。
これはコードネームを覚えた頃に遊びでよくやりました。
いきなりインプロでやれ!と言っても要領がわからないと思うので「It Could Happen To You」のメロディーに対して実践してみます。
4本の内、右外がR、左内がLで同時に演奏します。

2小節目のメロディー「Db」に対してはドミナント・アプローチを使います。
左右同時に動く事、実は高校時代に2本マレットで基礎を習っている時に、その時は教えてくれなかった左右同時に弾く練習をしたくて勝手にバッハのインベーションなどを引っ張り出してやっていたのですね。ピアノから鍵盤楽器に入ったからでしょう。
しばらくして4本マレットで同じ事をやった時に、2本マレットで弾く時よりもスムーズに動く事を発見しました。グリップによる手首のバランスがバートン・グリップだと安定していたからでしょう。左右同時に動いても身体がブレないのです。
これがヒントになって、バートン・スタイルの4本奏法を自己分析する事が出来たように思います。
コツがわかれば、自分でインプロをする時に、常にメロディーに対してコードスケール内からハーモナイズ出来る音をピックアップしてみましょう。
そして同時に弾く=和声付け、これが4本奏法の基礎となります。
さて、同時に動かしていた右手、左手の動きをインプロをする場合に応用すると、自然にダブルストロークによるメロディー・ラインのイメージ・トレーニングに繋がります。
例えば、こんな感じ・・・

ラインには上のハーモナイズで出た音しか使っていません。
この動きがやがてコードを弾きながらメロディーを弾く4本マレットによる独奏へと繋がって行くわけです。
「左右同時に弾く」 + 「ハーモナイズ奏法 」= ダブルストローク・フレージング
メロディーをシングルラインで弾いていても常にコードサウンドを感じさせられるわけです。
面白い連鎖でしょ?
世界のヴィブラフォン奏者の手さばきに御注目!
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