2011/11/4

ジャズのアドリブは「えーかっこしー」の代表。音楽的読唇術の応用その1  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第二百三十七回目の今日はコード奏法編『ジャズのアドリブは「えーかっこしー」の代表。音楽的読唇術の応用その1』というお話し。

ビブラフォンやマリンバは鍵盤を見ると固定ドの並びをしていますが、初期の段階でジャズのインプロを行う時は「頭の中と聴覚」は“相対音感”、つまり“移動ド的感覚”で、「視覚的には“固定ド的な配列”の鍵盤」からハーモニーの流れに沿ってメロディーを創作するという、一見矛盾した訓練を要するのでその辺りのヒントを書いています。

固定ドのままジャズ理論を学習して演奏を行っていると、徐々に頭の中が混乱してしまうので、早い段階で移動ドに触れておく必要があるのですね。

途中からの人は、2011年10月14日の『ツー・カーはインプロの方向付けと、実は音楽的読唇術の基礎なのだ・・・』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111014/archiveや、今年9月以降の金曜特集を経由してから読んでくださいね。

ココまでの金曜クリニックをご覧になりたい人は左のカテゴリー(またはこの記事のタイトル右側にある)「金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック」をクリック。この記事に続いて過去の記事全てを見る事が出来ます。チェキラ!



連休を挟んだ今週は人の流れも普段とは違っているようです。
ビブラフォンのレッスンに通う人達の日程も普段とは違う時間帯になる人もいて、入れ替わりの時に「初対面」となる事も。

そんな入れ替わりの時間帯に、現在の最年少と最年長が初めての御対面!

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最年少のanna嬢。中学校の時から「SPAIN」や「DONNA LEE」等でコードスケールと格闘して来た“ツワモノ”の高校一年生。中学生でジャズ!?と思われる方もいるかもしれないけど、僕自身も13歳からビブラフォンを始めたし、僕の周りにいるミュージシャンも同じような年齢からジャズを始めた人がいるので不思議ではないのです。ただその頃は皆暗中模索を経験して来ているので、その分、今の彼女が何を考え何に悩んでいるのかがわかる時があるのですね。

さて、かたや最年長のホリヲ青年。某楽団のティンパニー奏者としてその世界では名が知られた存在ながらジャズ・ヴァイブの世界をも制覇を目指す(嘘です。そのくらいの気力という意)。

この二人、普段はまったく時間帯が重ならないからこの数年間「互いのうわさ」しか耳にした事が無い者同士。
実に親子以上の年齢差があるが、ここでは皆平等。

anna嬢は物怖じ知らずの元気百倍高校生。
ホリヲ青年は全国津々浦々までとにかく顔が広い社交派。

この初組み合わせ、面白いのでちょっと傍観者になってみた。

お互いに相手の分析を終えると、「ここでは皆平等」と言う事からライバル的挑発発言で「ツッコミ合戦」に。

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快調にマイペースな「現役高校生的発言」にホリヲ青年は何度もノケゾル。

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これは高校生の勝ちかな? と思われた頃にanna嬢がくしゃみ。
風邪でもないのにくしゃみとは・・・・
と、悪代官が見逃すわけがない。

花粉症!がそこからのキーワード。
anna嬢は今年の春、突然「花粉デビュー」したのだった。
しかも本人は最後まで否定しつつも。

もうそうなると、悪代官の思うツボ。

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(どう見ても大人気ないのだが)Anna嬢がしゃみをする度にツッコミの嵐。人の弱みにつけこむ大人の悪い習性だ。

その内に、症状が治まらないAnna嬢を、ついに悪代官はやり込めてしまった。ああ、大人気ない。。。

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周囲には悪代官の勝利の高笑いが響き渡る。。。(笑)

この対決の二回戦が勃発したら、また報告しよう(笑)

ここでは皆同じです。



ジャズメンは、基本的には「えーカッコしー」です。
ルックス的にはかなり例外もいるけど、音楽的には「えーかっこしー」です。

なぜなら、人が作った曲に自分で勝手に手を加える事で生活しているわけで、誰に頼まれたわけでもなく、「ついつい、こうなっちゃうんだよね」的な涼しい顔で、まるで譜面に書かれているような事をパラパラと演奏してその場を立ち去るわけですから。

でも、「えーかっこしー」が悪いと言うのではありません。
むしろどんどん「えーかっこしー」になれ、と思うのです。

ただ、この「えーかっこしー」と言うのが音楽的にどういう事なのかは考えておかなければいけません。

音楽の三要素、と言う使い古された言葉がありますが、これをジャズ的な「えーかっこしー」のヒントにしてみましょう。

・メロディー
・ハーモニー
・リズム

三要素はこの三つですが、メロディーで「エーかっこシー」というのは、歌詞に比重の置かれた音楽と密接な関係があるでしょう。
リズムで「エーかっこシー」と言うのは、いつの時代でも最先端と呼ばれるカルチャー的なリズムを纏う音楽がありますね。

さぁ、もうおわかりですね、ジャズで言う「エーかっこシー」とは、ハーモニーでカッコいい事を求める音楽、という解釈で行きましょう。

もちろんジャズでもカッコいいメロディーも、カッコいいリズムもあります。
ただ、時間軸でみると、それらはほんの一瞬しか輝いていないのです。
それだけメロディーとリズムには「流行り、廃れ」が明確に存在しているわけで、流行れば流行るほどそれらは少し時間が経つと「どんどん古臭く」なってしまうのです。
しかし、ハーモニーの世界はそれら二つとは比べ物にならないほどゆっくりと古くなって行きます。
つまりあまり流行り、廃れとは関係の無い位置付にあるのです。

ジャズという音楽が「根付く」背景にも、この「ゆっくりと古くなって行く」というハーモニーと密接に関係した音楽だからだと言えるのです。

さて、そんな「ゆっくりと古くなって行く」中での「エーかっこシー」。
何だかちゃらんぽらんな論調ですが、「エーかっこシー」について実践してみましょう。




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(クリック、開いた画像をクリックで拡大/以下同じ)

突然こんな譜面を出されて、「はい、じゃ、歌ってみましょう」と言われると面喰うでしょうね。

そのまま固定ドで唄ってしまうと意味がないので、トニックソルファでメロディーを補足しています。
移動ド感覚を養いましょう。

このメロディーは調号を見ればEbメジャーである事がわかりますね。それをまずはトニックソルファで唄ってみるのです。唄ってみたら、今度は楽器に向かって演奏してみましょう。

さぁ、「移動ド」的な訓練と検証は終わりました。

では次に・・・・

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このメロディーにこのようなコードを付けて、伴奏を入れながら歌い、演奏してみましょう。

「あれ? このコード進行は!?」

そう気付いた人、感心。感心。

そうじゃない人、この曲を思い出してくださいな。

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今年の夏にココで課題として取り上げたジョン・コルトレーンの“Moment's Notice”の冒頭4小節間ですよ。思い出しましたか?

で、最初の譜例だと、まぁ、とにかくトニックソルファによって「摩訶不思議」なメロディーを唄っている感じだったのが、コードの補足を得ると、俄然として「説得力」を持つようになったと感じませんか?

この感覚、これが「移動ド」の感覚なのです。
単独のメロディーだけでは「単なる音の連携」的な摩訶不思議な旋律も、調性と合わさるとグッと落ち着くと言う事。すなわち「自分がハーモニー的に“何処にいるのか”」がわかってくるからです。

さて、これまで「移動ド」と同じように「相対的音感」についても推奨してきましたが、今度は同じ譜例にこんな補足を入れてみると・・・・

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各小節の二拍めまでのコードに対してメロディーがコード上でどのような音程関係にあるか、をテンション表記で示したものです。
もちろんタイで繋がって各小節の三拍目以降のコードのコードスケール上の音として変化しますが、ここでは説明の為に省略しています。

2小節目で弾いたメロディーはそのまま三小節目でも弾けますが、まったく同じ音だけになると「変化」が失われます。そこで1小節のメロディーをモチーフとして捉えて、モチーフが進む方向(この場合は上行)でメロディーを作っています。
偶然ながら(実は偶然ではないのですが・・・ここではまだ偶然と思ってください)、このコード進行では四小節目に設定するメロディー(モチーフ)とは「1音差」という絶妙なメロディーが生れています。

こういう最小限の変化でコードの流れを表現出来るのが一番「かっこいい」メロディーなのですね。

ここでメロディーに示したテンションの度数的な感覚、これが「相対的な音感」の訓練の一つでもあるのです。

つまり、「移動ド」で「相対音感」を持ってこのメロディーに接すると・・・・

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このような二つの尺度(トニックソルファ=移動ド、テンション音程=相対音感)でメロディーを検証しつつ成立させる事になるのです。
もちろん、この二つが無ければ絶対にダメとは言いません。
トニックソルファを無視すれば固定ド、メロディーのテンション分析を無視すれば絶対音感。
ただ、できるならどちらか「一つ」。
さらにどちらか一つに慣れたら、「両方」で自分が作るメロディーを分析しつつ発展させる事が目標になります。

だって、「えーかっこシー」になる為には、一つこの要領を自分で踏まえてから、次の説明を読んで「なーるほど!」と合槌を打ってください。
もしも合槌が打てない場合は、その「どちらか」が不完全な状態であると思って再確認。

(この項次回につづく)



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