2013/1/17

僕の中ではツトム・ヤマシタと双璧の存在だった・・・・  木曜:Jazz & Classic Library


天才パーカッショニスト(と僕は個人的に思っている)アイアート・モレイラの事を書こうとしたら、1970年代の極一部のシーンでしか知らない自分に気付いた。

まぁ、誰でも登場時は多少センセーショナルな事がバネとなっているので、その印象が強烈に残るから仕方ないのかもしれない。

中学校の時、マイルス・デイビスのフィルモア・イーストでのライブ盤を初めて耳にした時、真っ先に飛び込んで来たのがアイアート・モレイラが発するニューヨークの喧騒のようなパーカッションだった。
後にも先にも、あんなにパーカッションでびっくりした事は無かった。
それは1970年代の幕開けを示すオープニングセレモニーのような感じだった。

その後高校の音楽科へ進学すると、まともに“現代音楽”というものと直面する事になるのだけど、ずーっと自分はヴィブラフォンでジャズの道に進む事を考えていたのだけど、この“寄り道”を普通よりも楽しく感じさせてくれる動機の元に、実はアイアート・モレイラの洗礼があったというわけだ。

その最中にチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバー(初期)がリリースされるや、僕ならずとも、音楽科の同期生も巻き込みながら皆一斉に飛びついた。もちろんメンバーのアイアート・モレイラとフローラ・プリムの紡ぎだす音の中にジャズやロック、ブラジリアンの他に“現代音楽”的に響くアプローチも聞こえ、それが当時の音高生には入りやすい切り口となっていた。

「ジャズってこんなに面白いんだ」

それがその後の動機へと繋がった。
そんな1970年代のセンセーショナルなシーンの幕開けだった。



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『FINGERS/Airto』(cti/1973年)

1.Fingers (El Rada)(Ruben Rada, Eduardo Uzeta) - 4:30
2.Romance of Death (Hugo Fattoruso) - 5:35
3.Merry-Go-Round (Airto Moreira, Flora Purim) - 2:40
4.Wind Chant (Fattoruso) - 5:45
5.Parana (Fattoruso) - 6:00
6.San Francisco River (Purim) - 4:05
7.Tombo in 7/4 (Moreira) - 6:20

Recorded at Van Gelder Studio in Englewood Cliffs, New Jersey on April 9, 17 and 18, 1973

Airto - drums, percussion, vocals
Hugo Fattoruso - keyboards, harmonica, vocals
David Amaro - guitar, electric guitar
Ringo Thielmann - bass, vocals
Jorge Osvaldo Fattoruso - drums, vocals
Flora Purim - percussion, vocals


ちょうど一年前に録音されたアルバム『FREE』(cti)とはがらりとイメージを変えようとした形跡のあるアルバムで、当時としてはそんなに騒がれなかった。

たぶん、前作は当時のアイアート・モレイラのメモリアル的な(あるいはヒストリー的な)陣容で、リターン・トゥ・フォーエバーのメンバー(チック・コリア、ジョー・ファレル、スタンリー・クラーク、フローラ・プリム)全員が参加している上にチック・コリアの名曲“Return To Forever”も演奏しているし、曲によってはキース・ジャレットまで参加しているのを見れば、マイルス・デイビスのバンド時代からの繋がりと当時始動したばかりのリターン・トゥ・フォーエバーで脇を固めてアイアートを前面にプッシュしていた。

なかなかパーカッショニストを単独で売るのは難しいから順当な手立てだ。

そんな事もあって二作目は、これもたぶんになるけど、本来自分のやりたかった事を前面に押し出したのだと思う。

いきなりロックで迫って来るか!と、かなり挑戦的な配列で始まる1曲目“Fingers”がそれを物語る。
その辺りはマイルス・デイビスの洗礼を受けているからやる側も聴く側も承知の上だ。そんな事に目くじらを立てるような了見で音楽を語るな、だね。

ブラジリアンを前面に押し出したリズムで飛ばして来る2曲目“Romance of Death”はやがて来るフュージョンの世界の肌触りさえ感じさせるライトなもの。ジョージ・ベンソンよろしくハミングしながら弾くギターがまた軽快でいい。

突然ですが・・・・(笑)、という感じでのゆったりでキュートな“Merry-Go-Round”がこのアルバムとしては最初のアイアートのオリジナル。なんとも心温まる演奏で、1〜2曲目からの流れを大転換。

この辺りからポリリズムも導入されてパーカッション、リズムそのものに目(耳か)が行く曲が選ばれている。
キーボーディストの曲だ。どことなくこの時代のブラジル音楽っぽい雰囲気がする。(BPM)

どんどん民族的な方向に進んで行く“Parana”。ブリッジの部分が何とも1960年代ポップスみたいで面白い。

フローラ・プリムの洗練された“San Francisco River”が始まるとちょっぴりホッとするのはなぜだろう。

最後を飾るのがアイアートの“Tombo in 7/4”。サンバだ、ブラジルだ、でも7/4だ(笑)。日本風に読めばトンボなのだがこれは海岸の名前。どこかで聴いた事があると思ったら、この曲ブリッジの部分が“SAMBA DE JANEIRO”なんだ。サッカーなんかでよく流れるアレだ。びっくりした。まさかと思ったら、サッカーで流れているのはドイツのロックバンドが作ったダンスミュージックでこのアイアートのTomboが原曲なのだそうな。

いろんな意味でアイアートは先進的だったのですね。

さて、このアルバムを聞いてもう一人のパーカッショニストの名前が浮かんだ。

ツトム・ヤマシタ。

実は僕はこの頃(リターン・トゥ・フォーエバーを聞いていた頃)、ツトム・ヤマシタというマルチパーカッショニストがロックバンドを従えて「ヒロシマ」という曲を演奏しているアルバムも買っていた。
元々は現代音楽のパーカッショニストで現在は音楽監督でもあるのだけど、当時少しでも先進的な事に興味がある人なら彼の存在は知っていた。しかし、ロックバンドを従え、やがてロック・ミュージカルへと転身して行く姿に着いて行けなかった人も多い中、むしろその精神はジャズに近いと感じた「天の邪鬼」には、もう一つの世界として自分の中の大きな存在であった。

今にして思えば、アイアートもツトム・ヤマシタも、パーカッショニストをアルバムで売る事の難しさと直面していたのかもしれないなぁ、と。




★☆★ 2012 BEST LIVE (動画) ★☆★

Nov/14〜15/2012

Toshihiro Akamatsu (vibraphone)
Hakuei Kim (piano)

1st set (9:30pm〜10:50pm)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)O Grande Amor

2nd set (0:48am〜2:09am)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)On Green Dolphin St

Rec, Nov/14〜15/2012 @ Okaido"COLORFUL", Matsuyama, Ehime, JP

※赤文字の演奏動画を公開しています

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/2:00am's GreenDolphin

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

あらゆる意味で刺激的だったこの日のライブの最終アンコール。時刻は午前2時です。
第二部の会場は半分以上が地元のミュージシャンやピアニスト、音楽関係者で埋まっていましたから二人ともよりアグレッシヴなOn Green Dolphin Stに。午前二時にこんなガチンコなライブをやる街は日本でも珍しいでしょう。さすがは我が故郷です(笑)

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:53pm's StellabyStarlight

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

赤松・ハクエイDUOでのStella by Starlight。
このバージョンは2012年11月14日四国・松山でのライブ第一部のものです。
前月の横浜ジャズプロムナード2012でも評判だったこのスタイルのデュオがさらに一歩踏み込んだところでの演奏に。次の深夜のステージの演奏と比較するとまったく別の曲です。ジャズライブの楽しみ方で僕らはとても大きな事にこの時気付いたのでした。

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/1:00am's StellabyStarlight (Full version)

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

2012年11月14日四国・松山でのライブ第二部のもので同じ曲の深夜の演奏です。
まったく違うイントロから始まった瞬間から純粋な即興演奏に突入しました。
デュオという最小公約数にして最大の自由度を持つアンサンブルでしか出来ない衝動の記録となりました。
ソフトのアップロード時間制限の為に10分未満の暫定バージョンを年末にアップしていましたが今回フルバージョンに更新。

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:46pm's The Gleaner

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

四国・松山でのライブ第一部でのオリジナル曲The Gleaner。この日は入替え制という事もあり第一部も第二部も同じプログラム(アンコールを除く)でしたが、考えてみればクラシックのコンサートやポップスのコンサートとジャズのコンサートが大きく異なるのは、たとえ同じ曲を一日に二度演奏したとしてもまったく違う演奏になるのが当たり前。このライブではその当たり前な事を随分長い間僕らは忘れていた事に気づかされて、久しぶりに達成感で満たされたのを覚えています。


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ビデオカメラ【Crew Camera Series】TOSHIHIRO AKAMATSU meets HAKUEI KIM 2012. presented by T.KOYAMA. "SOUND OF FOCUS" comp by T.Akamatsu. 2010's album 『AXIS』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO オープニング"Be my love"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/2曲目"TRITON 2011" comp by T.Akamatsu. 1991's album 『Now's The Time Workshop vol-2』(BMG FunHouse)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/4曲目"I LET A SONG"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、ユキ・アリマサDUO 2011 演奏順/7曲目"DAA HOUD". 2005's album 『Synergy』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO 演奏順/9曲目 アンコール




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『BEST LIVE 2011(動画)』


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




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■New Album『AXIS/赤松敏弘』(VEGA)
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赤松敏弘(vib)The NewQuartet
guest:森川奈菜美(vo)

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CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

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