2009/4/21

So Many Stars・・・  火曜:街ぶら・街ネタ


ジャズ、ボサノヴァのスタンダードにSo Many Starsという曲がある。
60年代にブラジルのセルジオ・メンデスが作った曲でジャズではサラ・ヴォーンの名唱が有名。



なんという事のない曲に聞こえるかもしれないけど、実に味わい深く、その反面実に難しい曲で、駆け出しの頃によく演奏した一連の「スタンダード」の中で最も好きな曲だった。
歌唱力に余裕のあるサラ・ヴォーンならではの、まるでお手本のような歌を聞いてしまうと他を聞く気がしないかというとそうでもない。

YouTubeにSo Many Starsと打ち込んでみたら、意外と少ない結果だけど、いくつかの面白いテイクがあった。

この曲、テンポがあまり速いと聞く気がしない。
ゆったりと、まったりと、それでいてクールに聞きたい。

面白いと思ったのは、まったく知らないミュージシャンの演奏で感性に触れられるものがあるという事。
有名・無名は既に関係の無い時代だ。

ちょっとチープで昔のショーバンドを思い出す出来具合がなんともいい感じのSynchronyのSo Many Stars。



いかにも70年代〜80年代に、日本のどこにでもあったキャバレーやレストランシアターやホテルのラウンジなんかのハコバンっぽいサウンドと雰囲気の演奏がいいです。
きっと歌手の人はオーディションで選ばれたのでしょう。
バンドはきっとキーボードの人がリーダーで、一日に4セットくらいを毎日演奏しているんでしょう・・・・
などと、勝手に想像しちゃいながらも聞いてしまいます。

こういう場所に誕生日に行ったりすると突然バンドでHappy Birthday to You・・・とか始まってその内にスポットライトが当たって見知らぬ店内の人から拍手喝采を浴びたりする。
照れくさいが、まんざら悪い気もしない。
そういう「大人な」遊びの場が似合う演奏だし、そういう場所と雰囲気を知っておいたほうがいいと思う。

こういう演奏を「まともな演奏」と言って、どこでもBGMで聞けるのが当たり前だった。
ライブの演奏とは全然方向も内容も違うが、少なくともライブの演奏よりも万人ウケする。
今で言うライブのレベルより上手いものね。

最近はちょっとピアノが置いてあって誰かが弾いたりするとライブなどと名乗っている店が多いけど、お酒を飲む場所に音楽のBGMはツキモノ。生演奏しかり。
だからそれをいちいちライブなどとは呼ばなかった。
ライブと言うには「普通」過ぎたからだ。
でもその「普通の演奏」の場がミュージシャンの修行の場として重要だった。

客もそういう場所ではわざわざチケットやチャージ分を払ったりしないで聞けた。
いや、店としてBGMは装飾と同じサービスの一環で、それらを含めた雰囲気で商売をしていた。
ごく当たり前の姿だ。
一体現在、日本全国にそういうまともな「演奏」を聞かせてくれる店が何軒あるのだろう?
このくらいまともな演奏が出来るミュージシャンがどのくらいいるのだろう?

・・・

今度はどこか場末のバーで聞いてるようなSo Many Starsないかなぁ。。。。
って、あった、あった!



Lauren Koval がどこのシンガーかもわからないけど、こういうアメリカの街の場末的なバーにピアノがあって、そして時間が来れば歌手が出て来て歌ってくれるというシチュエーション。
客は3〜4人だろうが満席だろうが毎日繰り返される。
日本でもどこの街でもある、バー。
でもそれはライブじゃない。

大人な遊びの空間のBGM。

なんてSo Many Starsって曲はそういう場所にぴったりなんだろう?

さて、

今回一番気に入ったSo Many Starsはコレ!

Barbie Martinezというシンガーもまったく知らないが、僕が理想とするテンポ、歌唱力、そして声をこの曲で発揮していて感動してしまう。



どこかの国のヒルトン・ホテルのバーかラウンジで歌っているようだ。
やはりライブではなくBGMとしてだよ。

こういう演奏や歌が聞けるなら、ホテルのラウンジに飲みに行くのも悪くない。
下手な演奏のライブを聞くよりもタダで聞けるBGMのほうがグッと豊かかもしれないね。
そういう場所が街から消えてはいけない。

そして、それらを本当に上回るものだけをライブと呼ぼう!

So Many Stars。
たった1曲好きな曲を捜しただけでもいろいろと考えさせられるものです。



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