2012/1/6

繊細な演奏のコツは手首のスナップを利かせること・・・  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第二百四十五回目の今日は奏法編で『繊細な演奏のコツは手首のスナップを利かせること・・・』というお話しです。

新年も明けてはや六日目。
御屠蘇(おとそ)気分もそろそろ抜けて今年の第一歩を示す時期ですね。

今日は新春最初のレギュラープログラムという事もあるので特別編付きでお届けします。

理論がいくら頭に入っても、それを表現する演奏技術が無ければ何にもなりませんね。
かと言って、楽器さえ上手に弾ければ理論がまったく無駄であるなんて思いません。
その両方を兼ね備わった人だけがジャズを演奏出来るのです。
少なくとも21世紀の今日では。

マリンバやヴィブラフォンをやっている人なら知っている事に「グリップ(grip)」の相違があります。
ジャズでは圧倒的にバートン・グリップの割合が多いのには何か理由があるはずです。

主なグリップをザックリと解説すると・・・・

■バートン・グリップ
僕の師匠でもあるゲイリー・バートン氏が使い始めたマレットの組合せ(持ち方)で、左右の手の中でクロスするマレットは外側を上に重ねるスタイル。メインのマレットは左右とも右側のマレット。バートン・グリップと呼ぶが本人は「マイ・グリップ」としか呼んでいないし、いつの頃からか周りがバートン・グリップと呼ぶようになっていたらしい。

右手側だけそれぞれの特徴をパチリ

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写真の通り、バートン・グリップは通常手の甲が上を向くのですぐにわかる

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人差し指を軸に薬指と小指でマレットの開閉を行う

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右側のポイントは薬指でメイン・マレットをホールドする事

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僕は少し改良して手の中でマレットを重ねないようにしている
(ただしメイン・マレットのみを使う場合限定)


■トラディショナル・グリップ
二本マレットから四本マレットへと進んだ人が標準とする持ち方。使い様はさまざまで、基本的には左右内側のマレットをメインとすれば二本マレットの時のグリップのままで演奏出来るが、右手の外側をメインとするスタイルが増えつつある。

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トラディショナル・グリップの特徴は手が開いたような状態になる事。手の甲はやや横向き。

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手を開いた状態でマレットを指で支えている

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グッと押し開いたような感じでマレットを支えクロスしている。

■ムッサー・グリップ
これも二本マレットのグリップをそのままに両脇にマレットを追加して出来たグリップの一種で、大きな特徴はマレットを手の中でクロスさせないのでそれぞれのマレットの動きが独立している事。インディペンデント・グリップと総称される。

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特徴的な持ち方に見えるが打楽器から入った人にはポピュラーな持ち方で欧米では主流。手の甲は上を向く。

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小指で挟むというのがポイントなのだけど、僕は苦手(笑)

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マレットは完全に重ならない。

これの改良版にスティーブンス・グリップというのがあり、今ではムッサー・グリップよりもこちらが主流。
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違いは内側のマレットを手のひらでホールドする点。
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これ以外にも持ち方はあるかもしれないが、取りあえず世界的に代表する四つのスタイルがこれらだ。

で、

何を伝えたいのかと言えば・・・・

「持ち方はどれでも良い。ただし用途に合わせる努力を間違うととんでもない事になる」

僕は13歳でヴィブラフォンを触った瞬間からバートン・グリップなので他のグリップは使わなかった。
というよりも田舎だったので全然情報が無かった。(笑)
高校の音楽科にはピアノで入ったのだけど、すぐに転科して打楽器科となりマレットやスティックの基礎を教えてもらうまで独学だった。
ただ、正規のレッスンを受けるようになってもグリップはそのままで支障は無かったし、誰もそれを変えるような事は言わなかった。

ゲイリー・バートン氏のレッスンを受けるようになってからも、一度もグリップの事は言われなかった。彼に限らずバークリーのインストラクターは「持ち方」はどれでもいい、と言っていた。

要は、「やりたいように出来るのなら持ち方なんて何でもいいサ」だ。

さて、前にも書いたと思うけど、僕はヴィブラフォンで一番好きなのは伴奏、つまりカンピング(Comping:コードの流れに沿ってソリストの演奏をリズム、ハーモニーから即興的にサポートする伴奏法)である、と。
ソロをウンウンと弾くよりもカンピングは楽しくて仕方が無い。
ソリストと同じ気持ちになって、同じストーリーを描くのだから、こんなに面白い事はない。
優れたミュージシャンのソロのカンピングをしている時は天国にいるような気分になれる。

で、

僕がカンピングの要件として最も重要に思うのは手首のスナッピング(snapping)なのですね。
スナッピングと言っても上下だけではなく前後左右の運動を全て含んでいる。

コード理論、主にコードスケールを正しく理解して弾くべきハーモニー(もちろんテンションを含む)を臨機応変に組合せながら楽器を弾くには、かなりの柔らかなスナップが必要とされるのです。

メロディーやソロを演奏している時よりも遥かに小さな音量(当たり前ですが、相手の音が聴こえないと出来ませんからね/笑)を瞬発的にコントロールする、というのは、手首に力が入っていると出来ません。

「しなやか」にマレットをコントロール出来る“持ち方”であれば、どんな持ち方でも良い、と思うのですね。

カンピングというのはジャズ独特の伴奏法です。
なので、コレが出来ないとジャズの中でのアンサンブルに加われないのですよ。

自分のグリップで手首がガチガチになっているようなら、次のビデオを見ながら力を抜くイメージを膨らませてください。

素晴らしいピアノ(ハクエイ・キムくん)のソロに途中から僕がカンピングで加わりますが、
自分でいつも意識しているのは、

(1)ソロの邪魔をしない
(2)ソロと違うストーリーを描かない
(3)それでいて存在しなければ物足りなさを感じさせる存在感とボリューム
(4)「しなやか」に音を奏でる

という事なんです。
ビデオはきっと一つのヒントになるでしょう。






スナップの動きが前後左右も含まれるのがビデオでお分かりいただけたら嬉しい限り。
もちろんカンピングするにはコードスケールやヴォイシングなどの勉強は必要ですが、それよりも何よりもまずは「気分」からでしょう、この世界、何事も。

最も音量の小さなベースのソロ(生沼邦夫氏)から自分のソロへのモードの切り替えも実はスナッビングのコントロールなのです。
こちらのビデオを参考に。







それでは、今年も益々のレベルアップを目指しましょう!!

門松門松

『2011年ベスト・ライブ(動画)』公開中!


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

・当日のセットリストは以下の通り

[1st set]

1.Trisoniqe......(by Hakuei Kim)
2..White Forest......(by Hakuei Kim)
3.Sound of Focus.....(by Toshihiro Akamatsu)
4.[duet] Newtown......(by Hakuei Kim)
5.Ruby, My Dear.....(arr Toshihiro Akamatsu)
6.Axis.....(by Toshihiro Akamatsu)

[2nd set]

1.The Gleaner.......(by Toshihiro.Akamatsu)
2.[Tribute to 1964's Miles]......So What
3.[Tribute to 1964's Miles]......Stella by Starlight

4.[Tribute to 1964's Miles]......Walkin'
5.[duet] Silent Butler.....(by Toshihiro Akamatsu)
6.Kuala Lumpur......(by Hakuei Kim)

[Encore]

1.Dear Old Stockholm
2.O Grande Amor

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

・セットリストの赤文字の演奏をアップしています。
・動画は従来通りMySpace版と、プラグインの関係でMySpaceビデオがご覧になれなかった人向けにYouTube版もアップしています。
・MySpace版YouTUbe版とも、どちらも同じ内容です。


[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




[MySpace版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部1曲目



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]






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CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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