2009/5/28

リー・モーガンの再発盤はLPよりも素晴らしい出来になっちゃった?  木曜:Jazz & Classic Library


僕は毎朝(と、言っても太陽はサンサンと輝いてる時間だけど・・・)一番に、起きぬけの珈琲をキッチンで落としつつ、パソコンのある部屋の窓を開け、パソコンを起動し、落としたコーヒーをカップに注ぎ、メールチェックをしながら、「さて、今日は何を聴こうかな。」とCDライブラリーから選りすぐりのアルバムをCDプレーヤーに入れて、窓の外を眺めながら聴くのが日課。

慌てて飛び起きた時は別だけど。(笑)

起きて何を聞きたいかは、まだ完全に目覚めていない意識の中で、ほぼ無意識に「ううん、、、っと、、、コレ!」風に手にしたアルバム(あんまり選りすぐりには見えないな)なんだけど、時々起きた時から頭の中で流れている曲がある。

今朝の場合はコレだった。

1982年のPat Metheny Groupのアルバム『Travels』 の中のタイトル曲の“Travels”。
アルバム・タイトルなのに地味な曲で、まして今日一日のスタートにシャキッと聞くタイプの曲ではないのだけど、そして、特にこのアルバムの中でのフェバリット・ソングでもなかったのに、なぜか今朝、頭の中で流れている。

さっそくCDをセットして聞き始め。。。。

っつ・・・

珍しく頭の中に流れたキーと違っていた。
実際の演奏はKey of G だったのに、僕の頭の中で流れていたのはKey of E。
元のキーを忘れるくらい昔に聞いたっけ。。

いやいや、このアルバムについては今年の3月に触れたばかりだし、自分のブログ内検索でもいくつかある。

ブログ内検索「Pat Metheny Group」(この記事もヒットするので次位からを参照に)

YouTubeを捜したら僕の聞いたアルバムから5年後の1987年スペインでの映像があった。
パット・メセニー・グループの全盛期で、僕はこの頃彼等の演奏を何度もボストンで観ていた。


起きぬけのパット・メセニー、起きぬけのトラベルス。
静かなスタートの一日もいいものです。
もちろん、Pat Metheny GroupともMySpaceのフレリクで繋がっています。

さて、

本日のアルバムはメセニーではありません。(前振り長〜っ!)

コチラ!↓
クリックすると元のサイズで表示します
『DELIGHTFULEE+4/Lee Morgan』(blue note/1966年)

アルバムのタイトルをカタカナで書くと「デライトフリー」で何のこっちゃ?と思われるでしょうが、Delightfully(楽しい)の最後のfullyをモーガンの名前とかぶせてfuleeという、なんともオヤジギャグ的なこの作品。これを最初に聞いた時は「ホンマかいな!」と思ったものでした。

あ、今CD盤の日本語ライナーを見たらまったく同じオヤジギャグの解説が・・・(笑)。

なぜに「このタイトル、ホンマかいな!」と思ったかと言うと、LP盤のオリジナルには未収録だったオリバー・ネルソンがアレンジしたビッグバンド・テイク4曲を聴くまでは、にわかにDelightfullyが信じられなかったからです。

先日(09年5月25日)のブログで「プロの条件」という話題を書きましたが、これに対するコメントを頂いた中で「プロは意にそぐわないものでもちゃんと演奏出来る事」と。確かに、昔は意にそぐわない音楽でも何でも演奏出来なきゃプロとは呼べませんでした。僕もすっかりその事を忘れてしまっていましたが、確かにそうでした。そういう音楽の事をシャ●コマと呼んでいた時代を知っている人なら思い出すでしょう。
過去形なのは今はそう思わなくても済むからかもしれません。
仕事を選んでいるから?いえいえ、そんなに威張って生きてるわけではありません。
「僕は音楽が好きだから、」な〜んてキザな言い方はしたくありませんが、自分が関わった音楽には必ず好きな部分がある、という意識がオリジナル曲を作るようになった頃に生まれたのです。ジャズか否かという尺度の前に音楽か否かという尺度、です。

僕の話なんかどうでもいい?。
そうです、すんまっせ〜ん。
リー・モーガン。

トランペットのリー・モーガンとくれば、僕は真っ先にアルバム『THE SIDEWINDER』を挙げます。この陽気でキャッチーで何とも言えない、特にタイトルソングの「サイドワインダー」は21世紀になって聴いてもジャズの雰囲気を加味しだして止まない。このブログでも何回か登場しています。

例えば →08年7月17日の木曜特集『昼下がりのアイスコーヒーが似合うジャズ?』

いやいやキミ!モーガンはそんな「御陽気元気なパツラ吹きじゃござんせんよ」と『Volume-3』や『indeed』を筆頭に挙げる人もいるでしょうね。

ともあれ、クリフォード・ブラウンの再来とまでいわれた若きトランペッター、リー・モーガン。
その名前を不動のものとしたヒット作が『THE SIDEWINDER』。おそらくブルーノート・レーベルで一番売れたアルバムでしょう。

そんなモーガンの「サイドワインダー」以降、ややスランプと言われながらも残したアルバムの中で一番印象が散漫だったのがこの『DELIGHTFULEE/Lee Morgan』でした。

なぜならば、せっかくのオリバー・ネルソンのペンによるビッグバンドとの共演として当初LPに収録された2曲はあまりにも“シャ●コマ”丸出しだったのです。

前年に大ヒットしたビートルズの“Yesterday”を取り上げているんですが、この手の売り込みは最初聞いた時に何ともお尻の辺りがムズムズ。。。ネルソンによるイントロなどは絶品なのに、肝心の演奏になるとどうしてもダルい感じがダメだこりゃ!と。
そういうあまりよい印象を持てなかったので、ず〜っとこのアルバムは避けていたのです。
モーガンしかり、まして、ウェイン・ショーターのイエスタデーを誰が聴きたいか?

時は流れて21世紀。
CDの時代になってジャズは新譜よりも再発がビジネスの中心と化してクラシック化です。
それでも果敢に今を語るミュージシャンは熱き想いを音楽に込めて発信しています。
豊富な在庫と未発表テイクが眠る大手メーカーはボーナストラックと名乗って没テイクを焼き増しした殆ど制作費が掛からないリイシュー盤を毎月大量に市場へと送り出します。
新譜よりも多い再発というのは大手メーカーが制作会社としての機能を失った事にもなるのですが、時々本当の「お宝の発掘」みたいな焼き増し盤を、まるでかび臭い倉庫の天日干しのようにポイっと輩出するのです。

ある時、CDショップの店頭で、「おや? ああ、、これは、あの・・・・」と『DELIGHTFULEE』を手にしてふと裏面を見るとナント4曲もボーナス・トラックが追加されているじゃないですか。
オリジナルLPは片面3曲ずつの計6曲。
CDは全10曲。しかもあの絶品なイントロのオリバー・ネルソンのペンによるビッグバンド・テイクばかり4曲も追加されている。

一体どうなってるんだ?

そして買って聴いて驚いた!!

どうやらこのセッションはオリバー・ネルソンによるビッグバンドとのセッションをメインとしても良い(いや、そうする予定だったのかも?)ような仕上がり。

おりゃりゃ?

ビッグバンドの没テイク4曲とオリジナルLP収録2曲を合わせるとちょうど6曲。
オリジナルLPはビッグバンド2曲とコンボ4曲の計6曲。

ううん、、、

このビッグバンドセッション全曲の仕上がりがあまりにもいいのでちょっと疑ってしまった。

このアルバム、本来はビッグバンドとの共演6曲としてリリース予定だったのでは?
どのテイクも6分〜7分に収められているのでLP片面23分の規定もクリアーしていたハズだ。

いやはや、それほど、このオリバー・ネルソンとのコラボは素晴らしい!
プロデューサーの意図がさっぱりわからないなぁ。。。

若き日のリー・モーガンの映像がYouTubeにありました。
Art Blakey(ds) and The Jazz Messengers
Lee Morgan(tp)
Benny Golson(ts)
Bobby Timmons(p)
Jymie Merritt(b)
"live in '58"



LP盤は決して薦めないけど、このCD盤の『DELIGHTFULEE+4/Lee Morgan』は超お薦め!
オリジナル盤よりもリイシュー盤の方が素晴らしいなんて滅多にないよ〜。


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タグ: Jazz ジャズ CD



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