2010/7/16

音と像に奮闘&ちょっぴり昔風に再会  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けの特集やクリニックを書いていますが、只今新しいアルバムの制作中のためにちょいと内容が異なっています。
客観的に見ればヴィブラフォンやマリンバでの演奏活動とダイレクトに繋がる事なのでちゃんと「カテゴリー」の中入っているのですが。

[音と像に奮闘・その1]

以前マイクのセッティングについて書きました。
今回のレコーディングでは通常と同じくプロツールスに記録する系統とは別にクレッセント・スタジオhttp://crescente.co.jp/studio.htmの今関レコーディング・エンジニアの発案で1bitレコーダーに記録する系統のマイクと二系統をヴィブラフォンのブースにセットしたので何やら頭上は大騒動に見えます(普段のレコーディングではマイク2本です)

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普段のブースの景色と違うのは足元にあるボックスケース。今回初の1bitレコーディング・システム

1bitレコーダーはレスポンスが良すぎてプロツールス経由の音との間に微妙なタイムラグが生じるほどだ。アタック音の鋭いヴィブラフォンやマリンバではその違いが如実に感じられた。

この1bitレコーダーの詳しい事は今回のチーフ・エンジニア今関氏のブログに詳しいから参照してください。素人の僕ではあまりにも大雑把な説明なので(笑)

今関レコーディング・エンジニアのブログ→http://kunihirock.blog58.fc2.com/blog-date-20100622.html

ヴィブラフォンは狭めの小部屋(ブース)に閉じ込めて録音します。これは広いメインフロアで演奏するよりも全体の音のまとまりが増すという僕のこれまでの経験から判断しているのですが、マリンバに関してはこれが実に奇々怪々で毎回が試行錯誤になってしまいます。

音と像で奮闘その1はマリンバのマイクセッティング。

今回の最終的なセッティングはこうなりました。

まずはフルコンサイズのピアノが入るブースの中では「まともな音」が出ない楽器なのでメインフロアに出します。

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低音、中音、高音にそれぞれ1本ずつ

さらに遠隔域の音を拾うためにステレオでノイズマイクを立てるのですが・・・

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正攻法で正面上方にセットするも、これがまったく意味を成さない・・・

マリンバの松島さんに音を出してもらってスタジオ内を歩きまわり楽器の音の流れを探る・・・

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高音側の遠方にノイズマイクを立てるも、これも意味を成さず・・・

歩きまわる内に、どうもこのマリンバは低音側に音が吸い寄せられるらしい事がわかり、さらにこのスタジオの特徴と兼ね合わせて探ると低音側の後方に“スポット”がある事がわかった。
マイクを使わないホールなどでマリンバの音が空間に散ってしまう原因はコレだな、という事もわかった。

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低音側後方のスポットを発見し遠隔集音マイクをセット

レコーディングの機械でコンプレッサーというものがあるのだけど、これをマイクの音からレコーダーの間に経由させるとこんな苦労はしなくて済む。
コンプレッサーは元々入力オーバーなどによる音の歪みを自動的に抑えつけてミスとロスを軽減させる為に作られたものなのだけど、これが音に妙な表情まで自動的につけられる事から「誰が弾いても上手く聞こえる」パンドラの箱のような存在になりつつある。
ICレコーダーや携帯電話などのオートボリュームで録音した時のあの大きな音が入ると勝手に音量を調整するアレもコンプレッサーの一種だ。

なのでレコーディングでは極力コンプレッサーを使わないで録音する。
マリンバに限らずコンプレッサーを過剰に使うと、録音された音のダイナミクス(ピアノやフォルテの意)は均一なのに不自然にヌメヌメと迫力が伴ってくる音って言うあまりにも不自然な音になるのでちょっと耳の良い人にはすぐにバレてしまう。
だって演奏者の意図とはまったく別の表情が付いてしまうんですからどうしても自然なわけないですね。

ただし、マリンバなどを録音する時に比較的狭いブースしかない場合などは逆にコンプレッサーを使って録音レベルのピークを制御する場合があるので一概に否定するものでもなく、要は録音物の目的によって使い分けが必要、というもの。
物事は目的があってナンボですから。

今回はこの他に低音側の鍵盤直下にマイクをセットして試している。
それだけ音域の広がったマリンバは「一つの楽器として割り切れない性格(三つの違う鍵盤楽器が並んでいる状態)」があるのでマイクのセッティングが落ち着くまでいつも2時間近くかかってしまう。


[音と像に奮闘その2]

アルバムの音、音像に関する作業が終了すると、今度はパッケージこに関する様々な工程が始まる。
プロデュースを兼ねると演奏だけでは終われないから大変ながら、自分の作る音楽に関わる事なのでけっして嫌いではない。送り手としてその全てを見届けながら進行される、というのも本当は醍醐味なのでしょう。

さて、アルバムの仮タイトルが決まった段階。
すると今度はCDの顔となるジャケットの制作が始まる。

いろんなイメージの画像をマスタリング・コピーの音源を聴きながら選別して行く。

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いろんな素材は普段から集めているが、やはり音像がしっかりと現れてから撮影したものが一番いい。

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曲順によっても印象が違うし、聴く時の音量によっても全然印象が違う。
いつもの事ながら、それらを全部消化する内にイメージの中で印象に残るものをピックアップしてパソコンの画面に並べる。
まだiPodに入れて歩きながら聴くのはやっていない。
車で聴く、部屋で聴く、最後が歩きながら聴く、という順序でこの段階にはジャケット・イメージも固まっている。

いろんな状態で音像を聴くのと同じように、選別した画像もMacとWinの両方でチェックする。

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音も画像も制作側はMacが主体なのだけど、最近は電子書籍のように印刷媒体だけではないので両方の違いを頭に入れつつ選別、という事。
Macで「うっすら」なものがWinで「くっきり」見えたり、その逆のものなど日常茶飯事。

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今回のアルバムでは例外的に10分を超える曲が収録されている。これがまた超有名曲なのに殆ど誰も演奏していない曲だったりする。
また、これまでの僕のアルバムには無かったヴォイスを加えた編成によるサウンドも収録されている。
面白い音楽はまだまだたくさんあるのです!
そんな気持ちを集結させたアルバムだ。

それ故に、像は像でも画像と只今奮闘中・・・

[ちょっぴり昔風な再会]

昨日の夜はなぜか青山。

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リハーサルでいつもお世話になっている目黒のバンリュウジスタジオのオーナー吉田さんからお誘いがあって駆け付けた。

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青山通り沿いのライブハウスでイベント。
しかしオーナー吉田さんからは何のイベントなのか知らされていなかったので入るまで誰が出ているのかもわからなかった。

すると・・・

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ヴァイオリンの後明美佳さんという人のCD発売記念ライブだった。(オーナー、せめてそれくらいは告げるべし!/笑)

で、いつも元気なスタジオのスタッフが総動員でバックアップしているライブに・・・

あれれ?
ヴィブラフォンが入ってるぞ。

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おやや?
しかもそれ、演奏してるのって懐かしい仲間じゃないのか?

やっぱし!(笑)

スタジオの吉田さんは僕が知り合いだと言う事は知らなかったみたいだ。
この狭い世界は知らない方が珍しいんですよ。(笑)

はい。

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僕等の間では“のんちゃん”こと有明のぶこ(vib)さん。久しぶりにツーショットでパチリ

いやはや懐かしい。
彼女の演奏を聴いたのは僕がまだアメリカへ行く前の、当時池袋にあったライブハウス『デるブ』のオールナイト・セッション以来かもしれない。

昔はこういう出会いがたくさんあったもので、ヴィブラフォンは人数が少ない事もありみんな仲が良かった。早く終わった演奏の帰り道とかに誰かが出ている店に行ってアフターアワーズのセッションをやったり、深夜のファミレスや誰かの家に溜まって情報交換したり、1980年代が決し大昔のようにミュージシャンの景気が良かった時代とは思わないけど、何処で誰がどんな事をやっているのかとか、この業界の中の流れがいつでもわかる通風性の良さもあった。

「デるブ」のオールナイト・セッションもそういう交流の場で、僕がハウスバンドで出演している時はヴィブラフォンがあるので仕事帰りのヴィブラフォン奏者がいつも遊びに来てくれた。
今のようなセッションではなく、プロしか出演出来ないセッションだ。
有明さんもそんな中の一人で、会うと「ドコソコにこんな店が出来ましたよ」とか、「この間行ったナントカという店は良かったよ」とか、いろんな情報交換を。

そういう時代に出会った同業者は今でもどこかで繋がっているもの。
今でもヴィブラフォン奏者はそんなに多いわけではないが、ミュージシャン同士の交流が殆ど途絶えて小さなブロックの中でしか育っていないのは少し可哀そうに思う。

そういう時代が今の時代なのかもしれない。
だって、アコースティック・ベースやドラマーが電車で来る時代ですよ。

今どき車でライブにやって来て、あたふたと楽器を組み立てて駐車場を探して・・なんてやってるのはヴィブラフォンやパーカッション、マリンバだけ。
他は殆どが電車だ。
だから僕等の時代の「これから!」という時間帯に終電めがけて猛ダッシュで帰って行く。
アフターアワーズなんて皆無。

青山とかも、そういう店も何軒かあったね。
この近くだと「トランク」という地下の店がそうだった。
車も深夜の青山通りはちょっと停車して店を覗くくらいお咎めなしだった。

まぁ、もう二度とそんな時代は来ないだろうけど、ね。

そんな時代に、昔の仲間と予期せずに出会うと、なんだか安心したような、ホッとした気持ちになれるものです。

ここにも、ちゃんと育ったミュージシャンがいるな!ってね。


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チェキラ!



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