2009/5/11

揺れる老舗・・・  月曜:ちょっと舞台裏


この春、正確には4月に入って新年度と呼ばれる時期になってから、

「あれ?」と思ったことがたくさんある。

「あれ?ココに本屋があったはずだが・・・」

「あれ?ここはFの付くコンビニじゃなかったか?」

「あれ?店構えは同じだけど、よく見ると店名が変わってる・・・」

「あれ?この飛行機小さくなってなくない?」

「あれ?指定席車両が減ってる・・・」

3月までは何とか存続しているかに見えていたものが何の予告も無く去っていった感じ・・・・(実際には予告されてたんだろうけど目立つものじゃなかったんだろうな)

1年の内で一番意欲的でチャレンジ精神に燃えて物事が動き出すべき時期なのに、注意深く身の回りを観察すると「撤退」と「縮小」の嵐だ。これじゃいけない。。。

まぁ、ここへ来てコンビニの規模縮小は全国至る所で如実だ。
ウチの近所もFの付くコンビニが徒歩圏に無くなってしまった。もっともこのFの付くコンビニ、必ず至近距離に業界最大手のSの付くコンビニがあるからねぇ。僕は意外とFが贔屓だったんだけど。。

激動の波にのまれるのは新興産業だけではない。

ゴールデンウイークの最終日に日本の百貨店の老舗、三越百貨店の池袋店と鹿児島店が相次いで閉店した。
これで三越は全国14店舗になってしまった。(小型店舗を除く)

そういえば、三越はつい最近郊外型ショッピングモール式としては初の店舗を東京の東村山と宮城県の名取に出店したばかりだったが、なんと今年3月に撤退している。どちらも2年足らずで撤退とは・・・・

いくら世界同時不況の影響があるとはいえ、そんなに急に店舗の閉鎖など起こるわけが無い。まして新規店舗を数年と経たない内に閉めるなんて、素人の僕でさえ出店する前にもっとよく観察するだろうに、、、

一体この老舗の中で何が起こってるんだろう・・・?

興味がある人は三越・伊勢丹ホールディングスのページで最近の売り上げ状況が見て取れる。
2008年2月までのファイルでは対前年比だけが公開されていて素人ではさっぱりわからないが、08年3月以降は各店舗の売り上げと対前年比の表示となったので素人でもわかる。

僕らが育った時代は百貨店全盛期だった。
実家の1ブロック先に生まれた時には三越があったので、大食堂のお子様椅子に座って三越の旗が立った“お子様ランチ”を食べて育った(笑)。
三越で買ってもらったローラースルーゴーゴーを転がし、三越のサスペンダー付きの子供ズボンに身を包み、三越で見つけたお気に入りの白のベレー帽で近所を流す・・・・典型的な三越っ子だった。

親たちも三越育ちで、実家にはいつも三越の赤い包装紙が溢れていた。

その三越が揺れているとは・・・・

クリックすると元のサイズで表示します
街の中心の顔の一つでもある三越松山店

4月に実家へ寄った時、いつもの調子で夕方三越の地下で食料品をゲット。
実家では衣料でもダイコンでも何でも三越で買う。もっとも徒歩5分圏でまとまった食料品を売っているのはココしかないので仕方ないというのもあるが下手なスーパーよりも新鮮で安い、いやホント。

昨年リニューアルしてこの街では唯一と呼べる品揃えの正真正銘「デパ地下」に生まれ変わったフロアーをアレコレ吟味していると・・・・
・・・うん?もうクロージング・ミュージックの時間・・・?? 
僕の時計がおかしいのか?

いやいや、そうではなかった。
ナント!閉店時間が30分も繰り上がって4月から午後6時半閉店に替わったんだそうな。

ヲイヲイ・・・そりゃ、ちょっと早くね〜かい?

クリックすると元のサイズで表示します
池袋店が閉店する御時勢。閉店しないだけでも感謝なのか?三越松山店

素人目にもこの1年、三越の苦悩は見て取れる。
まず、地域的な事を言えば松山の場合は三越が隣接するアーケード街(大街道)の対面にあったラフォーレ・松山店が昨年1月末に建物の耐震強度の問題から閉館となった(08年1月29日ブログ「さらばラフォーレ」)。

クリックすると元のサイズで表示します
三越8階から旧ラフォーレ・ビルを望む。現在跡地に低層のショッピングゾーンを建設する計画が進められているがまだ建物はそのまま手付かずの状態

ラフォーレ閉館の影響は大きく、周辺のコンビニ2店舗、喫茶店数店舗、ファストフード1店舗が瞬く間に消え去った。
若年層のラフォーレと中高年層の三越。まったく干渉しない両者ながら街としては不思議なバランスが取れていた事がわかる。

それでもこの街で人と待ち合わせとなれば、若年層も中高年も「じゃ、ラフォーレ前で午後7時」が合言葉。毎晩午後7時には待ち合わせで人が集まる。

クリックすると元のサイズで表示します
アーケード入口の旧ラフォーレ前・午後9時過ぎ

この待ち合わせで集まる客を取り込める魅力があればいいのにねぇ。。。30分も前に店を閉めちゃうんじゃもったいないよ。同じ営業時間短縮でも午前10時半開店・・・というのは浮かばなかったのだろうか?

もう一つの理由は昨年の春に郊外に新規の大型ショッピングモールが出来て中心部の人出が吸収された事。
但し、これは今年に入って中心部に人出が戻って来ているので問題ないとは思うが・・・・

三つ目は深刻なんだなぁ。。
素人の僕でさえわかったのが、ブランドショップの内、この街では直営が三越だけだったLouis Vuittonが店舗から撤退、事もあろうか同じ街のライバル百貨店(高島屋)に引っ越してしまった事。

単価の高い店であると同時にデパートとしては一種の「顔」だったはず。
それがアーケードの反対側の出口にあるライバルのデパートに引っ越してしまったのだからプライドはズタズタだろう。

ライバル店にしてみればこれまで喉から手が出そうになるくらいほしかったショップの入店。
でも決して安泰ではない御時勢なのでこの街からLouis Vuitton直営ショップが無くならなかった事への感謝になるだろう。客層の違いをどのように売り上げへと結び付けるかが高島屋では課題でしょう。狭い街ながら現在のところ三越と高島屋では客層の違いがはっきりしているから。

それにしても、そんなに魅力が無いのだろうか?
今の百貨店。

「ちょっとしたもの。でも本当にちょっとしたものじゃなきゃなぁ。。。」

そんな時はいつもデパートに行く。東京でも松山でも、旅先でも、困ったらまずデパートだ。
専門ショップに行けば確かに種類はあるけど一社しか見れない。でもデパートならいろいろと見れる。

クリックすると元のサイズで表示します
百貨店の魅力は文字通り百貨の宝箱であること。高級志向でもなんでもない。

そういう物は郊外型のショッピングモールにもあるにはあるが、よく見ると「ちょっとしたもの」に至らず・・・が多いんですねぇ。
似たものはあっても、「コレ!」という個人にとっての決定打がない。
個人にとっての決定打というのはヒット商品とは違うので全国一律商品には成り得ない。
贈るほうも貰うほうも「あら、また同じ」って物は嫌なんだ。

不特定多数の人が、不定期に「たまたま」入ってくる街中の店じゃないとそういう物は扱えない。
不定期というのは毎日通行する人もいれば、目的を持って通行している人もいる状態。
この状態にデパートはピッタリの場所だったんですね。

百貨店。
頑張ってほしいものです。

クリックすると元のサイズで表示します

もっとも三越の場合、昨年に伊勢丹と経営統合して三越伊勢丹ホールディングスとなってから物事が上手く噛み合っていないようにも見えるんですね。

地方の1店舗でしかない松山店を見ただけでもいろいろ見えます。
毎日のようにアトリウムコート(アーケード口)で行われていた音楽イベントが季節限定になってステージや客席なども撤廃されれしまって人が集まる場所としての機能が失われた。(催事会場と化してセールワゴンが並んでも人は集まらない)
人を集める為の努力を忘れてしまったか・・・・?

ブランド店撤退や営業時間短縮。これも同じ。

では、客の為に一体何を提供してくれるんでしょ?
という疑問が浮かぶ。

クリックすると元のサイズで表示します

三越というのは他の百貨店と違ってもう少し地域密着型で「大らか」じゃなかったか〜?

ひょっとして、これが伊勢丹の基本理念なのか・・・?

昨年から伊勢丹本体の売り上げが激減しているのが、三越運営に良い影響を与えていないように見えるのは僕だけじゃないでしょう。

クリックすると元のサイズで表示します
やはり百貨店は街の顔・・・そう思われなきゃ。。

景気の悪化だけが原因じゃないと思わないと決死回生成らず、、、。
頑張れ、三越!
いや、三越だけじゃなく、伊勢丹も含めて頑張れ、全国の百貨店!!



新曲アップでさらに充実!世界のヴィブラフォン奏者へ直結!
赤松敏弘MySpace

そして、オフィシャルサイト
赤松敏弘Vibraphone Connection

チェキラ!



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ