2009/3/20

ヴァイブ・トリオのススメ  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


やっとペースが回復しつつのあかまつです。
それが証拠に(?)深夜にネットを見る元気が・・(笑)。

その間にもたくさんの方からのお見舞いや励ましのメール、ブログへのコメントをいただいて感謝しきりのあかまつです。

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先日の「25−25プレゼンツ」ライブが各所で好評の様子、誠に嬉しい限りです。
恐らく人生で一番体力不足状態のライブだったんじゃないかと危惧していたのですが、ご覧になった人の感想を聞くと「え?そうだったの?」と驚かれる始末。
会場にいたヴィブラフォンの弟子達もまったく気付いていない様子。
プロですもの、お客様の前では当たり前と言えば当たり前ですが、さすがに内心(いや身体)はグロッキー寸前でヒヤヒヤものでした。

そこまでして本番をやりたかったには理由がありました。
25−25さんからのアイデアに含まれている「ヴァイブ・トリオ」。
そう、僕の中ではヴァイブ・トリオに管楽器が入る編成というのは一種の憧れ。
滅多にやる機会が無く、最近ずっと頭の中から離れないサウンドだったのです。

デュオとなると、相手に選ぶ楽器は多種ありますが、ヴィブラフォンと最も上手く組み合わされるのは互いにハーモニーもメロディーも奏でられる楽器。

ピアノはその代表で、ギターが次いで好まれる相手となります。
もちろんピアノやギターなら誰とでもデュオが出来るわけではなく、共通する言語と知識、技術を持ち合わせているのが大前提。
一見イージーそうに見えて複雑な結びつきの上にしか成り立たないのがデュオの音楽で、僕もこれまでにたくさんの時間を経験してきました。そして、そのどれもが素晴らしい音楽を成立させています。

さて、それと「ヴァイブ・トリオ」はまったく違うのです。

いろんな考え方があると思うのんですが、僕は二人で演奏するなら半分ずつ、三人なら三分の一、四人なら四分の一というのがバンドの中での立ち位置である、と結論しています。
なのでデュオよりもトリオ、トリオよりもクアルテット、クアルテットよりもクインテット、という風に一人一人の負担が軽減されて行くもの。
しかし、負担と裏腹に責任は増すのですね。
バンドの中でより明確なパート付け(セクション)が生まれるからです。

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今回はヴァイブ・トリオ+サックス。
ヴィブラフォンはピアノやギターがバンドで果たす役割も兼ね備えなければならないのですから、こんな楽しい事はありません。

ところが、このヴァイブ・トリオをベースとした演奏例というのが、驚くほど少ないのです。

少ない理由のひとつには、ヴァイブ+ベース+ドラムという編成の音楽はサウンドの変化に乏しく、ずっと聞いているとかなり単調に聞こえてしまう事。

そこで、管楽器なりを一人加えてサウンドに変化を齎す。
これがヴァイブ・トリオをベースとしたカルテット。

うん、サウンドはグンっと引き締まった。よしよし・・・・・

ところが・・・・

どうにもヴァイブがリーダーというバンドのサウンドというよりも、メインが管楽器に聞こえてしまうという、最大の弱点が露見してしまうのです。

よほど個性的か、超絶技巧のどちらかが無ければ、なかなかリーダーとしてヴァイブ・トリオ+管楽器という編成は選ばれないのですね。

さて、そうなると、ヴァイブがメインのメロディーに少しでも関わるサウンドを作る為に、もう一つコード楽器が必要となり、それがギターやピアノを加えたクインテットや、管楽器を外したギターやピアノとのカルテットになるわけで、この編成は世の中にワンサカ溢れていて珍しくもなんともありません。

だから・・・・

ヴァイブ・トリオのススメ!

自分の事を書くと、東京に出て来て最初に組んだバンドはvib+ts+b+dsでした。
1980年頃の事です。
これはとても貴重な体験となりました。
その後tsがguitに変って行きましたが・・・


これからヴィブラフォンを、そしてジャズを演奏しようと思っている人。
ヴァイブ・トリオ・ベースのバンドをやりなさい!

ジャズの共通言語(つまりはコード理論や楽曲)を知らないと演奏できない、それでいて自由な発想を持ち込めるスペースのある編成としてヴァイブ・トリオはベストです。
管楽器の後ろで伴奏について知らなければならない事を経験すること、これはチープで間違いだらけなジャズ風フレーズの羅列を練習するよりも成果が出ます。

幸いにもヴァイブ・トリオをベースとしたアルバムがCDで入手できる時代なのですから、これらを聞いて研究する価値はあります。

ちょっと「ジャズみたいな雰囲気で・・」的な安易な気持ちを捨てて、チャレンジあるのみ。
これからの音楽は今までの空白を埋めて行く所から進化するでしょう。
そこはアイデアと知恵の宝庫ですから。

これまでにココで解説した奏法の基礎を使えば直ぐにでもチャレンジ出来るはずです。



[ヴァイブ・トリオ+管楽器が聴けるアルバム例]

スタン・ゲッツ(ts)+ゲイリー・バートン(vib)+B+DS

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『STAN GETZ/Nobody Else But Me』(verve/1964)

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『STAN GETZ/Getz au go go』(verve/1964)

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『GETZ/GILBERTO#2』(verve/1964)

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『STAN GETZ/The VANCOUVER CONCERT 1965』(verve/1965)

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『STAN GETZ IN PARIS』(verve/1966)


・ゲイリー・バートン(vib)リーダー作から

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『GARY BURTON/Paris Encounter』(atlantic/1972)
バートン・トリオにヴァイオリンのステファン・グラッペリーがゲストで

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『GARY BURTON/Times Square』(ecm/1978)
バートン・トリオにトランペットのタイガー大越が加わったカルテットの傑作

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『GARY BURTON/Easy As Pie』(ecm/1980)
バートン・トリオにアルトサックスのジム・オドグレンが加わったカルテット

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『GARY BURTON/Picture This』(ecm/1982)
同上のメンバーでの傑作


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