2011/12/8

This is Jeremy Steig・・・・  木曜:Jazz & Classic Library


人生において平凡な日というのはそんなに多く無いのではないか、と思ってしまうそんな夜です。

と、言うのも、「いつものように」昨夜もビブラフォンを担いで人前で演奏しておりました。
先週末も一緒だった巨匠・ピアニスト市川秀男さんと。

場所は横浜、お店はエアジン。
いつものように“心臓破りの階段”を、勤勉なマスター「う」めもと氏に手伝ってもらってヴィブラフォンを四階の店まで上げて、駐車場に車を移動し、いつものように最初はトリオで先行するので市川さんのトリオの演奏に客席で耳を傾けて耳の保養。

白熱のステージの模様をパチリ

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客席の隙間から鮮明な画像を納めたと思ったら、シャッター速度が遅すぎて演奏者全員ブレブレ〜。ひゃ〜
取りあえず左からリーダー市川秀男(p)さんらしき人影、上野哲郎(b)くんらしき人影、二本柳守(ds)さんらしき人影・・・・手前には僕の楽器(本人は休憩中なり)

さて、自分の出番となって先日のスーパー・デュオでは披露しなかった曲をデュオでやり、続いてクインテットで二曲。
あらら、、、?
その二曲目のイントロが始まった瞬間に上野くん、守さん、僕の三人は凍りつく

なぜか市川さんは二部で演奏予定の曲のイントロを弾き始めるではないか、、
僕、一部の譜面しか持ってステージに立ってないし・・・・
上野くん、慌てて後ろのメモ帳を引っ張り出すものの所定のページが開く前に演奏スタートで焦ってるし・・・
守さん、こちらは平気と思いきや予定された曲が四拍子なのにワルツが聞こえて来てチンプンカンプン・・・

(本番では、始まったら死んでも演奏を続けなければなりませんから・・・)頭の中の記憶ファイルを無理やりこじ開けながら、次のメロディーは? 次のコードは? と必死で回想しながらテーマをこなし安心するのもつかの間、「はい」と何事もなかったように「ソロ」がこちらに振られて再び回想と演奏の同時進行フルスロットル。

どうやら市川さんは完璧に曲を間違えていたらしく、ピアノの上にはちゃんとその曲の譜面が・・・・(笑)
終わってから「ごめ〜ん!!。間違えちゃった!!」。

いいです、いいです、よくある事です。
覚えていない僕らが悪いんです。

ジャズではよくある事。
まぁ、その、予期せぬ事が予期せぬ展開へと結び付く事もある。
今日の曲はそこまで余裕が無かったケド・・・(笑)

さて、休憩時間に出演者の席に戻ると・・・・

僕は目の前に信じられない光景を見ていた、いや、見た!

そこには、あの、フルートのジェレミー・スタイグ氏が座っているではないか!!!
いや、これがニューヨークで、とかならまだ想定内サプライズの範疇。
ここはヨコハマですよ、日本ですよ。。。

しばし目を疑った。

が・・

間違いなく、あの、ジェレミー・スタイグ氏だ。

数年前に一度ラジオのショーで(たぶんNHK^FMのセッション505の事だろう)で市川さんと一緒に演奏したらしく、今日スケジュールを見たらエアジンに出演していたので訪ねて来た、というのだ。

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歴史的スリーショットが実現 : 左から赤松敏弘(vib)ジェレミー・スタイグ(fl)市川秀男(p)

いやぁ〜、まさか、まさか。
こんな事ってあるんですねぇ。

僕は彼の大ファンなので「中学の時にジャズメンになる決心をした。その時にヴィブラフォンで行くか、フルートにするかで迷った。ヴィブラフォンの切っ掛けはゲイリー・バートン、フルートの切っ掛けは貴方です」と伝えたら、「おお! でも君は一つだけ大きなミステイクをしたね。だってあんなに大きな楽器(ヴィブラフォンを指差して)を毎回持ち運ばなければならなくなったじゃないか(笑)」と。

ごもっとも(笑)

貴方のファースト・アルバムから「This is Jaremy Steig」「Leg Work」「Wayfaring Strange」「Energy」などを持っているけどみんなLPなんだ、という話しをしていると「もうすぐThis is Jaremy SteigがCDで出るよ」と耳寄りな情報を教えてくれた。
日本食が大好きで、アメリカの食べ物は添加物だらけで嫌になってしまう、とか、友達のマイク・マイニエリ氏やエディー・ゴメス氏のエピソードなど、休憩時間の殆どをジェレミー・スタイグの大ファンとして占領してしまった。市川さん達が客席でお客様との会話でなかなか戻って来ないのをいい事にして(笑)。

今年はフルートでしょー。
年始にそんな話を書いた。

しばらく日本で暮らすとの事で名刺の交換もした。

何だかこれから面白くなりそうだ。

そんななので、今夜はジェレミー・スタイグ氏のアルバム。



もうすぐ再発されるのがコレ!
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『This Is Jeremy Steig』(SS/1969年)

あらゆる種類のフルートを駆使してオーバーダブされた意欲作。インディアン・フルートとドラムのデュオまである。当時の時代を反映してロック色の濃い内容ながら聴きやすい。

デビュー作がコレ!
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『Jeremy Steig First Album/Jeremy Steig Quartet』(CBS/1965年)

ストレート・直球ジャズ。僕の中ではジャズ・フルート界最高の出来栄え。この迫力、このグルーヴ感、デビュー作で既に開花。後のビル・エバンスとの共演盤よりも素晴らしいと断言します。何曲かはレパートリーがダブってるので聴き比べてみるといい。ピアノのデニー・ザイトリンとの組み合わせもいい。

盟友・エディー・ゴメスとのコラボレーションの誕生!
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『Leg Work/Jeremy Steig』(SS/1969年)

ジェレミー氏のトレードマークとも言えるハミング奏法炸裂。エディー・ゴメス(b)ドン・アライアス(ds)部分的にサム・ブラウン(g)が加わったモーダルなジャズの熱気がほとばしる。

上と同じ日の録音の続編!
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『Wayfaring Stranger/Jeremy Steig』(SS/1970年)]
フルート・トリオというフォーマットを前面に押し出したこの時期のスタイグ氏はフルートの世界をよりワイルドに表現しようとしている。コード楽器が無い事をメリットとした1ホーン・トリオとしてサックスに引けを取らないレベルまで引き上げた。そこへ部分的に参加するサム・ブラウン(g)のリリカルなギターが聞こえて来ると、これがまた泣けるほど情緒が溢れている。

This is・・・以降のソリッド・ステートから心機一転キャピタルへ移籍した第一弾!
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『Energy/Jeremy Steig』(Capital/1970年)
サウンド・クリエーターにキーボードのヤン・ハマーが加わって、ますますソリッド、加えてアシッドな響きを増したロック、R&B色の濃いアルバム。
当時のジャズ評論家からは「総スカン」を喰らったアルバムだけど、中学生の僕はワクワクしながら聴いた。
恐らく、クラブシーンで流したら今でもイケるレア・グルーヴものの宝庫。とにかくカッコいい。

僕の中学時代のジェレミー・スタイグ・コレクションはここで終了している。
その後はヴィブラフォンへまっしぐらだったから。

しかし、近年になってその後のスタイグ氏のアルバムも時々CD化されてお目見えしているので紹介しておきます。

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『Wayfaring Stranger』原盤ジャケット

日本版とは異なるアメリカ原盤のジャケット。当時スイング・ジャーナルの「海外の新譜」として紹介されていた同アルバムのジャケットはこの原盤のものだったのに、店頭に並んだ国内盤のジャケットは上のように全然別モノとなっていて驚いた。演奏する姿がほしいと勝手に差し替えたか、デザイナーや写真家の著作権の問題でそうなったか・・・・謎だ。

盟友・エディー・ゴメスとのこのデュオは名演!
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『OUTLAWS/Jeremy Steig & Eddie Gomez』(enja/1976年)

フルートとベースだけのデュオ。しかしこれが想像を遥かに上回る名演。しかも聴きやすい。騙されたと思って一度聴いてみるといい。最近タワレコなどのジェレミー・スタイグのパーテーションでよく見掛けるアルバム。

実はエディー・ゴメスとの共演は1968年から続いていた証!
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『Jeremy & The Satyrs/Jeremy Steig』(wounded bird/1968年)

2009年にリマスターされた1968年のジェレミー・スタイグ。あの世間をあっと言わせたビル・エバンスとの共演盤『WHAT'S NEW/Bill Evans & Jeremy Steig』(verve)が同じ年にドイツのVerveによって制作されたのだけど、その時スタイグ氏やエディー・ゴメス達はこんなロックをやっていたのに驚かされる。
メンバーを記すと、

Jeremy Steig(fl)
Eddie Gomez(b)
Warren Bernhard(kb.vo)
Adrian Guillery(g,vo)
Donald McDonald(ds)

1960年代終盤のニューヨークの音楽シーンを痛烈に表現したアルバム。
ジャズだけで満足するほど大人しい若者はいなかったようで、激しさをロックに求め、哀愁をR&Bに求め、躍動をポップカルチャー・サウンドに求め、それらがごく当たり前に曲毎に発揮されているのが面白い。
ウォーレン・バーンハートのヴォーカルも意外だし、使っているキーボードもシンセに頼る以前のピアノ、エレクトリック・ピアノ、クラヴィネット(風エレピ)、その隙間にジェレミー氏のフルートがオーバーダブでセクションを形成する。
スピード感に溢れたM-4、限りなくR&BなM-3、シリアスバラードなM-6(実に美しいバラード)、エディー・ゴメスのソロによるM-9、コンテンポラリーなフルート小品のような出だしから始まる完璧な当時のジャズが聞こえるM-10など、あらゆる音楽から自分達の断片を拾い集めて構成されている。

それにしても、日本であの『WHAT'S NEW/Bill Evans & Jeremy Steig』があちこちのジャズ評論家達の間で話題にされていた頃に、ニューヨークではワイルドワイドに彼等は自分達の音楽に磨きをかけていた事がわかりますね

ミュージシャンは常に明日の事を考えて生きている。
評論家は常に昨日の事を自分の言葉に置き換えて生きている。

そんな事を感じずにはいられないアルバムです。




ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




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