2009/5/15

メロディーに於けるラインの設定とクロマチック・アプローチ  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はvibraphoneやmarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第百三十五回目の今日は「ラインとクロマチック・アプローチ」の巻きです。

先週まで連続したクロマチック・ノートにまつわる応用のお話し。
途中からの人はカテゴリー「金曜:vibist,marimbist day」をクリック。さかのぼってご覧ください。

クロマチック・ノートは調性と関係なくアプローチする音(ターゲット・ノート)に対して上、または下から半音で進行しターゲット・ノートを強調します。
今日は、この便利なクロマチック・アプローチをラインと結び付けて、インプロのトレーニングを行ってみましょう。

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Key of D (二長調)のワルツです。
この譜面にはメロディーが書かれていませんが、これまでの説明で得た知識から各コードのコードスケールは、コードトーンと調号と示されたテンションによって割出せるでしょう。

このコードスケールの割出しが出来ないとコードに沿ったインプロ演奏は難しい。
ヤマハから出版している『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』(赤松著)や市販のコード理論書を読んで正しく理解できるようにチェキラ!


まずはコードスケール上にあるコードトーンと、アヴォイド・ノート以外のテンション・ノートを使ってシンプルなラインを作ってみます。

何事にも根拠と目標!
まして譜面に頼らないインプロなら尚更。

今回は8小節間上行を続けてみます。
すると次のようなメロディーの母体が浮かび上がってきます。

■ターゲットノート・ラインの設定
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解説の為に各音がコードスケール上の何に該当するか示しています。

このラインにクロマチック・アプローチを導入して単調なラインにアクセントを作りましょう。

■ターゲットノート・ラインへのクロマチック・アプローチ
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それぞれの(↓)の音がクロマチック・ノート。
今回は各ターゲット・ノートに対して半音下からのアプローチに統一しました。
これに慣れてきたら逆の方向(半音上)からのアプローチを試してみると良いでしょう。
その選択は個人の好みですから。

これだけシンプルな飾りでも「ある」のと「ない」のでは大違い。
ただの内声のラインだったものがメロディーらしい「動き」を伴なうようになりました。

今度はクロマチック・アプローチの前に、それぞれのコードスケール上にある音を追加します。

選択するのはターゲット・ノート(クロマチック・アプローチの次の音。この場合は各小節最後の音)から見てクロマチック・アプローチとは逆側にある一番近い音。

■フレーズの成形
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次々に押し寄せるコードスケールの波をアイデアと知識で閃きに変えながらサーフィンのように進んで行くわけです。

この方法は、最初にターゲット・ノートを予測し、頭の中で一種の逆転の発想を必要とします。
自分が最終的に行きたい音(ターゲット・ノート)を決めた瞬間に逆算して他のアプローチ・ノートも想像する、という事。

これによって、「曖昧な半音」を演奏から排除することが出来ます。

最後の例のようなインプロのメロディー。
CDなどから頻繁に聞こえてきませんか?

「なぜ、こんな音が使えるんだろう?」・・・・そう思っていた人は、今日の説明で理解できたんじゃないでしょうか。

コードスケールには無いけど気になる音。

それはひょっとすると、このクロマチック・アプローチではなかったでしょうか・・・・

今日のポイントは、
(1)コードスケール上にあるアヴォイドノート以外の音でターゲットノート・ラインを作る
(2)ターゲットノートの下又は上にある半音でクロマチック・アプローチを作る
(3)クロマチック・アプローチの直前に、ターゲットノートから見てクロマチックノートの反対側にある“コードスケール上で一番近い音”を入れフレーズ・ラインを完成させる

様々な曲でこの練習法を試して音感を養ってください。
今までと耳が違ってくればシメタモノ!

新曲アップでさらに充実!世界のヴィブラフォン奏者へ直結!
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チェキラ!




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