2012/2/3

音楽的読唇術:続ヴィブラフォンやマリンバ等マレットキーボードのインプロでUSTの実践  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第二百四十八回目の今日はコード奏法編『音楽的読唇術:続ヴィブラフォンやマリンバ等マレットキーボードのインプロでUSTの実践』というお話し。

途中からの人は、先週及び、昨年末の第二百四十三回の『続々・音楽的読唇術・インプロにおけるアッパーストラクチャートライアード的展開の考察』( http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111223/archive )と合わせて、2011年10月14日の『ツー・カーはインプロの方向付けと、実は音楽的読唇術の基礎なのだ・・・』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111014/archiveや、2011年9月以降の金曜特集を経由してから読んでくださいね。

ココまでの金曜クリニックをご覧になりたい人は左のカテゴリー(またはこの記事のタイトル右側にある)「金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック」をクリック。この記事に続いて過去の記事全てを見る事が出来ます。チェキラ!



音楽的読唇術と言うからには何を“読む”のでしょう。
例えば、こんな伴奏が聴こえてきました。

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(クリック、開いた画像をさらにクリックで拡大/以下同じ)

この譜面にコードネームはありませんね。

では、この状態でコード・インプロヴィゼーションは出来ないか? と問われると答えは「ノー」です。

出来ますGOOD!

誰でもそうだったと思うのですが、コードネームなどと言うものがこの世に存在している事などまったく知らなかった頃を思い出してください。
たったこれだけの伴奏から聴こえて来る音に全身全霊で耳を澄ませて「想像」しませんでしたか?

「こう」かなぁ?
ここには「これ」もありかなぁ?。。って。

僕は子供の頃テレビや映画で聴こえて来る「気に入った曲」をピアノで弾いては遊んでいました。
聴こえて来た曲をピアノで弾くだけで、それはもう“フンコー”していたわけです。(笑)
しかも悪い事に勝手にどんどん発展させて原曲には無い部分まで作ったり。。。
おかげでハイドンもモーツァルトも大変な事になっていましたが・・・(笑)
結局、それがどのような音楽であれ、コードネームなど無くてもインプロヴィゼーションの切っ掛けにはなります。

コード理論をチャプター1からチャプター2、チャプター3・・・
と最初から順を追って「勉強」する以前に、楽器を奏でる人はチャプター1の遥か先、それこそチャプター1500番くらいの音楽に惹かれて心をときめかせているのです。

だから、ジャズの勉強を始めなきゃ、、、、
と思い立ってチャプター1、2、3、辺りの「当たり前過ぎる説明」に「なにを今さら・・・」とジレンマを起こし、すっ飛ばしてしまうんです。
だって「面白くない」んだもん。(笑)

ここまで読んで「これ自分の事じゃん!」って噴き出している人、いますねパンチ

いや、いいんですよ。
僕もチャプター1からチャプター2、チャプター3・・・なんてまどろっこしい事大嫌いでしたから。(笑)

だから、まず、ここにある伴奏だけを見て(聞いて)、演奏してみてください。
もう一度、最初の状態に戻ってみるんですよ。

聴こえて来る伴奏の音から、隙間にあるだろう音を必死で“読む”のです。
どんな時でも、いくら経験を積み重ねても、それを忘れてしまったら面白い音楽なんて出来っこありません。

さて、“読む”にもいろいろあります。
ただ、そこで“読んだ事”をどのように「記憶」したり「伝達」したりするか? という問題と接した時に、初めてコードネームという暗号の存在価値に気付くでしょう。

恐らく、それまでは「コードネーム、面倒よねー」とか、「音が合ってればいいじゃん」な〜んて気持ちが心のどこかに潜んでいたとしても、それは仕方ありません。
だって、それまでに自分が譜面を通じたり、レコード(CD)を通じて触れた音楽にはチャプター1500くらいのサウンドがウヨウヨしていたのですから。。。

ただし、本気で“読む”事になったら、「それが何か」というのを音以外で表現する術を知らないと手も足も出ない状態が訪れるわけで、その時になって初めてコードネームというものが自分の中で有機的に作用するようになるのです。

それがいつ訪れるのかは、個人差があるので誰にもわかりません。
わかったら、ひたすらチャプター1から、自分の音への知識を再確認すれば良いのです。
大丈夫、落ち着いて再確認すれば、自分がどこからすっ飛ばしてしまったのかわかりますって。

で、

さっきの伴奏からインプロヴィゼーションへと結びつける時のスタンスを先に示しておきましょう。

何度も書いていますが、僕はインプロのソロでガンガン演奏するよりも、コードの流れをカンピング(コードの流れを曲に応じたリズムやソリストとのタイミングに応じたリズムやヴォイシングで弾くジャズの伴奏法)するほうが好きです。

だからどんな曲でもまずは自分で伴奏を奏でながら曲に対する“読唇術”を発揮します。
目でメロディーを追いながら、ピアノでベースパートや、ピアノやギターやヴィブラフォンやマリンバなどの伴奏イメージを体現しながら“読む”のです。
それがやがてハーモニー楽器としてのインプロヴィゼーションの入口へと繋がるのです。


■インプロは微妙なハーモニーの変化を取り込む事から始まる

まずコードネームと伴奏の整合性を検証しましょう。
そこで有機的に機能するのがコードスケールです。

先週からの続きでアントニオ・カルロス・ジョビンの“The Girl from Ipanema”のブリッヂの部分で検証します。

ブリッヂの冒頭12小節に登場するコードのコードスケールをアナライズするとこうなります。

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これがこの先のカンピングやソロの基準となります。

各コードスケールの最初に定めた音は、最初のコードの一番近い位置にある音(出来る限り共有音が望ましい)から並べています。

せっかくコードスケールがアナライズ出来ているのに実践に活用出来ないと悩んでいる人の大多数は、各スケールをコードの根音から並べているので「横の流れの変化」がなかなか実感出来ていないのです。
このように次のコードスケール、さらに次のコードスケールをほぼ同じレンジで並べると変化がよく見えるようになります。

(コードスケールのアナライズがわからない場合はこのブログの金曜日をピックアップして最初の方のページを調べてください)

着目するのはこれらのコードスケールが時間経過と共にどのように変化しているかです。

次の譜例は最初のコードスケールを基準として、以下順次コードの経過によって変化した音は矢印()で示しています。
演奏中の頭の中に近い表現方法と言えるかもしれません。
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矢印()が変化した音。
すると、矢印の無い音を集めると、ある時間経過の中では共有出来る音が浮かび上がってきますね。

順次隣り合う二つのコードで区切り、共有する音を集めます。
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さて、ここで気付かれた方は鋭いですよ!
先週も、今週もUSTの実践というタイトルが意味する事を。

この共有で結ばれた二つずつのコードの共有音を見てください。
大きな秘密が隠されているのです。

■USTを共有音の中に見出す発想展開

先週、ドミナントコードをアッパーストラクチャートライアード(UST)に置き換えて演奏する方法を書いています。

■確認http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20120127/archive

ここでドミナントコードとペアとなっているもう一つのコードの共有音に、まったくおなじトライアードの構成音が潜んでいるのをお気づきでしょうか。コードは偶然並んでいるわけではないのです。

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そうすると、この部分の全てのコードをアッパーストラクチャートライアードに置き換える事が出来るのです。

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ただし、E/F#m7とか、F/Gm7とかという表記はあくまでも仮に想定しているものなので一般的ではありませんが、演奏する時には意外とリアリティーがあって有効だと思います。

さあ、インプロに入る前の最終確認。
もう一度本日最初に掲示した伴奏に戻します。
ただし、今度はコードネームも添えます。(いいですか? あくまでも“添える”のですよ)
ピアノで弾いてみてください。

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基本的な伴奏です。
でもコードの流れの微妙な変化は十分体感出来るはず。

それに本日新たに掲示したコードのアッパーストラクチャートライアード化を伴奏に取り込むとどうなるか?

こんな感じでUSTを伴奏に取り込むとよく理解できるのではないかな。
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さらなる変化を体感する内にインプロの入口に到達するのです。

(つづく)




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『2011年ベスト・ライブ(動画)』公開中!


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

・当日のセットリストは以下の通り

[1st set]

1.Trisoniqe......(by Hakuei Kim)
2..White Forest......(by Hakuei Kim)
3.Sound of Focus.....(by Toshihiro Akamatsu)
4.[duet] Newtown......(by Hakuei Kim)
5.Ruby, My Dear.....(arr Toshihiro Akamatsu)
6.Axis.....(by Toshihiro Akamatsu)

[2nd set]

1.The Gleaner.......(by Toshihiro.Akamatsu)
2.[Tribute to 1964's Miles]......So What
3.[Tribute to 1964's Miles]......Stella by Starlight

4.[Tribute to 1964's Miles]......Walkin'
5.[duet] Silent Butler.....(by Toshihiro Akamatsu)
6.Kuala Lumpur......(by Hakuei Kim)

[Encore]

1.Dear Old Stockholm
2.O Grande Amor

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

・セットリストの赤文字の演奏をアップしています。
・動画は従来通りMySpace版と、プラグインの関係でMySpaceビデオがご覧になれなかった人向けにYouTube版もアップしています。
・MySpace版YouTUbe版とも、どちらも同じ内容です。


[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




[MySpace版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部1曲目



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]






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