2010/8/31
夏の終わりは山でカレーを食べるなり・・・ 火曜:街ぶら・街ネタ
本当に今年の夏は暑かった。

夏休みという言葉が似合う夏の記憶になるでしょうか。
これまで「あの夏」という形容で記憶に残っている夏は1994年の夏。
水不足で野外のジャズフェスツアーとか多かった年なので、行く先々の水事情が大変だった。
「あの暑かった夏」がさぁて、今年の夏をして治まる事になりますか・・・。
我が家では恒例の夏の締めくくり。
毎年8月の終りの一週間のどこかでピューっと飛び出す日があるのです。
この暑い夏は一つだけ良い点がありました。
それは天候。
局地的なゲリラ豪雨は別として、東京地方は比較的空模様は安定した晴れ(もちろん激暑だけど)が続き、週末ともなればあちこちで花火大会が行われ、それも例年なら必ず二、三件は雨で延期や中止の憂き目に遭うところがあるのに、今年は殆ど順調に行われてるんじゃないでしょうか。
そんなだから、今年の夏は突然ダッシュしても天候に左右される事が少なかったような気がします。
渋滞も無い中央道に乗り、快調に走ること約一時間半。


お気に入りの東京起点136キロ付近の景色を見ながら快適なドライブ。

年間を通じて、一番頻繁に走る事の多い中央道。この東京起点136キロ付近から138キロ付近にかけてのドライビング・ピューは何度通っても飽きない。
恐らく日本で一番好きなドライビング・ピューかもしれないな。

八ヶ岳は雲の中・・・・
カーブを曲がる度に見え隠れする八ヶ岳。
夏休みにぴったりの「絵」になる場所だと思う。
7月はこの先の松本に蕎麦を求めてダッシュしたが、今日はショートコース。

夏らしい雲を見ながら・・・
長坂インターで降りる。
ここから一般道を走ること約20分。
これまたお気に入りの甲斐大泉駅の先にある“まきば公園”へ。

山梨県立まきば公園
やや曇りがちながらも大パノラマが堪能できる。

遠くには放牧された牛の姿・・・

斜面を上手く利用した広大な牧場が広がる

牧場と言えば・・・・


牛乳ソフト!
八ヶ岳(雲に隠れてますが・・・)に向かって、
いった・だっき・まーっす!

毎年夏の終わりはここへ来る。
去年は長年連れ添った15万キロ走破車のお別れ走行を兼ねて来た。
同じ所で代替わりした新入りをパチリ。
新入りと言っても来月末でちょうど一年目。最初のひと月で8千キロ走ったら一ヶ月点検の時にディラーのY君が驚いてた。そりゃそうだけど、仕事だから仕方ない。

某自動車雑誌で「ブ細工ナンバーワン」に選ばれるほど車好きからは嫌われる我が車。もっと言いたい放題言ってちょーだい! と、ここまで言われると実に痛快。
車って見た目で選ぶ人ばかりじゃないのよねーー。

「ブ細工はブ細工なりに」近未来的な顔で堂々としたもんよ
楽器と荷物が積めて、長距離走っても疲れない車で、しかも立体駐車場に入らないと、いくらカッコ良くてもこちとら無用の長物にしか過ぎず。しかも僕は本来は鉄分強しと来てる。
まぁ、昔から僕らが乗る(選ぶ)車をその筋の雑誌が誉めたためしがないのだけどね(笑)


ここまで来れば、もう、絶対に寄らずには帰れないところがある。
この近所に。
時刻は午後4時45分過ぎ。
同行の家人とともに意見が一致。
下界のうだるような暑さと違って気持ちがいいのでエアコンを切って窓を全開に。車の外気温計では23度。


窓全開で気持ちいい
そのまま少し走ったら・・・・・
寒過ぎて再び窓を閉める有様。
そんなこんなで走る事5分。

着きました!
ちと早かったかな・・

カレーのアフガンこと『ヴィラ・アフガン』山梨県北杜市大泉町西井出8240-3510
http://currydb.supleks.jp/shop/2894
JR甲斐大泉駅からグググーっと「まきば公園」(つまり八ヶ岳)方面にうっそうとした森の中の一本道を登り・・・(と言っても周りは別荘地なので人の気配はあるから御心配無く)

道路右手にこの駐車場の看板が見えたらソコです。
駅から歩いても来れます。
ちょっと登りがきついかも・・・
でも、苦労して来ても、絶対損はありません。
ディナータイムは午後5時から午後7時までの営業。
ランチタイムは午前11時30分から午後2時まで。
火曜日とディナーの月曜日がお休み。
営業日でもカレーが売り切れ次第終了。
この日は夕方の開店前に来たのですが、すでに並んでいました。さすが夏休みです。
午後5時ピッタリにOpen。

客席は二階。

一番乗りにはならなかったが、二番乗りなう!
それにしても、こんな山奥で、しかもカレー屋に開店前から並ぶとは・・・・と思うでしょうねぇ。
もう20年近く前になりますが、この近くにあったペンションによくライブでやって来ていた時にココの話しを聞いて、最初はそう思ったものです。
それが・・・・
今では八ヶ岳に来る度に、ココは外せなくなりました。

店内はアイティークそのもの。山小屋をイメージしている感じ。

今日は暖炉側の席だったので晴れていれば八ヶ岳が見えるはずだった

前菜として必ずオーダーする“山菜のサラダ”
と、ちょうどサラダを食べておりますと、
家人が急に窓のほうを見ながら「あッ!」と、言うので何かと思ったら・・・・

わかりますか?
左のぬいぐるみのちょっと上。
柵のところに・・・・

リス!
どうやら野生のリスが餌を食べに来たようです。

ここの人が餌付けしているようでした。

と、そんなところに、こちらも餌、じゃなかったカレーが運ばれて来て、リスと同じモードに(笑)

キター! もうココに来れば定番の“ベーコン&エッグ・カレー”
目玉焼きの大きさから、このベーコンの巨大さがわかるでしょう@@;
この下にごはんが敷き詰められています。はい。

辛さはC(つまり強辛とでも申しましょうか・・・)を選択

いった・だっき・まーっす!

タラーリ、ルウをば、かけまして・・・・

こんな感じになりましたら・・・

ちょっとお行儀は悪いですが、半熟の目玉焼きをつぶして・・・・

ベーコンをカットしてルウとたまごにからめていただく!
っんまい!
我が家の夏の終わりを告げる、「山のカレー儀式」です。
特大、厚切りのこのベーコンが実に香ばしく、カレーと目玉焼きとごはんとからまって、もう・・・大変!
この視覚的要素、けっして凝り過ぎない味、ここまで来るシチュエーション、と何度足を運んでも飽きないこのアフガンのカレー。
これを食べたら、我が家の夏は終りです。
もしも僕が子供なら、きっと夏休みの絵日記にも画けるひとコマになるでしょう。野生のリスまで出演してますから。(笑)

気が付くと、あれよあれよという間に店内の席は埋まっています。
家人が注文した「本日のお薦め・牛ヒレ煮込みカレー」はもう限定分が出て売り切れ、と説明しています。さすが。

お腹も気分も大満足で、店をあとに。
来た時にはガラガラだった駐車場も満杯。


周りは別荘地。

避暑に行楽に、八ヶ岳の麓へ来た時には是非御賞味あれ。
唯一残念だったのが、まきば公園の地場産コーナーで以前は買えた「生で食べられるトウモロコシ」が今や人気で予約無しには買えなくなったこと。
横のケースにあるので「これ売り物?」と聞いたら、「ごめんなさいねー」って宅急便の発送待ちなんだとか。
朝には予約で売り切れだそうだ。
そこまでして・・・・・・
・・・・やっぱ食べたいな。あれ。(笑)



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チェキラ!
2010/8/30
祝・ジャズジャパン創刊!・・・ 月曜:ちょっと舞台裏
今年の7月号でその長年の歴史に幕を閉じた旧スイングジャーナルの編集スタッフが立ち上げた新しいジャズ月刊誌『ジャズジャパン』が創刊された。

左:63年の歴史にピリオドを打った『スイングジャーナル7月号(最終号)』
右:8月28日創刊『ジャズジャパン創刊号』
この間のブランクはたった一ヶ月。
それまでのスイングジャーナルのベテランスタッフがそのまま新会社に移行したとわかっていても、たった一ヶ月で新たな本を創刊するというのは奇跡に近いと思う。
しかもこの出口の見えない構造不況の御時勢にだ。
編集長M氏のブログなどで新しい本を立ち上げる事はアナウンスされていたが、こんなに早く実現するとは想像出来なかった。
誌面からは(すいません、旧スイングジャーナルとの比較になってしまいますが・・・)オーディオのページが消え、以前よりもジャズ全体の話題を取り上げているところが旧誌面とは大きく異なると感じた。

月刊エレクトーン別冊という枠を使って実現した新たな旅立ちに拍手!
良い意味でのライバル誌でもある月刊の『ジャズライフ』誌も一度出版社の親部門が倒産し一時的に休刊となった後に別の出版社から復刊した経緯がある。
これで旧スイングジャーナルも一度リセットされた事になり、ある意味でようやく21世紀のスタートラインを切った事になる。

旧スイングジャーナル(左)よりも一回り大きくなった分、誌面は活字が少し大きくなって読みやすくなった。
最後期のスイングジャーナル誌面は広告関連以外のレアな記事や情報は、限られたスペースにギューギュー詰めにされて載せられている感じが否めなかった。ジャズジャパンではその辺りも改善されているようで、どの記事も読みやすいレイアウトになった。
これからどんな誌面でジャズを伝えて行くのか、楽しみだ。
かつて僕が小学校や中学校の頃(1960年代後半から70年代前半)に読んでいた「スイングジャーナル」のような、勢いと、道先案内人役と、たまには賛否両論の論争が勃発するくらい「ペンでモノを言う」誌面作りと、今の時代らしく電子書籍とのリンク(これもジャズジャパンで実行される)による多重メディア化で新しい時代を作ってほしい。
やはり本は「読み物」として面白くなければ意味がない!ものね。
紙媒体が取沙汰される時代ながら、日本には『ジャズライフ』と『ジャズジャパン』という二大月刊誌体制が揃った。
これは世界的に見てもあり得ないほど日本独自のジャズ文化が成せる技。
『ジャズライフ』と『ジャズジャパン』の両者が切磋琢磨しながらジャズ、いや、音楽の面白さを「ペンで伝えて」ほしいと願う。
祝・ジャズジャパン創刊!


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チェキラ!
2010/8/27
ニューアルバム『AXIS/赤松敏弘』は10月28日発売が決定!チェキラ! ■Produce Notes レコーディングルポ
本日は久しぶりのプロデュース・ノート。
特別編のため『金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック』はお休みです。
さて、ニューアルバムのディテールが決まりました。
どこよりも早い情報をアップ。
■赤松敏弘ニューアルバム

『AXIS/Toshihiro Akamatsu』
アコースティックなサウンド×緊密なグループ・インターアクション。
過去と現在がシームレスに融合したジャズがここにある...児山紀芳(ジャズジャーナリスト)
発売日:2010年10月28日
発売元:(株)ベガ・ミュージックエンタテインメント
品番:VGDBRZ0044
価格:3.000円(税込)
今回はタイトルも短く直球ストレートな感じで、若手メンバーと作った会心のアルバム。
その内容は以下のとおり。
01.Return To Forever (Chick Corea)..........10:51
02.Over Again (Toshihiro Akamatsu)..........07:53
03.Sound Of Focus (Toshihiro Akamatsu)......08:23
04.Axis (Toshihiro Akamatsu)................07:49
05.Silent Butler (Toshihiro Akamatsu).......05:18
06.Cheerful Flight (Hideo Ichikawa).........06:09
07.Havona (Jaco Pastorius)..................07:19
08.I Thought About You (J.Mercer-J / Van Heusen)....04:47
Total Time 58:50
メンバーは
赤松敏弘(vib)
佐藤浩一(p)
澤田将弘(b)
樋口広大(ds)
というThe NewQuartet。
大阪から駆け付けてくれたゲストの森川奈菜美(vo)がM-4,M-8に参加。
チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエバー」はあまりにも有名なアルバム(かもめのチック)、そして誰でも知っている曲なのに、今までカバーされた記憶があまりありません。
僕にとっても、ジャズの世界にどっぷりと足を踏み込んだ時のメモリアル・チューンでもあり、新しいバンドの船出に相応しい曲として今回選びました。
アルバム中で唯一「サイレント・バトラー」はピアノの佐藤浩一とのデュオ。
最終曲の「アイ・ソート・アバウト・ユー」はピアノの佐藤が抜けたヴァイブ・トリオにヴォーカル、というこれも世界的には「あるようで無かった」かなり珍しい編成。
このように二つの極上のスパイス(デュオとヴァイブ・トリオ+ヴォーカル)を効かせつつ、新しいバンドによるフレッシュでエネルギッシュな演奏を存分にお楽しみいただける仕上がりになりました。
是非御賞味ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
演奏 : 赤松敏弘 The NewQuartet
赤松敏弘(ヴァイブ) 佐藤浩一(ピアノ) 澤田将弘(ベース) 樋口広大(ドラムス)
**ゲスト: 森川奈菜美(ヴォーカル/from 大阪)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
録音 & ミックス : クレッセント・スタジオ(東京) 2010年6月16、17日、29日
チーフ・エンジニア : 今関邦裕(クレッセントスタジオ)
アシスタント・エンジニア : 井澤渓( 同 )
マスタリング : 音響ハウス(東京) 2010年7月8日
マスタリング・エンジニア : 石井亘(音響ハウス)
ライナーノーツ : 児山紀芳
カバーアート・デザイン : 幸山義昭
ジャケット・フォトグラフ : Vibstation@2010
A & R : 早川利美(ベガ・ミュージックエンタテインメント)
プロデューサー : 赤松敏弘
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

リア・ジャケットはこんな感じ(注:サンプルの為細かい数字にはダミーが入っています)
やるよ!CD発売記念ライブ!
■2010年 11 月 4 日 (木) 19:10- 六本木『SATIN DOLL』
New album"AXIS"(VEGA) release commemorative live.
出演:赤松敏弘(vib)The NewQuartet
メンバー:佐藤浩一(p)澤田将弘(b)樋口広大(ds)
スペシャル・ゲスト:井上信平(fl)
予約/03-3401-3080(サテンドール) 東京都港区六本木4-11-5
■2010年 11 月 10 日 (水) 20:00- 横浜『KAMOME』
New album"AXIS"(VEGA) release commemorative live.
出演:赤松敏弘(vib)The NewQuartet
メンバー:佐藤浩一(p)澤田将弘(b)樋口広大(ds)
予約/045-662-5357(KAMOME) 神奈川県横浜市中区住吉町6-76
CD完成記念イベント
■2010年 11 月 12 日 (金) 19:30- 青山・外苑前『Z-Imagine』
出演:赤松敏弘(vib)The NewQuartet
メンバー:佐藤浩一(p)澤田将弘(b)樋口広大(ds)
予約/03-3796-6757(Z-Imagine) 港区北青山2-7-17 B1F
CD発売記念プレ・リリース公演
■10月10日(日)14:20-15:20 横濱ジャズプロムナード2010(ジャズフェス)
出演会場:ヨコハマNEWSハーバー
出演:赤松敏弘(vib)The NewQuartet
メンバー:佐藤浩一(p)澤田将弘(b)樋口広大(ds)
■10月15日(金)17:30-18:30 新宿・西新宿三井ビルディング・サロンコンサート2days
出演会場:西新宿三井ビル1Fパティオ側ホワイエ特設会場
出演:赤松敏弘(vib)佐藤浩一(p)DUO
など・・・・
たくさんの御来場をお待ちしています。
発売に向けて順次ネット配信(着うた 着JAZZ)やiTunes等でのダウンロード販売も始まります。
追って報告するのでブログをチェキラしてくださいね。




本邦初のジャズマリンバ本・好評発売中!

『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン/赤松著』(ヤマハ出版)


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チェキラ!
2010/8/26
リッチー・バイラークの傲慢とは・・・・・? 木曜:Jazz & Classic Library
音楽は時代の映し鏡。
言葉のある音楽も、インストだけの音楽も、皆時代の音を毎日奏でている。
ただ、少しだけ残念なのは、その時代の音が「どんな音」で「どんな感じがする」のかを自覚するには、その場から少しばかり時間が過ぎてみないとわからないことだ。
今日紹介するアルバムもそんな「時代の映し鏡」。





『HUBRIS/Richard Beirach』(ecm/1978年)
リッチー・バイラークはデビューした頃に生の演奏を見てとても好印象を持っている。
先月(7月29日の木曜ブログ『録音は誉められたものではないのが残念・・・・Richie Beirach(p)』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20100729/archive )に詳しいので読んでみてください。
1970年代のジャズ・ミュージシャンのソロ(独奏)アルバムは感性の宝庫だ。
伝統的なジャズの解釈をさらに発展させて自分らしさをその音楽の中に見出して行った時代だ。
だから、それがダイレクトに表現されやすいソロ演奏は、この時代の音楽にまつわる状況の映し鏡でもある。
80年代になると新しさはブームへと名を変えてヒット曲を生みだした。
90年代になるとブームは空中分解し、保守派とエスニック派にわかれた。
21世紀になると再び新しい方向に歩み出し、少しずつ70年代のような「個」の進化と80年代のようなブームが現れてきた。
良いか悪いかわからないが、とにかく今は70年代と80年代が同時に押し寄せている感じだ。
ざーっとだけどジャズの現状を40年ばかり振り返ったら、こんな具合になった。(無茶苦茶大雑把/笑)
「個」の進化、それは社会現象でもそうだろう。団体よりもそれぞれが個の時間に何をするかで社会も経済も成り立っているのが浮き彫りとなっている。
「ブーム」とは、人々が興味を引くネタが無く対象が分散している時に無理やり作られる現象。だから少し前の、もうみんな忘れ去っている「女子十二楽坊」辺りからブーム作りは始まっていて、一人ではなく全体のパッケージのような売り方がブームに。これは80年代のアイドル・ブームの団体版だ。
ジャズに限ってみても「ヨーロピアン・ジャズ」とか「女子若年プレーヤー」とか、それなりにブームはまわっている。
社会的な風潮で見ればお笑いというのも80年代に大ブームがあったから、その栄華と衰退の具合は今とまったく同じだと思っていい。
そんな今になって、このアルバムを聴くと、本当に70年代の音楽が(それは多分に周りの様々な状況に影響されて出ているのだけと)時代の映し鏡である事を痛感する。
1曲目“Sunday Song”はキース・ジャレットともポール・ブレイとも思わせるような哀愁的なイントロで始まり、それがそのまま全体を包む。
うん、これが70年代の質感、温度、明るさ(暗さ)、そのままだ。
どちらかと言えば暗いのだけど、今よりは社会も人の心も少しばかり温かかったような気がする。
田舎で聞いても、都会で聞いても、日本で聞いても、アメリカで聞いても、ヨーロッパで聞いても、この音の後ろのにある70年代がそこかしこに見えてくる。
何か70年代には世界全体に共通したものがあったのを、この曲は的確に残していると思う。
2曲目“Leaving”。このアルバムを買った現実的な動機となった曲だ。
現実的な動機。
東京に出て来て演奏活動を始めて少し経った82年頃だったと思うが、当時よくデュオで演奏していたピアニストがリッチー・バイラークの曲をたくさん持って来た日があった。
眺めると「エルム」以外はまったく僕の知らない曲ばかりで、それを演奏しながらとてもいい印象を持ったので翌日に秋葉原の石丸に直行した。
当時の東京のジャズシーンでは「エルム」に次いでみんなが好んで取り上げて演奏していた曲でピアニストに限らず何人ものベーシストからもこの曲はリクエストされた。
バイラークの演奏を聴いて、なるほど、と展開の仕方に関心したのを覚えている。
3曲目“Koan”はちょっぴりチック・コリア風なアプローチを感じる小品。ジャズだけをベースとしない音楽観を持つミュージシャンに共通する一つの表現方法だと思う。
4曲目“Osiris”も少しチック・コリアのソロ作品と共通する音楽観がある。ピアノという楽器が哀愁に満ちた時間を過ごす恍惚とした世界のバラードだと思う。
5曲目“Future Memory”も同じく哀愁の世界。ポール・ブレイが発する擦り切れんばかりの鋭角な感性よりも少しふっくらした感じがする。
6曲目“Hubris”。ここにきて、他のピアニストに形容できない感性が飛び出してくる。アルバムのタイトル・チューンとした事からも、これはバイラーク独自の世界である事がわかる。ヒューブリスはとか過剰な自尊心とかを表わすから、その辺りも絡めるとなかなか面白い曲になってくる。
7曲目“Rectilinear”は再びチック・クリアとも共通する、源流を辿ればドビュッシー的な表現を試みる小品。ピアニストのアカデミックな表現にドビュッシーは絶大な影響を与えているなぁ。ヴァイビストはドビュッシーよりもラヴェル好きが多いけどね。8曲目“The Pearl”も同じ。
僕としてはここで終わってほしかった気もするのだけど・・・・
アルバムの中の音楽を総括するような9曲目のメドレーとなる。
この辺りのコンテンポラリー的(現代音楽的)な表現を今日聞くと、途端に古く感じてしまうが、ある意味でこれも時代の映し鏡。
さて、リッチー・バイラークは1947年生まれ。キース・ジャレットが45年、チック・コリアが41年生まれだから、ほぼ同世代と言う見方もある。
しかし、デビューの時期が少しキース・ジャレットやチック・コリアよりも遅かった感じ、と言うよりもキースやチックは60年代に頭角を現したミュージシャンの括りとなるので、バイラークは70年代に頭角を現した存在と括られているのだ。
その、僅か数年の違いは大きく、この位置関係を知ってこのアルバムを聴くと、またいろいろと面白い瞬間がある。
当時のECMからリリースされたソロ・アルバムの中では「最若手」のフレッシュな感性として記憶に残ったソロだ。
だから、キース・ジャレットやチック・コリアよりも、70年代という時間と質感を強く感じさせてくれるわけです。


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チェキラ!
2010/8/25
やっぱ金が付くだけの価値がある・・・・・モンブラン 水曜:これは好物!
もう暦の上では秋の気配がする季節なのだけど一向に夏真っ盛りの東京。
でも、さすがに熱帯夜とは言え、夜になるとちょっぴり落ち着く。
でも暑い。
まだまだクーラー手放せません。
汗をかいて補給したくなるのが甘味。
スイーツ系。
スイーツと言えばケーキ。
ケーキと言えば・・・・
そうそう、ショートケーキといえばストロベリーがのっかってホイップクリームがデコレイトされたものと相場が決まっていますが、実はこれはお菓子の不二家が始めたものでホールケーキをカットして「ストロベリー・ショートケーキ」として販売したのが起源と聞く。売り出したのは大正時代らしく全国に広まるまでに40年近くかかったようだ。
全国に“ショートケーキ”が広まった当時の日本は、恐らく冷蔵庫の普及度によると思われるけどホイップクリームよりもバタークリームがケーキでは主流だった。
やがて1960年代になって一般家庭へ電気冷蔵庫が普及すると、それまでの装飾には有利でも“なめらかさ”に欠けたバタークリームからホイップクリーム(生クリーム)へと材料が変わると「ショートケーキ」はまたたくまに全国のケーキ屋さんに広まったという。
苺ショート、とかストロベリー・ショートケーキと呼ぶよりも前に「ショートケーキ」と言えばストロベリー・ショートケーキというのが根付いた。
これは「サランラップ」や「セロテープ」と同じで、本来は固有の商品名なのに、それらを総称する名詞として使われる日本の不思議な風潮の第一号ではないかな。
面白いもので、今でも日常的に名詞化して使われているものは案外多い。
思いつくままに書くと、
・ショートケーキ → 実はストロベリー・ショートケーキ
・サランラップ → 実はラップフィルム(またはラップ)
・セロテープ → 実はセロハンテープ
・バンドエイド → 実はプラスター
・クラクション → 実はホーン
・ホッチキス → 実はステープラー
・電子レンジ → 実はマイクロウェーブ
・エレクトーン → 実は電子オルガン
・・・・・他
まぁ、ごく当たり前に日常会話で使われていますね。意味が通じればいいんですけど、思いっきり商標を宣伝している場合もありますね(笑)
我が家の周りでもこんな事があります。
日曜日の午後、遠くから廃品回収&リサイクルの車がスピーカーを鳴らしながらやって来ます。
「・・・・こちらは廃品回収車です。御不用になったパイク、コンポ、テレビやビデオデッキなどございませんかー。動かなくても結構です。こちらは廃品回収車です。御不用になった電気製品、CDプレーヤーやラジカセ、DVDデッキやエレクトーンなど・・・・」
エレクトーン!
きっと電子オルガンという名詞を知らなかったのだろうなぁ。
エレクトーンはヤマハの電子オルガンの商品名。カワイだとドリマトーン、ハモンドがハモンド・オルガン、ナショナルにはテクニトーン、カシオにはカシオトーン(オルガンというよりもシンセ)、その昔はエース楽器のエーストーンなんてのもあったが、とにかく「電子オルガン」というのが楽器の総称。
話は逸れましたが、ショートケーキと言えば、結局苺ショートって事になってる日本です。
で・・・
じゃ、
モンブラン、と言えば・・・
はい。
これはおフランスが発祥ざーす。(ってなんでフランスっぽく書こうとすると真っ先に赤塚不二夫氏のイヤミ的発音が浮かぶかなぁ・・・笑)
近年、このモンブランの人気は凄く、定番のショートケーキやシュー、プリンなんかを凌駕する勢いだ。
そこで登場!

“金のモンブラン” アンリシャルパンティエ製 http://www.hc-creation.jp/
同時に月間お薦めのケーキも購入してみたが・・・・

中はタピオカソースとブラックチェリーが入っててなかなか美味だったけど・・・
やはりこの店はモンブランに尽きる。
と、いうのも、これまで口にしていたモンブランと決定的に違うのだ。

あんまりお行儀はよくないが・・・・
僕の拙い説明では十分に理解出来ないかもしれないのでちょいと断面図を・・・

マロンペーストに包まれている外観はちょっぴり背の高いモンブラン程度にみえるのだけど、食べ進む内に、あれれ、アレレ、と関心してしまった。
中のマロンクリームと生クリームがまざると実に濃厚。
全体にお酒(たぶんコニャック)が上品な風味を加えている感じで食べ応えもあります。
ここまでならこれまでにも幾度か「美味い!」と思ったモンブランはありましたが、ここからが違います。
このモンブランの土台。
実はメレンゲ。
モンブランの土台となると、大半がスポンジ生地になるのだけど、そこはこだわり。
ほうー。メレンゲで来たかー!
そう思わせてくれるのです。
しかもそのメレンゲは意外としっかりとした厚さがあって、土台なのにメレンゲだけ味わう事も可能。
フォークでちょいとかき出して食べてみると・・・
これが実に美味いメレンゲ。
これだけでも十分一つのスイーツとして通用しそうなメレンゲが土台になっているわけです。
単独で食べても美味しいのだけど、このメレンゲに上のクリーム類をのっけて食べると・・・・
イケません、、イケません。。
こりゃ、ホント、ヤバいです。
「金の」と冠しているだけの価値はありますねぇ。
伊達に、トップに金粉が振りかけてあるだけではありません。
ちなみに「銀のモンブラン」というのもあります。
が、こちらはいわゆる普通のモンブラン。
土台はスポンジ生地。
どうせ食べるなら、やっぱり「金の」醍醐味でしょうね。
発祥は兵庫の芦屋。
どうも最近は関西圏から東京出店のケーキ屋さんが“旬”のようです。
あ、、、
金、好きやもんなぁ、、豹柄と・・


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チェキラ!
2010/8/24
只今発信・全ガー連ウォッチングなう・・・ 火曜:街ぶら・街ネタ
世の中に鉄分が多めの人はけっこう多く、もはや「撮り鉄」とか「乗り鉄」とか日常語と化して誰もその行動を阻むものはいない。(今日は鉄の話しではないよ)
さて、そんな世の中でちょいと興味をソソルもの、、、、、日々あるんですねぇ、これが。

このブログを始めた頃に、世の中には面白い趣味がある、という事で書いた『電柱男とマンホールマン』( 2006年4月18日のブログhttp://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20060418/archive )は実はとってもメジャーな趣味だった事がわかった。特にマンホールの蓋を撮影してアップしているサイトがとても多いのにびっくりした。
電柱、マンホール、そう来れば、きっとあるだろうなーって思って探してみたんだけど案外無視されてるのが今日のお題。
ガードレール

日本の街の景観がイマイチちぐはぐな最大の要因は、街のあちこちにバラバラなタイプで混在するガードレールのせい。僕はそう思ってます。
街作りなどでせっかく景観を作っても、道路毎にバラバラなデザインのガードレールが邪魔して全部ぶち壊している感じ。
しかし、そんな不揃いなガードレールだからこそ、ちょっと目を向けてみると、ありゃりゃ・・・なんじゃこれは! という趣味的発見だらけ。
そこで発足!



全国ガードレール鑑賞連合会!
略して“全ガー連”(笑)
いえ、ここで勝手に言ってるだけですよー。
でも面白ければ今すぐあなたも会員!(笑)
道を歩く、あるいは通る人なら必ず目にしているガードレール。
あまりに日常に溶け込んでいて、別段気にしないでもいいじゃんって部類なんだけどさにあらず。
この春からウォーキングを始めたからか、さらにそのガードレールへの興味は増殖しているのでありました。
そもそも、あれをガードレールって呼んでるけど、本当に全部ガードレールなの?
・・・・・
調べてみましたよ。
するとねぇ、面白い区分けがされてるんですよ。
それに従ってウォッチング&ウォーキング




「ガードレール」と僕等がひとまとめに呼んでいる柵は、おおまかに以下の四つに区分けされてたんです。
・ガードレール
・ガードフェンス(各種区分あり)
・ガードパイプ
・ガードケーブル
なんとなーく、文字から連想は出来るでしょうが、全部ガードレールと思っていた僕は目からウロコでした。
ご近所に見てみました!その1。
★街にあるガードレールと呼べるものウォッチング

中央分離帯に走るガードレール(首都高速4号新宿線)
まぁ、全国でガードレールと言えばほぼ100%この形でしょう。
色は高速だとややグレーがかった色が多く、一般道では白が標準といったところでしょうね。

全国標準と呼ばれる白のガードレール
ところが・・・・・
そもそも、僕がガードレールに興味を持った切っ掛けは、70年代の東京にレッスンで通っていた頃に始まるのです。
なぜなら・・・
このタイプのガードレールって、当時東京でしか見掛けなかったんです。

緑のガードレール

同じ交差点でも緑のガードレールと白のガードレールが混在していたりする
東京のちょっと裏通りに入ろうものなら、この緑のガードレールだらけで、幹線道路の白いガードレールに対して極端に目立った存在でした。
東京=緑のガードレール。
もっと青がかった緑色だった気もしますが、これは最近塗り直したのでしょう。
不思議でした。
なぜ緑色に塗るのかは不明ですが、どうやらスクールゾーンと関連がありそうな感じがします。
東京、又は首都圏以外にはあるのでしょうか? 緑のガードレール・・・
ご近所に見てみました! その2
★街にあるガードレールとは呼べないものウォッチング
さっきの緑のガードレールの古いバージョンみたいに見えますが・・・・
元々は白に着色したようで、古いものを見ると緑の部分が剥げて下地の白が見えているんです。

さらによく見ると、道路側は緑なのに歩道側は白だったり・・・・

しかし・・・・
じつはこの形状、ガードレールではなく、どうやらフェンスの仲間のようです。
ガードレールというのは、ポールとガードの部分が独立しているもの。
ポールとポールの間に板が挟まったものは、レールではなくフェンスになるようだから「ガードフェンス」と。
些細な事なんですが、確かに違う・・・
では、これは?

実はコレ、かなり古いタイプのガードレール。
要するに道路側にレールのように山が張り出しているのがガードレールで、張り出しのないのはガードフェンスになる。

調べてみると「張り出し」の事は“山”と呼ぶらしい。
確かにフェンスになるとポールとポールの間に収まるから、張り出しが連続するガードレールよりも強度は弱くなる。なるほどね。
で、そうなると、ポールとポールの間に柵が挟まっているガードフェンスは街中に溢れているんですね。

全国で見られる白いガードフェンス
ガードフェンスは地方色が織り込まれていてデザインや色は様々のようで、これはマンホール・ウォッチングに通ずるところがあると思うのだが・・・・

東京都(恐らく都道沿い)標準のイチョウをデザインしたガードフェンス

最近の我が街のガードフェンス

パネルには草花が描かれているので多摩川に生息する野草なのかもしれない

隣街のガードフェンス。やや旧式のフェンスみたいだ

最近の緑色のガードフェンス

こちらは最近の主流と思えるグレーのガードフェンス
ガードフェンスかどうかは、道路側に山の張り出しがあるかないかで判断出来る。
なければそれは全て「フェンス」なんだ。

我が家から一番近くにあるガードフェンスはこんな感じ

蔦のある植物を植えてフェンスを緑で覆う仕様
いろんなタイプが混在している。
で・・・
ご近所に見てみました。 その3
★街にあるガードレールでもガードフェンスでもないものウォッチング
これがまた、最初はまったく見わけが付かなかった。
みんな同じに見えたもの。
でも、違うんだそうです。
はい、コレ


これは山じゃなくポールの道路側にパイプが通されている。
っで、これをガードパイプ、と呼ぶんだそうな。

ちなみにこのパイプの色が緑というのが、また東京とか首都圏で目立つような気がする。
地方では白のポールと白のパイプの組合せで・・・・
あ・・・ありました、ありました。

白のガードパイプ。上の白のガードフェンスと並んでいてちょっと見わけがつきませんでした。

ガードパイプのジョイント部。ポールを道路側に通している構造。

こちらがガードフェンスのジョイント部。ポール一つ一つにこの継ぎ目がある。
似て非なるもの。

隣街との境目の交差点。手前は隣街のガードフェンス。向こうは我が街のガードパイプ。一つの道路でも管轄が変わるといろいろ違うものです。

これもガードフェンスの一種か? (中央自動車道側道)

道路課・・・・・国?建設省?それとも地方公共団体?・・・謎なガードフェンスです
最新のガードパイプは、

全面緑のガードパイプとな・・!?

ますますバリエーションが増える一方で、誰もトータルデザイン化など考える気配が見えません。
そうなると、益々全ガー連のウォッチングに熱が入ってしまうのでありました・・・
全ガー連としては盛り上がりますが、もうちょっと街の景観をトータルに考えてもいいような・・・・・・・ねぇ。
ちなみにガードケーブルは読んで字の如し。高速道路や山道で見掛けるポールにロープを張ったものを指します。
ウォーキングしながらガードレールを見てみると、なかなか面白そうな感じがしました。


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チェキラ!
2010/8/23
HMV渋谷店閉店に思う・・・ 月曜:ちょっと舞台裏
メガストアの火付け役でもあるHMVの渋谷店が閉店した。
きっと今日のニュースのあちこちで取り上げられるだろう。
若者文化の発信地と言われる渋谷も大きく変わりつつあるようだ。
年末にはライトミュージック(LM)の先兵でもあったヤマハ渋谷店も閉店する。
渋谷という街から音楽が消えるわけはないが・・・
HMVは今年に入って首都圏の店舗をどんどん閉めている。
1月には新宿タカシマヤ店、つい先週には吉祥寺PARCO店、他にも数寄屋橋店とか閉店が相次ぎ、とうとう本の丸とも言われた渋谷店にまでその波が及んだ。
今年に入ってHMVがTSUTAYAに吸収合併される、というニュースが飛び込んできて、それはそれなりになるのかと思っていたら破談となり、一気にコスト削減=店舗縮小に加速がかかった感じがする。
そんな中での渋谷店の閉店は今の日本の状況下での外資系企業の運営の難しさを感じてしまう。
現実には閉店する理由があるのだけど、いきなり本の丸が陥落するように見えるので、「一つのカルチャーが終焉を向かえた」、とする向きもあるだろうけど、僕はそうは思わない。
CD購入でもそうだ。
現にひと頃よりもCDショップに通う回数が増えた。

今月だけ見ても、なんだかんだと新宿に出掛けた時にはチョコチョコと買っている。
ネットで買うのと違って、わざわざCDショップに出掛けるというのは、自分が「知らない音楽」や「知らないミュージシャン」を見つける楽しみがある限りやめられない。
プロになったら他人の音楽を聴かなくなった・・・・
今思えば、それは聴かなくなったのではなく、現実的に聴く時間が無かった、という事だ。
少しばかり時間が出来れば、また音楽を聴く楽しみが戻って来た。
音楽が好きな人ならみなそうだ。
ほんのちょっとぱかり御無沙汰している内に世の中の様子が変わって「どこから入ればいいのか」わからなくなっているだけだ。
なんの事はない。
昔と同じ事をすればいい。
同じ事をする場所をみつければいい。
新宿だと、駅横にタワーレコード、ちょっぴり昔の新宿っぽさが残る東口から明治通りに抜ける直前にあるディスクユニオン新宿ジャズ館。この二軒を行き来する内に2時間くらいはあっと言う間に過ぎてしまう。


あ、そう言えば今年の初めまでは南口の高島屋の上にはHMV新宿タカシマヤ店があったが、昨日の渋谷店の前に閉店してしまった。車で行った時は便利だったが、なんせ駅からは遠く、しかもエレベーター待ちのストレスではワーストテンに入る(なぜか高島屋のエレベーターほど相性の合わないタイミングで動いているものはない、と思うのは僕だけか・・・?)道のり。おのずと近年は新宿駅周辺に留まってしまった。一度改装する前はなかなかジャズ関係も充実していて店内のレイアウトやBGMの選曲もセンスがあったのだけど、改装されてからは何処か雰囲気が変わった感じがして足が遠のいた。
HMVといえば渋谷。現在(閉店時)の店舗になる前はよく行った記憶がある。新しい店舗になってからは広くなって快適になったのだけど、なぜかCDが探しにくく、元々黒を基調とした店内のせいかうす暗く感じてしまって、黄色基調の賑やかで明るい印象のタワーレコード渋谷店がメガショップ化してからはそちらが贔屓に。品揃えも隅々まで揃うタワレコに対して、HMVの特徴は掴めなかった。
この二大メガショップが揃った街は渋谷と新宿、あと規模は小さいが吉祥寺も。
しかしこの一年でHMVが撤退してしまってタワレコの一人勝ちに。
では完全にHMVが撤退してしまうのだろうか?
実は店舗ではタワレコにかなわなかったが、ネットでは一般の評価が逆転する。
昔からHMVのオンラインは充実していて情報も早く、その安定した運営では他のCDショップを凌駕する。
今でこそダウンロード販売ではiTunesに先行されてはいるものの、通販部門ではAmazonを除けば充実度はかなりのもの。
しかもショップ側がセレクトしたり発信したりするコンテンツ能力を持っているのでネットサーファーからの信頼も厚い。
ネットショッピングの最大の欠点は、道先案内人がいない事だ。
誰でも知っているものを、どこよりも安く買う、とかならネットショッピングを否定する人はいないだろうが、このネットショッピングというのは偏った「ブーム」の温床で、実際にどこの誰だかわからない人が情報を操作する事すら出来てしまう可能性がある。
一度「人気」という情報が広まると、あっと言う間に品切れ状態になる。
で、それがそんなに「凄い」ものか、というと・・・・中にはかなり怪しいものもある。
「凄い」とか「良い」とかと言う基準がどこにもない世界になりつつあるからだ。
あるのは価格の比較で「安い」という現実的な評価のみ。
そんな中で音楽を紹介し、発信する独自のコンテンツ能力を持ったHMVのオンラインは魅力がある。
思うのだけど、電子書籍という点で、CDショップと専門誌がタッグを組めば面白い時代になるのではないかな。
いや、もうその方向に動いているところもあるだろう。
タワレコやディスクユニオンの店舗に通う魅力。
HMVのネットから発信される新しいカルチャー。
必要最低限な音源だけ買って聞いているだけでは得られない「知らないもの」に隠されている音楽の魅力。
今の二十歳以下の世代は自室にCDプレーヤーさえ無い人が多い。
モバイル用MP3プレーヤーとパソコン。これが彼等の標準的な音楽環境。
MP3プレーヤーに慣れた彼等を、どうやってCDや雑誌、はたまた生の音楽の現場へと導きだすかが、HMV渋谷店の閉店と絡んで、次のカルチャーを作り上げるヒントになるような、そんな週明けになった。
でも悲観する事なかれ。
彼等はあまりにも偏った知識しかないから、面白い事をいっぱい取りこぼしているのだ。
音楽をヘッドフォン以外のスピーカーで聴いてごらん。
スピーカーももっといい音のするスピーカーで聴いてごらん。
CDを買ってきて中に入っているライナーノーツを読んでごらん。
ドキドキしながらCDショップで知らないミュージシャンのアルバムを買ってごらん。
そこは未知の宝の宝庫。
世の中にはもっと面白い事がたくさんあるのを知らせてあげるだけでいい。
こちらが強制なんかしちゃいけない。
彼等は今、自らが探索する余裕も資金もない状態なだけ。
僕らがかつて若かりし頃にそうだったのとまったく同じなんだ。


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チェキラ!
2010/8/20
相性のよい音・・・・ヴォイシング。音楽は統計学みたいなもので・・・ 金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック
毎週金曜日はvibraphoneやmarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第百八十五回目の今日はこのところ続いている「相性の良い音」のお話し。
相性のよい音、と言って「これと、これが相性いいんですよー」とか書くと、何だかお見合いの仲人みたいな感じになって妙なのですが、そもそも音楽で「相性がよい」というのはどういう事なんでしょう?
もっと(浅くだけど)掘り下げてみると、音楽の説明にはどうしても数字が出て来るのでそっち方面の根拠に基づいて構築されているのかと言えばさにあらず、どちらかと言えば「統計学」のように、「こんな音どーでしょ」という作曲者や演奏者の問いかけに対して音楽家や音楽愛好者が「よし!」とか「だめ!」とか「いいーっ!」とか「いやぁーん!」とか反応したものを基準に分析したり解析したりしている。
つまり先に存在しているモノに対して後付けの理論なので、いくら構築して計算してもそれが「よい音」になるのかどうかは、聴き手の環境、社会的な風潮、経済的な情勢などによって大きく異なってくる。
従って、音楽だけは何十年のキャリアがあったとしても、決してキャリアだけで「こうである」的に総括して語り得ないアメーバーのように時代とともに変化するもの。固定観念は音楽の面白さを減衰させてしまうから何年経っても音に対してはニュートラルな感覚が大切。
その基本理念を忘れないように。
さて、先週は4マレットによるヴォイシングで「相性のよい音」を探してみたが、では、先週取り上げなかった“三度”音程による響きはコードやハーモニーに於いてはそんなに重要ではないのか?
とんでもない。
先週の“四度”による響きよりも根幹のはっきりしたサウンドが得られる点では、ある意味“均等割り”な四度のサウンドよりも重宝される。
ただし、三度の和音で全てを考えてしまうと、その“根幹”ばかりがあちこちから聞こえてくるので「重い」「垢ぬけない」「面白くない」「刺激がない」・・・・などのマイナス印象が増すばかり。
ならば三度の音程を上手く「組合せ」て「よい音」にすればいいじゃないか。
そして、三度が得意とするエリアを四度が不得手とする部分に挿入すれば効果的じゃないか。
三度と一口に言っても長三度と短三度の音程がある。
聞けばわかるように長三度には「明」、短三度には「暗」の印象がある。
ただし、この「明」「暗」というのは言葉上の事で、僕は長三度は「鋭角」短三度は「丸味」と解釈している。そういう所から音楽の発想は異なって行くものだからこの解釈は個人の自由でよいと思う。
これをコードネームの世界では次のように解釈する。
○(例えば譜面にアルファベットだけが書かれている場合。Fとか)
長三和音、メージャーという意味。
○m(例えばFmとか)
短三和音、マイナーという意味。
次にスケール上の七番目の音が長音程なのか短音程なのかを示す。
Maj7(長七度の音程がある、という意味。「F」+「Maj7」でFMaj7とか)
7(短七度の音程がある、という意味。「Fm」+「7」でFm7とか)
この仕組みがわかっていればコードネームを正しく理解できる。
意外と誤解されているのが「FMaj」+「7」でFMaj7という解釈。
コードネームとして「F」と書かれていればFの長三和音という意味を示す。従って「Maj7」というのは長七度の音程を示すものだ。
コードネームに「Fm」とあれば短三和音、それに「7」が付けば短七度の音があるFm7になる。
だから「F」と書かれてある隣に「7」とあれば、Fの長三和音に短七度の音がプラスされたドミナントコードのF7という意味になる。
何はともあれ音程で最初に気にするのは三番目、次が七番目という事だ。
五番目は殆どの場合があまり気にしない完全音程(完全五度)だけど、和音の機能や調によって減五度を気にする時はある。
物事を名称する時は同じ事でも呼び変えが必要なのがちょっと面倒だけど覚えてほしい。
それぞれの音の感覚を示す名称は長(メージャー)、短(マイナー)、完全(パーフェクト)、増(オーグメント)、減(ディミニッシュ)。
表記例を挙げると、
M3・長三度音程
m3・短三度音程
P5・完全五度音程
aug4・増四度音程
dim5・減五度音程
これらはコードの構成音やコードネームの名称との混同に注意。
コードの構成音(含むテンション)を表わす場合
・長音程は無印 ( 9th や3rdなど)
・短音程にはフラット (♭9th や♭3rdなど)
・増音程にはシャープ (♯11th など)
をつけます。
これを整理した上で次の解説へ。
■三度音程の組合せ
まずは先週と同じ譜例をベースとしての解説なので、ここではこの調でこのコードが並んだ状態のお話しが展開します。

先週は四度のヴォイシングに関してその構築方法の一部を説明したが、今週は三度の音程を有効に使う方法の解説。
楽器で言えば先週はややヴィブラフォンが有利なヴォイシングだったけれども、今週は三度の響きが綺麗なマリンバでも威力を発揮するはず。
もちろんヴィブラフォンも。
マリンバはヴィブラフォンと違ってペダルによる音の長さの調整が出来ないのでコード伴奏に不利だった。しかも音の延長は左右の手に持つ二本ずつのマレットを交互に叩くトレモロ奏法しかなく、そうなると左右単独でもある程度サウンドする音程の組合せが必要となり、その点で四度音程によるヴォイシングはマリンバで演奏すると“中途半端”な響きに聞こえてしまう点が弱点になっていた。
ピアノやヴィブラフォン、又はギターがコード・ミュージックの中で上手く機能しているのも理由がそこにあり、これらの楽器は同時に四音以上の和音を容易く伸ばす事が出来る点にあった。その中でも四度の音程によるコードサウンドがこれらの楽器は出しやすいところに有利な点がある。
同じ事では不利になってしまうマリンバ。
しかし、これが三度の組合せとなると、楽器のサウンドキャラクターにぴったりで、ある意味とても効果を発揮するんです。
コードを三度音程で積み上げてみましょう。
譜例の中に出て来るマイナー・コードのGm7を例に挙げます。
オクターブ以上の音域にはテンションが加わります。
コードトーンを三度の組合せに分解してその中から次のような組み合わせをピックアップします。
M3は長三度音程、m3は短三度音程。
左手にm3、右手にM3という音程、あるいは左手にM3、右手にm3という左右の出すサウンドが対照的な(長音程 vs 短音程 みたいな関係の)音程を配置してみる。

特にマリンバでトレモロなどでサウンドを伸ばす事を考えると、左右の手で演奏するサウンドが「長」+「短」、あるいは「短」+「長」のように、互いに対照的なサウンド(ある意味、明・暗)を配置する事によってお互いのサウンドが引き合う事によって単調なサウンドから開放されるわけです。
その効果を曲中のコードヴォイシングで確認してみましょう。

左が従来のヴォイシング、右が三度を有効に使ったヴォイシング
この曲の元の調に戻る時を想定して、この三度によるヴォイシングを挿入した例を作りましょう。
IIm7からV7、IMaj7へと進めてみます。
まずは譜例には無かったIIm7の検証から。
コードスケールから9th,11th,13thが有効に使える事がわかります。
それらを「長」「短」相互に組み合わせるといくつものヴォイシングが出来ます。

ここまでくれば三度の響きで相性のよい音の組合せがおわかりでしょう。
セカンダリー・ドミナントのC7(b9)からトニックIMaj7までのヴォイシング例を記します。

なぜこのようなヴォイシングが生まれるのかを理解すれば、それぞれの楽器で相性のよい「音程」、「音域」、「テンション」を組み合わせて「よい音」を出すアイデアが沸いてくるでしょう。
さて、この譜例の最後の小節。
コードネームを書いていませんが、おわかりですね?
このヴォイシングでそのコードが連想出来るようになれば、コード伴奏もお手の物、です。
答えは文末に。↓

本邦初のジャズマリンバ本・好評発売中!

『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン/赤松著』(ヤマハ出版)


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チェキラ!
本日の答え: EbMaj7
2010/8/19
いわばブラッド・メルドー版『バラッド』ですよ、これは・・・ 木曜:Jazz & Classic Library
昨日は臨時休業で失礼しました。
おかげさまで細部までニューアルバムのジャケット・デザインの校正が捗りました。

これを第一版として、あと何度かのデータ往復による校正で原稿が完成するわけです。

最終確認は帰りの寝台特急の部屋で。

ジャケット用の写真などもそうですが、いくつかの異なる環境の中で細部の確認をすると、思わぬ修正箇所に気が付いたり、選択に迷っていたものの結論が出たりするものです。

そんな作業には、他人から一切干渉されない密室の寝台特急の個室というのはピッタリなんですね。

気分的にも、やはり鉄分多めですから・・・(笑)
さて、
本日はこのアルバム。





『SONGS/Brad Mehldau』(warner bros/1998年)
ブラッド・メルドーはもはや現代のジャズピアノ界のスタンダードとなりつつある。
そんなメルドーに対する評価はある年齢層を境に大きくわかれているようだ。
確かに外見的な音だけを小耳にはさむ程度に聴くと、ちょっぴり難解な印象を与える部分があるのかもしれない。
不思議な事に超オーソドックスなピアノトリオ好きの人ではなく、キース・ジャレットやチック・コリア、ハービー・ハンコックなどを好んで聴いている人がメルドーをDIGできない、という現象。
かつてはキースやチックやハービーもメルドーと同列に語られた時期があるというのに。。。
僕はこのエリアの音楽は大好きなので「へぇー?」と思う意外な反応だ。
物事で、何か新しい事が始まった時はそんなものなのかもしれないね。
さて、そんなメルドー・アレルギー(?)の人に一番お薦めだと思うのがこのアルバム。
やや斜に構えた感じで音を構築して行くスタイルは変わり無いが、メロディックさの点ではかなり他のアルバムよりもオーソドックスなピアノトリオの音楽に近い。
僕がメルドーを面白いと思うのは、周りの事など気にしないで自分のスタイルの中で音楽をやっているスピリッツを感じるから。
ある意味でそれはセロニアス・モンクやエリック・ドルフィーと同じ。
しかし、それらの素養を今の時代らしい感覚でストレートに表現する方向に「ブレない」スピリッツがある。
それを成立させる為の完璧なテクニック、多様な角度から検証出来る音楽的資質、適度なユーモア、そしてジャズスピリッツ。
メルドーに具わっている才能とセンスは、21世紀を生き抜くミュージシャンに必要不可欠な要素ばかりだ。

The Art Of Trio Vol-3とサブタイされるこのアルバム。最初はどんな出だしなのかと気掛かり気味にディスクをセットした人ならきっと肩の力が抜ける事だろう。
1曲目“Song-Song”はそんなアットホームなニアンスが散りばめられた、実に上品な味付けのスープみたいな口当たりが心地よい。
「なーんだ、ブラッド・メルドーって思ったよりもフツーね」
そんな感想を抱く人もいるでしょうね。
そう。
いたってメルドーはフツーに演奏しているだけなんです。
それはどのアルバムのどんな時でも一瞬たりとも変わりなく。
“Unrequited”はおそらくカーラ・ブレイなどの音楽が好きな人にはたまらない表現の場だと思う。こういう音楽はいつの時代にも存在してほしいものだ。メルドーの両手を駆使したピアノ表現を楽しめるトラックでもある。僕の印象として、実はこのラインの音楽がメルドーの根底に流れていると思える。
“Bewitched,Bothered And Bewildered”はロジャース&ハートの超スタンダード。通常はややミディアム気味なテンポで演奏される事の多いこの曲を、超スローテンポで、それでいてちゃんとメルドー色に染め上がった演奏に仕上げているところが面白い。
“Exit Music (For A Film)”はもの悲しい。イギリスのロックバンド、レディオヘッドのヒット曲。なぜかイギリスのロックバンドの曲はインストで演奏するとメランコリックになる。どちらかと言えばセンチメンタルな世界の描写で、こういう音楽は60年代から70年代にかけて世界的なブームとなっていたボサノヴァにも繋がると思う。
“At A Loss”は新主流派的なコンパクト・サイズのワルツ。
何枚ものページに渡る大作もいいが、リードシート(メロディーとコードネームだけの譜面)1、2枚程度の作品こそジャズの真骨頂。
そのコンパクトさの中で全てを完結出来なければジャズの作曲とは呼べない。
ピアノトリオとしての面白さが凝縮した演奏。
“Convalescent”は対位法的なメロディーが印象的な作品。
もっと細分化したコードアナライズを行いそうなメルドーなのだけど、ここでは驚くほどダイアトニックな表現から出発している。
これは僕等も実践しつつあるのだけど、コードネームに縛られた表現方法からの脱却だと思う。まだコードネームなど知らなかった時期にジャズと出会った時に抱いていたインプロヴィゼーションへの回帰だ。
“For All We Know”は1970年公開のコメディ映画『ふたりの誓いの挿入歌で、1971年にはカーペンターズによるカヴァー・ヴァージョンが大ヒットしたスタンダード曲。それこそいつもメルドーの演奏の端々から聞こえてくる音、アメリカ的な音、が曲という一つの形によって集結しているバラード。メルドーのジャズ感を伝えてくれる。僕が初めてブラッド・メルドーの存在を知って興味を持ったチャールス・ロイドのアルバムに漂っていたメルドーの世界だ。
ニック・ドレイクの“River Man”は、歩みの如きテンポとコードチェンジがリリシズムに溢れる作品。「ちょっとしたこと」の音の集まりなのだけど、それを抒情的な世界にまで仕上げられるところがメルドーの魅力。彼の中ではそんな「ちょっとしたこと」も全て計算され尽くしているのだ。その音の計算の中にメルドーのクラシック音楽的な素養をみる思いがしてとても親近感が沸いてくる。
かわいい“Young At Heart”。ロマンチックでもあり純粋無垢な世界を音に表わすときっとこうなるのだろう。全ての音楽的な感性はここから始まっているのかもしれない。
“Sehnsucht”はデザート。このアルバムの最後を飾るに相応しく、ここまでに登場した全ての素養と音がコンパクトにまとめられている。

この作品はブラッド・メルドーのリリカルな面が全体を覆う、ジョン・コルトレーンで言えば『バラッド』という位置にあるアルバム。
ジョン・コルトレーン・アレルギーの人にも受け入れられて長くコルトレーンのベストセラーとなっている、あれ、だ。
ちなみにかつてまことしやかに言われていた「気に入ったリードが見つからず早いテンポの演奏が出来なかったのでバラード集にした」というのはデマ。プロデューサーとコルトレーン本人の作戦だった。しかしメルドーはいつもと変わらず、だ。そこがまたメルドーらしくていいと思う。


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2010/8/18
本日休業・・・ 分類なし
これからニューアルバムのジャケット関係の校正に入りますぅ。。

従って本日のブログは臨時休業でござります。。

明日の御来店(?)を心よりお待ち申し上げますぅ。。

明日はお昼ごろには開店の予定ですぅ。。

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